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家庭保育と在宅ワーク/在宅勤務・自宅待機中の育児中社員へ向けた応援メッセージ【part2】

 こんにちは。ライフ・ポートフォリオの前原です。

 前回はこの状況を「チーム戦」で乗り切るための情報共有・調整の必要性について書きましたが、第二回の今回は子どもの生活の整え方についても考えてみたいと思います。

 チーム戦である以上、「子どもに現状を正しく認識させる」ことは非常に重要です。
 学校・園が突然休みになり、毎日家にいなければならない子どものストレスやエネルギーは大変なものです。この子どもに、今の休みは楽しいホリディではないことを理解させ、家庭で日常を維持していく意識をつけさせないことには、在宅ワークの両立も何もあったものではありません。

 子どもは大人が思っている以上に賢く、賢明です。子どもの年齢に応じた、本人がイメージのできる表現で説明をすれば小さな子でもかなり正確に理解します。ちなみに我が家の長女は年長児ですが「こわい風邪がはやっている」「おとうさんおかあさんや小さい子にはこわくないが、おじいちゃんおばあちゃんがかかると息が苦しくなって死んじゃうひとがたくさんでる」「病院がそういう人たちを助けるためにいっぱいになっている」「だから、いつもならすぐ治してもらえるケガも見てもらえなくなってきているから、ケガには気をつけよう」等の説明で、現在の状況をおおよそ理解しています。
 子どもが現状を理解することで、子どもの生活のリズムを整え、仕事ができる環境・時間を整える(捻出する)ことが多少は容易になります。

 また、毎日の生活のリズム・計画を立てるために、我が家では毎朝、子どもとすり合わせを行っています。
 「今日はなにをやりたい?」という問いかけからスタートして、私からも時間の使い方を提案しながらやることを書き出していきます。娘は手持ち無沙汰になると、録画のアニメやDVD、YouTubeを見たいと言い出すため、それを防止する意味でもやりたいことを書き出しておくことは重要だと感じています。

 さらに我が家では、保育園の休園が決まった直後、日々のやりたいことのリストを書くための簡単な日誌を作成しました。そして日誌には、本人のやりたいことだけではなく、「おしごと(お手伝い)」の項目のほか、家庭内でルーティンで行う家事や親のTV会議の時間なども一緒に記入するかたちにしました。子どもに家族全体での動きや状況を理解してもらうためです。

 こういった取り組みは、ご家庭の状況やお子さんの年齢・個性で合う合わないがあるかもしれませんが、ぜひアレンジをして試してみてください。
ポイントは「やることとスケジュールは本人に決めさせる(親は提案まで)」「できていないこと・予定通りでないことを責めない」「できた部分をほめる」「お手伝いは『助かったよ、ありがとう』の言葉で貢献の手ごたえ・達成感・承認感覚をしっかり持ってもらう」ことです。

 上記のような取り組みの余裕はない、と感じる方もいると思いますが、何事も急がば回れです。現在、休園から2週間ほどですが、朝の家事は子どもも一緒に進められるようになりましたし、子ども自身のルーティンの取り組みも自然発生的に固まってきました。

 在宅ワークになっている間は、通勤の往復2時間程度が浮いている方が多いと思います。(パートナーも在宅ワークなら合計4時間)。その時間を使えば、子どもとの「ミニ朝会」は十分可能ではないでしょうか。

 日々の昼食の準備の負荷も高いと思いますが、それもこの「2時間(ないし4時間)」の枠で捻出するイメージで考えればよいと思います。近所のコンビニのお弁当・デリバリーや飲食店のテイクアウト、宅食サービスを申し込むといった方法もあります。子どもの年齢が高ければ、炊飯器のセットやお味噌汁づくりなど部分的にお願いするということも可能です。

 ここまでくると、仕事の組み立てと子どもの時間の調整が視野に入ってくると思います。
 子どものやりたいことのリストができたら、スケジュールの相談をします。TV会議や、まとまった作業を行いたい時間には、子どもにはDVDや録画ビデオなどを視聴してもらいましょう。YouTubeやアニメ漬けにしたくない…というのが親ごころだと思いますが、NHKが非常に強力な味方になってくれます。オンライン視聴できるNHKプラス、NHK forスクール、NHKキッズなど年齢に応じたアプリもあります。(Eテレは優れた学習コンテンツが多いですが、幼児向け番組にも非認知能力を養う内容が多く含まれています)

 そのほか、子どもが寝ている時間(お昼寝など)も、まとまった作業時間に充てることが可能です。
 メールチェックと簡単な返信は、電話・メールを使って随時、進めていきましょう。電話は相手のタイミングもあり、正確さや記録性が求められる内容には向きませんが、意見交換や状況確認が必要なコミュニケーションには電話のほうが手早く、スムーズです。コミュニケーションの種類にあったツールを上手に選択しましょう。

(続く)

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