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歳をとるのが怖い

1. 戻らない時間に想いを馳せる


私は昔から歳をとることに恐れを抱いていました。


最初の記憶は16歳の時。
中学校を卒業するときに、こう思ったのです。


ああ、私の15歳、
私の中学生時代はもう戻ってこないんだな。


高校に上がっても、嫌なことがあると中学校時代のいい思い出を頭に浮かべては引きずっていました。


18歳、高校を卒業する時。


ああ、制服を着ることはもうないんだな。
制服に守られた学生生活は、もう戻ってこないんだな。


20歳になったとき。


もう想像がつきますよね笑。
そうです。


私の10代は、もう戻ってこないんだな。


こんなふうに、私はいつも過ぎ去った季節にばかり思いを馳せては、ため息をついていました。


大学を卒業する時は、もう学生と言う肩書きがなくなったんだなと思ったし、30歳になる時はもう私の20代は終わってしまった、と。

40歳もしかり。


歳をとることに、これだけ後ろ向きなのはなぜなのだろう。


過ぎてみれば、すべての時間が若くて、元気で、輝いていたのに。


なぜその時、その瞬間を、思い切り楽しめないのだろう。

自分自身、とても不思議でした。


2. いつか本気出したらできる


若い時から歳をとることを恐れてきた私です。

それはなぜなのか、と自分に問いかけたのちに出た結論は、


「物事を100パーセントの力でやってないから」


だと、この歳になって思います。


私は何かをするときに、常に余力を残すタイプでした。
いつも80%くらいの力で止めてしまいます。

当然、結果も80%を越すことはない。


残りの20%をなぜ残すかと言うと、


「本気を出したらできるけど、今じゃない。」


という中二病的な状況がずっと続いていると言っていい。


要は、100%の力でやって失敗したときのことを考えると怖かったのです。


カッコ悪い自分、悔しい思い、プライドが傷つく。

私はこんなもんじゃないはずなのに。


本気を出して、失敗した時の情けない自分を見たくなかったのです。


それを、環境のせいだったり、周りの人のせいだったり、忙しさのせいだったり、自分の性格のせいだったり…


ともかく、いろんなもののせいにして、「なんとか残りの20%を使わずに死守する」という、わけが分からない状態になっていました。


3. 余力を残すことが自分を追い詰める


その余力を残す生き方は、歳を取ることへのプレッシャーとなっていきました。


本気を出したら、

この歳になっている頃には、

できると思っていたことが、まだできていない。


その焦りを感じるために、歳をとり、過ぎていく時間を直視するのが嫌だったのです。

そんな私が10代からひそかに抱いていたこと。


歳を重ねても、楽しく続けられる仕事をもつ。


それはずっと、キラキラした私の夢でした。


人生の中で、
いつか何かの転機が訪れて、
天職を見つけて、
その道のプロフェッショナルとして大成している自分。


それは希望にあふれた夢でした。


しかし、42歳になった時、鏡の中の自分をみて、それはもう以前のように輝く夢ではない、と突如悟ったのです。



漠然と願っているだけでは、何も起こらない現実。


どこかの誰かが、何かのチャンスをくれて、
あの時こうしたから、私は成功しました!



と誇らしげに笑みを浮かべる自分は、頭の中にしかいなかったのです。



実際には、何ひとつ変わらず、疲れた顔を鏡に映している、この現実。


このままでは、これからもきっと何も起こらない。
ただ、歳を重ねていくだけ。


そういう強烈な恐怖に襲われたのです。


いつか、いつか、残りの20%を使って、
自分は大きく羽ばたくのだろうと思いながら、40代。


結局私は、100%の力を出すどころか、力を出す場所さえ見失って、そもそも何に対して100%の力を出せばいいのかさえも、分からなくなってしまったのです。


そして、最悪の状態になってしまいました。↓


4. 力を100%使い切るとは


大混乱の自分探しで、コーチングという新しい世界を知ったあとも、私はまだ余力を残そうとしていました。

ここまでやったらもういいでしょう。
プロのコーチとして活動できなくても、やりたいことを見つけて、学んで、
それで「私は変わることができた」としてもいいでしょう。


私の中の後ろ向きさんが、何度も何度もささやくのです。


残りの20%を使って頑張って、コーチとしての道が開かれなかったらどうするの。SNSで自分をさらけ出して、ただそれで終わったらどうするの。






…別に、どうもしないよ!!





100%の力でやって、それがたとえ望んだ結果を生まなくても、行き止まりではない。だって、道は一本だけではないのだから。


むしろ、100%でやってみた先にしか、他の道は出てこない。



ここにきて、ようやく分かったのです。


今まで避けていた「100%の力を使う」とは、私にとっては「燃え尽きるくらいまでやる」という意味合いでした。


しかし、今は違います。



100%の力とは、自分がやれることを全てやってみること。

そして、その力が尽きることはない。

やれることをやってみた先には、必ず道が続いているから。


「その道は、必ず続いていると信じて進み続けること。」


それが、本当の100%の力なんだよね。


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