第3回 『ワールドトリガー』で学ぶ英語


私が勝手に敬意を払っているライターの方々が、漫画の英語訳を使って英語関係の記事を描かれるのに便乗して私も『ワールドトリガー』(ワートリ)でやってみることにしました。個人的に何人かフォローしている漫画関係の日・英の翻訳者の方がいるのですが、ワートリの方はすごく英訳を工夫されている方なので読んでいて楽しいというのも理由です。(ワートリの翻訳者、Caleb Cookさんのツイッターはこちら。ヒロアカの翻訳の解説も毎週面白いです)

第3回は三雲修と空閑遊真の学校生活を描く「Chapter3 MIKUMO OSAMU」から。ボーダーの説明もされます。

※書いている人は連載を追いかけているので全力でネタバレをしていきますのでご了承ください。

「ボーダー」を英語で説明すると?

第3話は修と遊真がクラスメートと話す中で、読者にボーダーや三門市について説明する形になっています。読み直して改めて構成のうまさに唸ります。そしてトリオン量が多いであろう遊真のいるところにイレギュラーゲート発生しすぎ。。。。。。というか修って学校ではいじめられているのだろうか?

第3話の中で、クラスメートの三好くんは遊真に対してボーダーを説明します。ボーダーとは

近界人(ネイバー)の技術「トリガー」を解析してそれを武器に戦う特別防衛組織なのだ!BY 三好

英語では

BORDER IS A SPECIAL DEFENSE AGENCY !THEY ANALYZED NEIGHBOR TECHNOLOGY AND NOW USE THEIR TRIGGERS AS WEAPONS.

わかりやすいように、原文では1文なのを2つの文にわけています。関係代名詞を使うよりもすっきりと理解できます。

個人的にはボーダーは現在進行形で技術を解析中なので「HAVE ANALYZED」という現代完了形か、「ANALYZE」と現在形でもよかったのではないだろうか?と思います。

あと面倒なオタクなので、THEY ANALYZE NEIGHBOR TECHNOLOGIES, CALLING"TRIGGER" AND NOW USE THEM AS WEAPONS.

とかNEIGHBOR TECHNOLOGY=TRIGGERとわかるように、したほういいのではと思ってしまいました。

このあと三好くんの説明は、かつて近界人(正確にはトリオン兵ですが、普通の人の間には「近界人」で通っているようです)が三門市のあちこちに現れていたことを説明します。

三門市のあちこちでネイバーが湧いていた

英語版では、

NEIGHBORS POPPED UP ALL OVER TOWN.

■POP UP    《口語》 突然起こる; 突然現われる

次のセリフでは「APPEAR」を使っているのですが、ランダムに発生していた時を示すには「POP UP」を使っています。APPEARに比べて、ランダムにあちこちに突然出てきてくる感じをイデオムでうまく表現しています。

あと、三門市では最も重要な言葉がこの話で出てきます。

市民の皆様は直ちに避難してください

英語では

PLEASE EVACUATE IMMEDIATELY

■EVACUATE  引きあげる、撤退させる、撤退する、立ち退く

『僕のヒーローアカデミア』でもよく出てくる単語です。しかし三門市には外国人は住んでいるのだろうか?この言葉も日本語以外でも放送されるのですかね?

表現としてうまいなと思ったのは次のセリフです。

ボーダーに入りたいならオサムに・・・・言えア

三好くんが「ボーダーにどうやって入るのか」といったのに対し、遊真が修に聞けばいいのにといいかけて、修に阻止されてもがもがとなるシーンです。(というか修はなぜ当初、ボーダー訓練生であることを秘密にしていたんですかね?訓練生の間は所属を公開してはいけないのか、それともペンチの力があるから正隊員になるまで公開しなかったのか)

英語では

最初の吹き出しに「IF YOU WANT T JOIN,YOU COULD ASK....」で次のページのふきだしに「...OSAMRR」

 となっていて、口をふさがれて言葉を途中で遮っているというのをうまく表現しているなと思った。


ワートリの世界を表す言葉

今回もいろいろとワートリ専用語が登場します。

■誘導装置   GUIDANCE BEACON
■緊急警報    WARNING
■モールモッド  MARMOD   これ何語なんですかね?
■3バカ      THREE IDIOTS
■リーダー     RINGLEADER 元の意味は「首謀者、張本人」
■プリン頭     ROOTS SHOWING
■一番むかつくやつ THE ANNOYING ONE
  

英語版はちゃんとおまけの脇役列伝(The Lives of Bit players)も翻訳してくれています。

■Bit player   脇役 (who performs a very small role in a play or movie.)

今回英語訳の参考にしたのはこちらのアプリの配信です。

もちろん『ワールドトリガー』は英語版も紙・電子版の両方で出ています!!!ご興味ある方は是非。





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