日記 2020/09/07

昨夜はいつもより早く、23時には布団に入った。いつもならスマホで適当にネットサーフィンをしながら寝落ちるのを待つのだが、台風でどうなるかわからない状況でできるだけスマホの電池を残しておきたかったので、Kindleで本を読むことにした。

せっかくなら新しい本を買おうと思った。もうすぐ誕生日をむかえるところだったし、台風への怖さを紛らわせるためにも気分転換したかった。

台風が近づきつつある状況、購入するとすれば、難しすぎることなく、かと言ってエンターテインメント性が強すぎるものでもない方がいいと思った。そこまで考える必要がなく読むことができ、かと言って刺激がなくどこにも引っかかりのないということがない小説がいい。物語性が強くグイグイ引っ張ってくれながらも、新しい世界観を見せてくれるような、誕生日と台風を同時に迎えるにふさわしい、刺激のある本がいいと思った。

何冊かお試しでダウンロードして冒頭を少し読み比べた結果、上記の条件にもっとも近かったのは、ポールオースターの『ブルックリン・フォリーズ』だった。翻訳はポールオースターではおなじみの柴田元幸さんである。

まだ半分程度しか読んでいないけれど、物語にグイグイ引き込まれる。久しぶりのポールオースターだが、この本にしてよかった。

『ブルックリン・フォリーズ』を読みながらいつのまにか寝落ちた。

4時過ぎに目が覚めた。無論、風の音によって。凄まじい風だった。
遠くからゴォーっと音が鳴るのが聞こえたら、その音が少しずつ近づいてきて窓ガラスにあたる。建物が揺れるほどの強さではなく、思ったほどでもなかったが、それでもやはり恐ろしかった。

一度起きてしまうと風の音で寝ることができなくなって、またポールオースターの本を読んだ。

気づいたら10時過ぎだった。まだ風は吹いていたが、だいぶマシになっていた。危惧していた停電もしていないようだ。無事に一夜が明けたのである。

あとは佐世保がどうなっているか。11時頃電話をした。母が電話に出て、台風の凄まじさを少し興奮しながら語ってはいたが、何事もなく無事とのこと。弟家族も無事だった。

結果的には、我が家については、福岡も佐世保も被害はなかった。

昼過ぎまでは風も強かったが、僕が起きた頃には車は走っていたし、歩いている人も結構いた。もう大丈夫そうだった。娘がいるので外に出ることはしなかったが、とりあえずはこの日1日を安心して過ごせることの幸せをかみしめた。

妻と娘からは手紙をもらった。
娘は去年と同じように絵を描いてくれた。

画像1

上にある絵は僕であるらしい。
だが、娘に「これパパなんでしょう?描いてくれてありがとう」と言うと、娘は「パパ、ちゃう!」と言う。


画像2



見開きの手紙で、左側には妻と娘自身の顔が描いてあった。
上が妻で下が娘。上の顔を指すとママと言い、下の顔を指すと自分の名前を言うのだが、右側にある僕の顔に戻って改めて指しても「パパ、ちゃう!」と。何度確認しても「パパ、ちゃう!」と言われるので、じゃあ誰?と聞くとただゲラゲラ笑うばかり。僕が何度も確認したのでツボにハマったようだ。てか、なんで関西弁やねん。

妻が描かせたはずなので、納得がいかなくて妻を呼ぶと、最初は同じように「パパ、ちゃう!」と言っていたが、途中から「パパ!」と言うようになった。妻がきたからそれが僕の絵であったことを思い出したのか、ただ僕をからかったのか。よくわからないが、それは僕ということでいいらしい。

しかし、僕の顔の絵は、何かを嘔吐しているように見える。何を嘔吐しているのだろう。たしかにたまに二日酔いなどで嘔吐することはあるが、娘には隠れてするのでばれていないはず。僕は嘔吐キャラなのか?
妻は髭じゃない?と言っていたが。

娘に聞いてもわからない。

まぁとにかく、今年はこんな誕生日でした。

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