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人生100年時代の語源 「LIFE SHIT」 要約・所感

おはようございます。今日はリンダ・グラットン氏著書のベストセラーであるLIFE SHIFTを取り上げたいと思います。人生100年時代という言葉が流行るきっかけとなった書籍です。

人生が長くなるというと一見嬉しく思いますが、この本を読むところ手放しで喜べることでは無い事がよく分かります。自分たちの世代を含め、これからの時代では親の世代の生き方を繰り返しなぞっているだけではうまく行きません。

生きる期間が長くなるということは、仕事もお金も人間関係においても、これまでの常識だけでは通用しなくなるという事でもあります。本書から学んだことを3つに絞ってまとめてみます。


1. 3STAGE制からの脱却 新しい働き方

これまでの人生を仮に70年とします。この場合一般に人生を教育→仕事→引退と3つのSTAGEに分けられます。大学を卒業後一つの企業で勤め上げて定年退職して老後を穏やかに過ごす。これが今までの常識でもありました。60に退職して残りの人生が10年であれば老後のお金にも余裕があるでしょう。

しかし、人生が100年になれば退職後の40年の生活資金を40年に満たない現役期間に蓄えるのには無理があります。現在でもすでに退職者の再雇用や老後もパートやアルバイトという形で仕事を継続して生計を立ておられる方が多いと思います。

これを3STAGE→3.5への変化とすると、より人生が長くなると予測される現在30〜40代であれば4.0そして5.0とSTAGEの増改編が求められていきます。

働き方も大きく変わっていきます。これまでのような一つの会社で定年まで雇用される形態と異なり転職も一人あたり2・3回が当たり前となります。

現在でも副業を認める企業も出て来ていますが、複数の仕事や活動の場をもち生涯学び続けることで、豊かな人生を送るポートフォリオワーカーが増えていでしょう。

そして、職を探すのではなく自分で仕事をつくる、起業して試行錯誤しながらビジネスを創りあげるインディペンデントプロデューサーといった新しい働き方が増えてきます。

2. 様々な無形資産

 これからの時代を柔軟に生きていくにはお金やモノといった有形資産ではなく、無形資産をいかに蓄えていけるかが重要となります。

スキルや知識という生産性資産、肉体的精神的な健康や家族の絆といった活力資産、そして時代や環境の変化に合わせて自分を変えていく変身資産がそれに当たります。

 人生が長くなるということは働くまでの時間も長くとれます。これまでのように大学を卒業後すぐに企業に就職して自分の進路を決めてしまうのではなく、より実践的な教育を受けたり、自分についての知識(自己認識)を深めて世界を広げる為の旅や留学をしても良いでしょう。

20歳前後からの数年間をエクスプローラー(探索者)として過ごすことは変身資産の蓄積となり、より良い人生を送るのに有益な経験となるでしょう。


3. レクリエーションからリクリエーションへ

少し偏見となる表現かもしれませんが、3STAGEの頃は時代や価値観の変化のスピードも遅いため、学生時代や若いころに身につけたスキルを磨き直す必要もなく昔取った杵柄で現役時代をやり過ごすことも可能であったのです。休日はレクリエーションに注力して、仕事と遊びをきっちり切り離しても問題はありません。

しかし、4.0時代においては先に述べた様々な無形資産を駆使して其々が長く変化の激しい世の中を生き抜いて行かなければなりません。最近では企業においても学び直しを取り入れているところも多いようですし、休日の自分の時間を割いてスキルの磨き直し「リクリエーション」をすることも必要となってくるでしょう。

  

 無形資産というテーマについて考えさせられました。確かに自分が社会に出てからの十数年を振り返っても、上記のような変化は肌感覚でも感じます。特にテクノロジーの急激な進化は社会のルールや価値観を大きく変えており、それに柔軟に自身が変化して対応できる人と時代に取り残されてしまう人に2極化が進んでいるように感じます。その中で個人としてもつべき最も重要な変身資産は、常に学びつづけようとする姿勢であると思います。そのためにも若さの言い換えでもある柔軟性は持ち続けていたいですね。

更に詳しく知りたい方は、是非手にとって読んでみてください。


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