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気恥ずかしい店名の由来

はい、ライフタイムです。

はじめて電話に出た時、とっても気恥ずかしかった。31歳にもなってモジモジしてダサかったな~、笑。はじめて名乗る店名より恥ずかしいのが、その店名にした由来。20年経って、少しは実現できた面もあるので、はじめて詳しく書いてみようと思う。

沢田研二の「トキオ」で幕が上がった1980年代。同年秋にニューヨークに舞い降りたトーキング・ヘッズの4枚目のアルバム「リメイン・イン・ライト」。アフリカンビートとニューウェーブが融合し、原始と原子、ルーツと近代の出会いと言われた。インプロヴィゼーション(即興性)やアフリカンビート(ポリリズム)の要素を取り入れたこの作品を掘り下げると、西アフリカにたどり着く。所説あるようだけれど、西アフリカでは、二足歩行と心臓のリズムが同時進行で奏でられ民族のリズムになっている。残念ながら、日本人にはないリズム感。逆に、雅楽の拍節に憧れる外国人も多く、日本にも誇れるリズムは存在するけれど。

異文化の特異性を吸収して、クロスするリズムを一つに落とし込む。原始と原子を融合させる。インターネットの利便性が囁かれ始めた2003年、これからの時代はアナログとデジタルが融合したグローバルな時代になる予感から、このアルバムの1曲から「ライフタイム」をいただいて屋号にすることにした。今のところ、まだ園芸道具屋の印象が強く残っている当店ではあるけれど、創業当時から最終目標として、ミックスカルチャーな事業を目指している。

これから店をはじめる上で、1980年代の資本主義経済のような右肩上がりの勢いにあやかりたい気持ちもあった。当時は、誰もが知っている店になることを目指して、誰でも知っている単語「ライフタイム」に決めた。今のわたしからすると、自分とは思えないくらい野心的だったなぁ。ちなみに、Life Timeではなく、Lifetime。細かいことだけど、これ重要。