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「オホーツク食の旅」について

北海道にオホーツク人と呼ばれる人々がいた。3世紀から13世紀くらいまでの間に、オホーツク海沿岸で独自の文化を発展させてきた海獣狩猟や漁労を中心に行っていた海洋民族だ。人骨の遺伝子分析は、彼らがロシアの少数民族などと近似していることを示している。大まかに言えば、北方から海を越えてやってきて、最終的に北海道の縄文人と混じり合っていった人々とその文化ということになると思う。

私は、地域の食文化とは、ある土地において、そこに生きる人間が生きていくために蓄えた食の知恵だと思っている。だとすれば、北海道の食文化を考えるときには、かつてのオホーツク人たちが、この北海道で何をどう食べて生きてきたのかも、知っておきたい。それがたとえ1000年以上前だったとしても、気候も自然環境も文明も、今とは大きく異なっているにしても、この北海道という土地で、食べて生きてきた人たちであることには違いはないから。

そんな、壮大なスケールの前置きとは裏腹に、とてもささやかではあるけれど、かつてそこに生きたオホーツク人の、そして、今そこに生きる人々の食について知りたいと願い、2020年初夏にオホーツクを巡る旅をした。その旅のことを、残しておきたいと思う。

旅程
7月2日(木)
標津サーモン科学館@標津町/居酒屋「魚元」@斜里町
7月3日(金)
モヨロ貝塚館@網走市/北方民族博物館@網走市/北見の焼肉@北見市
7月4日(土)
ところ遺跡の森@北見市/ワッカ原生花園@北見市


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