レビュー:実践! ロジカルシンキング研修: 日々の仕事の精度を高めるために 実践シリーズ

なぜ読んだ

ぶっちゃけロジカルシンキングとか良くわかんないし、
イメージでは分かってそれなりに実行してるつもりだけど
本当に合ってるの?という気持ちで購入。

感想

全編にわたって会話形式のため、文量多くて読みづらい。。

が、骨子は理解できた!

スキーマの存在を認知することがロジカルシンキングの第一歩

スキーマ:インプットからアウトプットまでの間にはいる、個人差があるフィルターの事。過去の経験のなかで強力に残った記憶に影響される。

例えば、、、得意先からクレームで、断裁した紙に寸法誤差があるとのクレーム。その一報だけで担当者は即座に全ての用紙入れ替え作業に掛かる。納入の手立てが全て済んだところで報告。だが、先方は今回は機械の調整で対応するから、注意だけで済んだ。
→担当者は以前寸法誤差のクレームで全量入れ替え、大きな損害を被ったという強い経験から、一報を聞いただけで全てを理解した気になり、行動に移した。
これが、過去の強い経験から影響されるスキーマの仕業。このスキーマの作用により、先方の要望とは異なる対応をしてしまった。

スキーマの存在を認知し、自分の理解・解釈と先方の要望は正しくすり合わせできているかをチェックすること。スキーマには逆らえない。

自分のスキーマに合わない情報が出てくると、それをきちんと受け止められない。共感できない。
スキーマの弊害が怖いのは、本人が気づかないことです。理論的に正しいと錯覚してしまう。スキーマを持たないようにではなく、常に自分がスキーマで情報を認識、理解しているという自覚を持っていただきたいということなんです。私たちは放っておくと、経験だけを基にした薄弱な根拠で決めつけてしまい、その他の可能性や考え方から目をそらしてしまう。思考が極端に狭くなったり、偏ったりします。それでは正しい仕事の仕方になるわけがありません。このスキーマという言葉をご紹介したのは、大切な判断や決定をしなければならないとき、あ、今も自分の脳みそはスキーマで決めつけ、偏った判断をしようとしているぞ、ということに気付き、立ち止まっていただくためのブレーキ・キーワードとしていただく・・・

スキーマで自分の認識に偏りがあることに気づいたら、なぜ自分がその認識に至ったかの根拠を探すこと。事実を探して事実に基づくこと。
スキーマの怖いところは、どこからどこまでが事実で、どこからどこまでが自分の勝手な思い込みかを自覚できない。

事実と認識を分けて考えることが重要

情報のコンテクスト依存度について

コンテクストとは、前後の文脈や背景によって意味合いが変わって来たり、相手によって理解や解釈に幅が出るもの。
抽象度が高いとハイコンテクストという。
相手の理解や解釈に広がりを持たせないものをローコンテクスト。

ex.
白くて手触りのいい紙→ハイコンテクスト
見本帳を使いながら提案するヴァンヌーボVホワイト→ローコンテクスト

タコとイカの絵を書いてください
→オクトパスと海に住むイカの絵を書いてください
(蛸?凧?烏賊?医科?)

カタカナで書かれたら、食べ物のイカしか思いつかないでしょう?と、言われます。つまり、表記方法もコンテクストとして機能している。さらには、人生の中で蓄積してきた経験や知識も、コンテクストとして働く
「コンテクスト依存度が高い、つまりコンテクストがすごく入り込みやすいコンテンツのことをハイコンテクストと呼びます。相手によって、どんなコンテクストが織り込まれて理解されるかわからない。理解や解釈がいろいろと広がる情報です。私たちの日常のコミュニケーションで言うと、表情や口調、態度など、言語を用いない部分というのは、そういう意味ではかなりコンテクスト依存度の高い、ハイコンテクストなやりとりであると言る
考えてみてください。肉等の『等』にはいったい何が当てはまるんでしょうか? パッと考えても思いつきませんよね。こういう場合、本人も特に何か具体的な可能性を考えてつけているわけではないんです。なんとなくつけておくと安心。それだけ。

ロジカルシンキングということでは、
言葉の抽象度は自分の思考レベルの抽象度

つまり、自分の思考レベルの解像度を上げていかないと、ロジカルシンキングにはたどり着けないということ。
具体性を挙げるためのキーワードは、
「○○にもいろいろあるけれど」
の深堀りで、ローコンテクスト化していく。
コンテクストの影響を受けにくいものとして挙げられるのは、映像と数値。
ローコンテクストに落とし込まれた情報は、映像や数値で再現可能。

帰納法と演繹法

帰納法というのは、異なる複数の情報を集約して一般化する思考プロセスです。a、b、cという異なる情報を得たときに、その共通項をもとに一般化した言葉に置き換えて言語化します。帰納法の思考プロセスを、手っ取り早く口語に落とし込むと、『つまり』という言葉が当てはまる

演繹法

「人間はいつか死ぬ」→「ソクラテスは人間である」→「ソクラテスはいつか死ぬ」

演繹法という知識は、答えを導くためよりも、答えが正しいのかどうかをチェックする、検証するという目的をイメージした方が、その用途が日常業務に結び付きやすい。

有効な使い方としては、
帰納法でローコンテクスト化した情報を共通項として帰納法でまとめる。
ハイコンテクストな情報のまま帰納法でまとめてしまうと、まとめた物自体もハイコンテクストなものになるため、問題解決に向けたクリティカルな対策を取るのが難しくなる。

情報のローコンテクスト化

丼ものにもいろいろあるけれど・・・
・海鮮系?揚げ物系?焼肉系?
海鮮にもいろいろあるけれど・・・
・赤身系?白身系?チラシ系?
揚げ物系丼にもいろいろあるけれど・・・
・肉系?魚系?野菜系?
焼肉系にもいろいろあるけれど・・・
・たれ?しお?


帰納法

丼ものはカツ丼、焼肉丼が好き
つまり

ガッツリ系が好き!

演繹法

男性は丼ものが好き+男性は肉が好き=男性は焼肉丼が好き

ロジックツリーについて

ここでも出てきた、困難は分解せよ、である

ポイントは分解の軸、つまり何で分けたかをしっかり言語化すること。もう一つは目的語、何を分解しているのかということも、きちんと言語化すること。
『何を、何で分けると、こう分けられる』ということ

ex.弊社のお客様は紙部門と不動産部門に分けられる。
紙部門のお客様にもいろいろあるけど
同業とユーザーに分けられる。
同業にもいろいろあるけど
自社配送能力があるところとないところがある。
、、、と、分解して分解してローコンテクスト化していく。


段階的に、モレがないことを確認しながら
分解のたびに、分解の軸(=何で分けると)を言語化して確認していく

そこから機能法を使って傾向をつかみ、
演繹法で検証していく。
それがロジカルシンキングの基本である。

ということ。だと理解!

この本はスキーマの存在を知ること
ロジカルシンキングの基礎を知ること
の2つがタメになった!!



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