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「今」の意味を見出す/在宅勤務・自宅待機中の育児中社員へ向けた応援メッセージ【part4】

 こんにちは。ライフ・ポートフォリオの前原です。

 これまで、パートナー・子どもとのコミュニケーションや心身のケアについて書いてきましたが、最後となる今回は、この非常時をどのように受け止め、過ごしていくのかという心構えについて、私なりに考えていることを紹介し、終わりとさせていただきたいと思います。

 現在、育児中の方だけでなく、すべての人が少しずつ無理をしている状況です。家庭保育をしながら在宅ワークをされている方は、思うように仕事が進まず、なかなか貢献できないもどかしさや居心地の悪さを感じていらっしゃるでしょう。一方で、出社を余儀なくされている方は、見えないウィルスにさらされる不安に耐えていますし、保育が不要で在宅ワークに集中できる方は仕事のしわ寄せの負担感を感じているでしょう。自宅待機の方も、所在ない思いを抱えている方が少なくないはずです。

 こういう時だからこそ、自分が行うべき仕事にフォーカスしましょう。チームメンバーで家庭の状況をオープンにし、メンバー同士で頼りあいましょう。自宅待機の方であれば、ご自身が家事と子どものケアをしっかりと担うことが、パートナーの仕事の支えになり、それがひいてはパートナーの会社を通じた社会への貢献になります。また、パートナーが専業主婦/夫の場合であっても、休校・休園で家事育児の負担が数倍になっています。業務でも多忙だとは思いますが、しっかりサポートをしてあげてください。

 もし、周囲に負担をかける部分があると思う時は、頭を下げ、感謝しましょう。自分が担える分はすこしだけがんばって引き受けましょう。私も、スタッフと夫の協力を得ながら、なんとか仕事を進めている状況です。

周囲に借りができて頭を下げることを理不尽だと怒らず、居心地の悪さを受け止めること。
周囲に貸しを作ることを働き損だと言わず、少しだけ多く引き受けること。


 今この瞬間の損得ではなく、長い時間軸で周囲の人々と関わりあってゆくのだという覚悟と、人としての度量が問われる状況になっていると感じます。
 私自身、このことを心に留めてこの時を過ごしたいと思っています。


 また、「○○頃には日常生活に戻るはず」と現状を耐えるのではなく、「この状況は、私たちの未来にとってどんな意味を持つだろうか?」と考えてみてください。この状況のプラスの側面を見出すことで、この経験から得らえる学びに視点をずらすことができます。

 例えば、コロナウィルスの影響で在宅ワーク・テレワークが一気に実践フェーズになりました。この流れは今後加速していくはずですが、それは育児をしながら働く私たちの今後のキャリアや働き方にとって大きな追い風になることは確実です。

 子どもと過ごしながらの仕事は大変ですが、お子さんに私たちの仕事の意味を教える良い機会になります。この状況だからこそ、自社のサービスが、どのように社会を支えているのかをしっかりと伝えることができるはずです。

 同時に、この混乱を通じて、現代社会や公民、グローバリズムといった領域、貧困や虐待、非正規雇用、ナショナリズム、環境破壊といった社会課題についても私たちの生活の延長にあるものとして教えていくことができるでしょう。

 家庭で子どもと過ごすことで、生活を営むために必と要な家事を子どもに見せ、教えることができます。これは、男女関わらず子どもの生活自立に向けてとても重要で価値のある時間になりますし、ひいてはコロナ後の仕事との両立の自由度も大きく広げてくれるはずです。

 また、これまで仕事に忙殺されて家庭や地域のことになかなか時間を割いてこられなかった・・・という方も少なくないと思います。オンラインお茶会・飲み会、LINEグループ通話などで保護者仲間や旧友、仕事仲間と盛り上がるママに比べ、職場から離れたらやることも話す人もいないパパ・・・というのは、昨今、巷で良く耳にする話です。

 耳の痛い話ですが、この在宅生活はいわば「定年後の先取り体験」でもあります。ぜひ、この在宅時間を奇貨として、子どもとの関わりを増やし、パートナーと対話を深め、掃除や料理に取り組んで技術を習得・向上させてください。人生100年時代を生きていく上で必要なものが何なのか、この生活が大きな気づきと方向転換のきっかけになるかもれません。

 コロナウィルスをきっかけとして、働き方やコミュニケーション、社会の在り方が大きく変わろうとしています。「アフターコロナ」を見据え、目の前のことをひとつずつ着実にこなしながら、前に進んでいきましょう。


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