ひがん

禍々しく、そして咲いている

まがまがし-い

《形》災いをもたらしそうだ。いまわしい。不吉だ。

禍々しい形、というのがいくつもある。
ときたま僕は、禍々しさに美しさを見いだすことがあって、禍々しくも研ぎ澄まされた造形に賞賛を送らざるを得ないのだ。

禍々しく、美しいランキングを前に考えたことがある。結果はこうだ。

1位 : オオスズメバチ
見える殺意。黄色と黒のボディに実利を伴った鋭針、捕食のための羽に食い尽くす顎。僕は虫はあまり好きではないのだが、正直に言うとオオスズメバチは好きだ。もちろん近くでお目にかかりたいわけではないのだが、美しく禍々しいという意味では非常に好いている。写真越しに見たい。ちなみにオオスズメバチは黄色と黒のコントラストで美しいと感じているのだが、禍々しさだけでいえばメガララ・ガルーダという蜂が最高に禍々しい。まず色がね。曲がりなりにも虫だし気になる人は自分で調べて欲しい。

2位:バイオハザードマーク
先入観無く識別できること(文化的な価値観ではなく、直感的に恐れを感じる)、上下左右を持たずどの方向からも識別できる、定規とコンパスさえあれば誰でも正確に描くことができる、などということを重視したらしく、特定のモチーフがあるわけではないらしい。
幾何学的な形が僕は好きなのだが、この形は非常に整った形で、僕も一度ならず書いたことがある。非常に整った形で、そして禍々しい。

3位:彼岸花
彼岸花は白、赤、黄色の三色が存在する。赤が一番好きでその次に白が好きだ。
花言葉は、「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再会」「あきらめ」。
日本ではお彼岸の頃に咲くから「死人花」「幽霊花」などと言われ不吉とされるが、サンスクリット語で天界に咲く花という意味の「曼珠沙華(まんじゅしゃげ/かんじゅしゃか)」と呼ばれる。
どちらにせよ、妖しい花だな、と思う。


さて、そもそも今日はなんでこんな話をしたのかなのだけれど、
彼岸花はお彼岸の間に咲き乱れるから彼岸花である。
そしてお彼岸というのは春分秋分の前後の1週間ぐらいをいうわけで、今年の秋分は9/23。つまり9/16 ~9/30ぐらいの今は彼岸花が咲き乱れているわけだ。
いってこようかな、お彼岸だし。曼珠沙華の里「巾着田」
http://www.kinchakuda.com/2015kaika-ma.htm

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