【北米漫画市場まとめ】「チェンソーマン」などNYTimesのランキングに、細田守監督の「竜とそばかすの姫」が北米公開、Toomics、NFTプラットフォームを立ち上げへ
北米漫画市場のニュースなどのまとめです。拾い切れていないものもあるのでぜひリクエストお待ちしております。感想も歓迎です。
「チェンソーマン」「呪術廻戦」などがNYTimesのグラフィック・ノベルのランキングにランクイン
毎月恒例のNYTimesのグラフィック・ノベルのランキングです。1月に公表された2021年12月のランキングには上位15位に「チェンソーマン」「呪術廻戦」などが入りました。呪術は映画が公開中の「呪術廻戦 0」の原作も。人気ですねー。
細田守監督の「竜とそばかすの姫」が北米公開、インタビュー記事も
細田守監督の「竜とそばかすの姫」が「BELLE」として北米の映画館で公開になりました。新型コロナウイルスに変異型の感染拡大もあるのでどこまで興行収入を伸ばせるかわかりませんが、ファンの期待は少なくないようです。
あわせてLATimesで監督のインタビュー記事も公開されました。
ディズニーの「美女と野獣」からの影響などを語っています。
「アンデッドアンラック」は次の最大のアニメ化作品になりうる
https://www.cbr.com/shonen-jumps-undead-unluck-next-biggest-anime-adaption/
たまには個別作品の話題を。週刊少年ジャンプの連載作品は、日本語版の公開とほぼ同時に英語版がアプリサービス上で公開されています。そのため英語圏のファンであればほぼリアルタイムで作品の連載を追いかけていることに。そのため日本のファン同様「次にアニメ化されるのは?」との推測も活発です。取り上げた記事はそのひとつで、戸塚慶文氏の「アンデッドアンラック」を取り上げています。
Webtoon配信のToomics、NFTプラットフォームを立ち上げへ
https://bitcoinist.com/toonft-to-launch-on-south-koreas-biggest-webtoons-ecosystem-toomics/
もはやメディアで「NFT」という言葉を聞かない日はないほど。NFT(=Non-Fungible Token、非代替性トークン)はアートを含めいろいろな経済活動への浸透が期待されており、漫画業界もそのひとつ。日本の漫画関連企業もNFTの発行などを進めていますが、韓国のWebtoon配信企業、ToomicsはみずからNFT発行のプラットフォームを立ち上げ、エコシステムを作ってしまおうという試みを進めています。具体的にどのようなプラットフォームになるかはまだ未知数ですが、漫画×最新テクノロジーの動きは続きそうです。
韓国のWebtoonはいかにして韓国ドラマや配信サービスを席巻したか
韓国のWebtoonのこれまでについてよくまとまった記事でした。「K-Pop」の世界への浸透としては、音楽→映画、ドラマの順番でしたが、最近はこのドラマの原作としてのWebtoonへの関心が高まっているというものです。
Webtoonはサービスとしては2000年代初めには始まっていました。韓国内の漫画市場を振り返ると、日本よりも高速インターネットの普及が早かったことで早々に国内の紙の漫画市場は縮小し、代わりにオンラインで読むWebtoon市場が発達したという経緯があります。そのWebtoonが音楽や映画・ドラマで培ったローカライズのノウハウと組み合わさって世界市場を開拓していったといえます。Webtoonに関しては日本企業も相次ぎ参入しており、市場拡大は当面続きそうです。
追伸
菊池健さんの「マンガ業界Newsまとめ」感想
この記事を書くきっかけになった菊池健さんの「マンガ業界Newsまとめ」の感想です。
韓国のWebtoonの、OST(オリジナルサウンドトラック)の事業について触れられていました。日本に根付いているキャラソン文化と結びついて(書きながら1990年代の幽遊白書のキャラソンを思い出しました)このOSTは是非日本でも浸透してほしいです。今は単行本の特装版につくことが多くなったCDなども課金型で時間がたってから配信されればより多くの国内外のファンを開拓することになるのではと思います。
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