イギリスに関した映画と、ポジティブ・シンキングとマインドフルネスについての考察。

はじめに

今年の8月頃、イギリスに関する映画にハマっていた。ネットで検索し、できる限り史実に基づいたもの、かつ英国紳士像が描かれているような、恋愛ものではないものを選ぼうと思い、いくつか観た。映画タイトルはこちら。

・リトルダンサー(ミュージカルを撮影したものだけど)
・恋に落ちたシェイクスピア
・英国王のスピーチ
・キングスマン
・ボヘミアンラプソディ
・007シリーズ(ショーン・コネリー、ロジャー・ムーア、ピアース・ブロスナン、ダニエル・クレイグ。ダニエルのものは全て。)
 
半分近くは史実に基づいていないし、恋愛ものも混じっているが、気になったものを片っ端から観たのでそれはご愛嬌。ちなみに、イギリスの映画に関連して、このような書籍を見つけて読んだが、とても面白かった。何と30もの映画作品をイギリスの文化を踏まえて解説しているのだ。Netfrixでも、Primeでも配信されていないものも結構あるのだが、だからこそ唆られる。

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最初は上記のように場当たり的に観ていたのだが、途中から嗜好が変わりました。特定の女優が出ている映画などを観るようになったのです。今回の記事ではその女優の映画を見ていて気づいたことについて書きます。

Eva Gaelle Greenという女優

その女優の名前は、Eva Gaelle Green。おそらく日本ではマイナーでしょう。フランス出身の女優で、007のボンドガールを務めたことで一気に有名になりました。私も、007の映画を観て、その解説などを読み、一気に興味を持ったのです。

007では、他のボンドガールとは全く異なり、安易な性的なアイコンとしてではなく、ストーリーの重要な役割を担っていて、知性や気高さを感じるところに惹かれました。

しかし、他の作品では大体トップレス当たり前に脱いでいて「え!?」と衝撃を受けました。。007では全く脱いでいない、前代未聞のボンドガールに気品や高潔さを感じて惹かれたのにも関わらずです。笑。特にデビュー作は、フルヌード中のフルヌード。しかし、この大胆さが彼女の女優人生の自由度を高めたとのことだから、中二病の1ミーハー視点で判断してはいけないのでしょう。笑。

なにはともあれ、一人の女優にここまで惹かれたのは人生で初めてだったので、思い切って彼女の作品を徹底的に観ようと思ったのです。

2018年までで以下のタイトルに出演しています。ちなみに★マークが私が観た作品。●マークは、オンラインで配信されていないので、中古DVDをわざわざ購入したのにまだ観ていない作品。(飽きてしまった。。笑)つまり、その2作品とネットでの評判が著しくよくないルパンと、日本で配信されていない作品以外の全てを観たと言えます。

■映画
2003年 ★ドリーマーズ        ※ある意味、オススメ
2004年 ルパン
2005年 ★キングダム・オブ・ヘブン ※オススメ
2006年 ★007カジノ・ロワイヤル
2007年 ★ライラの冒険 黄金の羅針盤
2008年 ●サブリミナル
2009年 ●汚れなき情事
2010年 ★愛を複製する女
2011年 ★パーフェクト・センス
2012年 ★ダーク・シャドウ(監督ティムバートン)
2014年 ★ブリザード 凍える秘密
          ★300<スリーハンドレッド>〜帝国の進撃〜
    ★悪党に粛清を
    ★シン・シティ 復讐の女神
2016年 ★ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
2017年 ★告白小説、その結末
     Euphoria<日本放映なし>
2019年 ★ダンボ
 
■テレビシリーズ
2011年   ★CAMELOT〜禁断の王城〜 計10話出演
2014-16年  ★ナイトメア〜血塗られた秘密〜 計24話出演

上記に一応、オススメも入れておいたが、正直、オススメできる作品はほぼありません。笑。キングダム・オブ・ヘブンは、史実に基づいているため、勉強になるし、ストーリー自体も面白かったのでオススメ。ドリーマーズに関しては、ある視点で観ると深さを感じられますが、それが抜け落ちると、ただのエロいフランス映画だと捉えてしまうのである意味、オススメ。(個人的には、マインドフルネスやエゴに関する示唆を得られると思っています。)ここらへんの考察というか、この女優についてとか、何でだろう?と思ったところはまた別の記事にしたいと思います。

