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【前編】「テンペスト」起業家・入海健さんの反骨精神が生んだ最上級のヴィーガンフード

【入海 健(にゅうかい けん)】起業家。米豆麦造り(ことばづくり)株式会社 代表取締役。明治大学農学部農芸化学科卒業。テキサス大学心理学修士課程修了。会社勤めをしていたところから30歳で起業を決意。そのときに出会った大豆発酵食品をきっかけに「テンペスト」を開発。米豆麦を中心とした機能性食品の研究・開発を通して、予防医療を推進する活動に取り組む。

今回登場してくださるのは、起業家・入海健さん。
ユーモアあふれる入海さんからお伺いした「テンペスト」立ち上げのストーリーには、たくさんの挑戦と苦悩が詰まっていました。

SDGsの認知率が上がるにつれて、食品分野でもオーガニックやヴィーガンといったキーワードが以前よりも注目されているように感じます。「テンペスト」は入海さんが独自開発した微生物を活用して大豆を丸ごと使って作られたスーパーフードです。

今回は、その「テンペスト」開発の背景にあった入海さんのストーリー、そしてテンペストの魅力をお伝えします。

アメリカ留学と父親の影響から芽生えた「反骨精神」

入海さん前編1

始終笑いの絶えなかった今回の取材。
自分はひねくれた性格なんだと笑いながら話してくださる入海さんから伝わってきたのは「反骨精神」という入海さんのテーマでした。

入海さんは明治大学農学部で食品科学や微生物学を学んだのち、アメリカテキサス州の大学院へ進学。そこで触れたのは「自らやる。自ら自分をアピールする。」という日本とは異なるアメリカの文化でした。

大学院在学中、その価値観に囲まれて過ごすことで、「自分でやる」という想いが入海さんの中で大きくなったそう。

また、お父様が自営で事業をされている姿を見てきたという入海さん。

「父親にできるなら自分にもできる。反骨精神みたいなものがありましたね。自分で実際やってみて父親の偉大さであったり大変さであったり、この歳になってわかる今日この頃ですが。」

そういって、無邪気な笑顔を見せてくれました。

自分らしさを発揮できない日本企業での葛藤

入海さん前編3

大学院卒業後すぐに起業することも考えていた入海さんですが、どんなネタで立ち上げようかわからなかったそう。

そのため、留学生向けの就活フォーラムでご縁のあった企業にまずは就職することにします。ところが、入社した会社を4ヶ月で辞めることに。

「自己主張が大事だ!っていう文化に染まっていた僕には合わなかったんですよね。バリバリに体育会系の会社でガチガチに朝礼をやって、夜中まで残業して…。自己主張したら上司に怒られるし、周りの同僚からも『あなたは間違っている』なんて言われたりして。言われた通りにやるのがサラリーマンなのかもしれないけれど、僕は枠を超えたことをやりたかったんです。」

ほかの自由な社風の企業ならいいのではないかと転職をし、最初はその自由な風潮が合っていると感じていた入海さん。しかし、M&Aにより他企業に買収され居場所がなくなってしまいました。そしてその後の人員整理のタイミングで、これは起業するチャンスかもしれないと考えた入海さんは、退職金を資金に起業することを決意します。

会社を辞める。そして発酵食品との出会い

入海さん前編2

30歳のタイミングで会社を辞め、起業を決意した入海さん。

学術的な研究を社会に役立てていけるような「産学連携」をやりたいと考えていたところ、出身大学である明治大学で発酵食品を研究していた加藤英八郎先生による学会発表である発酵食品に出会います。
そこで話されていたのはある技術の関連した製法特許をとって、それを事業化していきたいという内容でした。

持ち前の行動力を生かして、その場で加藤先生に話しかけにいったという入海さんは、そこから事業をスタートさせることになります。

ついに、本格的な立ち上げへ

入海さん前編4

加藤先生のほかにもいろんなご縁があり、その方々からの協力や背中押しを受け、入海さんはついに法人を設立します。

「自分はこう生きたい」という強い意志を行動に移していく入海さんのエネルギーがとても伝わってきます。

後編では、テンペストの事業化の背景にあった入海さんのストーリーと、今、入海さんが大事にしているテンペストへの想いをお伝えしていきます。

お楽しみに。

■米豆麦造り株式会社HP
 http://soilist.co.jp/

取材協力:
■レインボーバード ランデヴー
 〒153-0052 目黒区祐天寺1-1-1 リベルタ祐天寺1階
 TEL : 03-3791-5470
 http://www.ls-adventure.com/


※この記事は、LIFESTYLE More(web版)からの転載です。

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