【無人・非接触】ホテルが急増中！

新型コロナウイルスの影響で、かなり神経質にソーシャルディスタンスを意識することが増えました。その影響で様々な業界が影響を受けましたが、中でも大きな打撃を受けたのはホテル業界。

それまでも人手不足という現状がありながらなんとか踏ん張ってきたものの、オリンピックの延期による需要の激減や、コロナによる宿泊客の減少など追い打ちをかけられてしまいました。

そんな現状を打破してくれそうなトピックとして登場したのが、「無人・非接触」！
実は近年、人手不足解消のための秘策として「無人・非接触」でスタッフと一切対面せずに利用することができる設備を整えるホテルが増えているのです。

「無人・非接触」のホテルのメリットは感染リスクの低減だけではありません。たとえばチェックアウトの時間を気にせずに自由な時間に出発ができる、面倒なチェックイン手続きをしなくてすむ……まさに「自由」を手に入れることができるんです。

近年のホテルの現状

近年、ホテル業界はどのような状況だったのでしょうか。

ザイマックス不動産総合研究所「ホテル運営に関する実態調査2019」によると、全国のホテル事業者3,300社のうち、約81％が「人手不足である」と回答しています。

実際、「人手不足」はどの部分で困っているのかを聞くと、一番は「ハウスキーピング」、次いで「接客応対」、そして「料飲・宴会対応」でした。
採用の数を増やすというのはなかなか難しくとも、人が対応しなくても良い部分を機械化し、どうしても人ではないと対応が出来ないものにリソースを集中させる流れは当然のことかもしれませんね。

とはいえ、その人手不足を解消するために行っている対応としては、これまで従業員を増やす・勤務体系や待遇を良くする・採用を工夫する……といったことが主に行われていました。「ITやロボットなどの導入による業務効率化」はなんと最下位！まだまだ多くのホテルではなかなか実施されていないのが現状です。

出典：ザイマックス不動産総合研究所「ホテル運営に関する実態調査2019」

しかし、それでも先陣を切って導入しているホテルもあります！今回は3つの無人・非接触で施設を運用しているホテルを紹介します！

１．変なホテル

変なホテルは2015年にHISが長崎ハウステンボスに1号店をオープンしました。

人件費を削減し、生産性を向上することを目指してチェックイン・チェックアウトと部屋まで荷物を運ぶ業務をロボットに任せたことは当時かなり新しく、「世界初のロボットホテル」としてギネス世界記録認定を受けるほど。

ロボットに話しかけると答えてくれることも大きな話題となりました。

5年も前に「無人・非接触」の設備を整えていたことは業界としてもかなり先見の明があった印象で、オープン当初は「うまく作動しない」「従業員がいないので不便」という声があったものの、「変わり続けることを約束する」という意味でのホテル名の通り改善を重ね、以降18店舗（2020年10月時点）を全国に展開しています。

２．COCO SHUKU

（COCO SHUKUホームページより）

COCO SHUKUは北辰不動産グループが2018年に東京都中野区で1号店をオープン、現在は蔵前と新宿三丁目・中野・中野坂上に展開している「無人・非接触」ホテルです。

いずれのホテルも都心エリアにあるため、新型コロナウイルスの感染が気になりますが、対策をしっかり行っており、タブレット端末やロックパッドなどの共有端末、利用後の客室の消毒なども徹底して行っていることがホームページに記載されています。

ホテルなのですが、連泊で「暮らす」こともできるのが特徴で、マンスリープランもあります。長期出張やワーケーションでの利用にぴったりですよね。

３．GEN HOTEL KAMAKURA

GEN HOTEL KAMAKURAは、鶴岡八幡宮の目の前という好立地にある「無人・非接触」のホテル。鍵の受け渡し・チェックインを非接触でできるKEY STATION（https://key-stations-lp.com/）の仕組みを使っています。

予約時に届くメールから事前に登録をしておけば、チェックインは時間にホテル入り口の機械に予約番号を入力し、オペレーターと簡単な会話をするだけ！

チェックアウトは返却ボックスにキーを入れるだけだから1秒で完了してしまいます！

観光地という立地ゆえ、ワーケーションの際には仕事をしに部屋に戻ったり、ふらりと気分転換に外に散歩に出たりと頻繁に出入りをしたいもの。そんなときには無人の方が気軽ですよね。
また、まだまだ新型コロナウイルスの感染が気になる中での旅行・ワーケーション・出張では非接触であることはとても重要です。

ホテルを探す際には、宿泊先エリアに「無人・非接触」のホテルがないかを探してみてはいかがでしょうか。〈文・松本果歩〉

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