テレビシリーズ「ナイトメア」を観て思ったこと

前置きが長くなってしまいましたが、今回の本題はEva Gaelle Greenという女優が出ているテレビシリーズ「ナイトメア」を観終わった後に感じたことを紹介したいと思います。

この映画は、アメリカのテレビドラマシリーズであり、ヴァンパイアやフランケンシュタインなど、大衆向けの怪談で登場する伝統的なキャラクターがたくさん出てくる、ゴシック・ホラーです。舞台となっているのは、1891年のヴィクトリア朝時代のロンドンであり、建物や服装、アンティークなどとても美しいので、そういう意味では観てよかったです。また、Evaが主演なのでほぼずっと出ているという意味でも個人的な満足感はありました。

シナリオの大枠としては、主人公側のチームと、敵側のチームが闘っていくというものですが、主人公側のチームも闇属性の力を持っていたり、味方と敵の境界線が曖昧だったりします。

色んなコメントができるドラマなのですが、私が一番学びを得たのは、最終的にバッド・エンディングというか、「救われない・・・」と感じるラストになっていることです。普通、こういう冒険モノだったらもっとこうするででしょ・・・と言いたくなるようなラストだったのです。確かに、全体のトーンは陰鬱とした感じです。(そもそも主人公の女性キャラがそんな感じ。悲惨さを感じるシーンもある。)それでも、「何でだよ・・・」と思う気持ちが浮かんだが、そこから大きな気づきを得ることができました。
 
それは、私が無意識に「ハッピーエンド」を期待していたということです。どんなに大変なことがあっても最後は報われる。そういう前提でドラマを観ていたということでした。(そもそも私がネガティブ系の映画は避けているというのもあったが。)

確かにエンターテイメントとしては、そちらの方が好まれます。しかし、人生はどうだろう?
と考えてみると、現実は決してそうではありません。報われないこと、救われないこともたくさんあります。

いや、その表現は適切ではない、報われない、救われないと感じられるような「事実」がある、ですね。何を報われないと捉えるかは私たち一人一人の解釈次第。現実とは、事実の集合体(本当は無限に切れ目のないもの)なのかもしれません。そして、「得ること」と「失うこと」は同時に起きている。それは淡々と存在している事実。言い換えると「ただ、それだけ」が続いているのが人生なのかもしれません。

ちなみに、私は今年になって左眼が網膜剥離になり、手術と入院を経験しました。一時期、両目とも見えなくなる可能性について悩んだ私は、「(こんなネガティブなことは)自分には起こるはずがない」と思い込んでいたことに気づかされました。これは言い換えると、「自分はまだ死なない」と思うことに似ていますね。一応、次回で回復する見込みだが、正直どうなるかは分かりません。そんな私だからこそ、こういった気づきを得たのかもしれません。

ポジティブ・シンキングの弊害

上記のテーマに関連して、ポジティブ・シンキングという言葉があります。そして、そのためにはいい気持ちになれるものをたくさん見ようという方法論があったりします。

しかし、その方法論は、すでにポジティブに編集されている物語によってそういう気持ちにさせられているだけであり、受動的アプローチであり、本質的な力は磨けないように思うのです。

また、「この出来事の良い面は何か?」を問いかけていく方法論もあります。これは、仕事の面のレジリエンスについては効果的だと思いますが、主に効率性という側面で、なぜその感情になっているのかという根本に迫っていかないので、人生における、持続的な幸せを感じられる私(本質的な力を持つ私)になるためには深さが足りないと思うのです。

持続的な幸せを感じるために必要な力とは?

では、持続的な幸せを感じるために必要な本質的な力とは何でしょうか。それは、事実を事実として真っ直ぐ捉える力。そして、その事実に対して自身に湧き上がる感情を観察した上で、自分にとって「こうしたい」と感じる方向に自分の行動をリードしていく力のことだと思っています。

湧き上がる感情を観察するというのは、地面にしっかり足がついている状態のイメージ。言葉遊びになりますが、事実に直面することを略して、事面と呼んでみてもいいかもしれません。そういう意味では、あらゆる事実に対して自分にとっての地面があると言えます。そして、そこに居ることで湧き上がるwant toを形にしていくことで、私という人生物語は、自分にも誰かにも共有できていくのではないでしょうか。
 
上記で言う本質的な力は、言ってみれば、自分の観点を自在に動かせることでもあるのですが、私は般若心経とは上記のようなことが書いてあるものだと捉えています。

持続可能な幸せと、観察力。こう書いてみると、Well-BeingとMindfullnessがよくセットで語られているのも分かる気がしますね。
 


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