クリエイターの危機感が高まる『マンガ 自営業者の老後』
『マンガ 自営業者の老後』(上田惣子氏)
マンガ度 ★★
リアリティ度 ★★★
オカネ度 ★★★
メガネ度 ★
【あらすじ】
誰もが苦手な年金や税金の話。しかし会社員のように誰かがやってくれない自営業者は自分でやるしかない。これまで仕事しかしてこなかった53歳イラストレーターが専門家や先輩の力を借りて、老後の備えをしていくエッセイコミック。
【オカネポイント】
マンガ家を含むクリエイターは、税制含む法制度上は「自営業者」に入ります。フリーランスですね。日本は社会保険制度が整ってはいるものの、企業、特に大企業に勤めている人ほど年金・健康保険含めて広く国民に共通するものよりも上乗せされているものです。
それは老後の生活資金になる年金も同様です。最低限の国民年金に、会社員や公務員であれば勤め先が上乗せして準備してくれるのです。
一方でそうした追加の備えがない自営業者(もしかしたら中小企業の人)は、自分で準備をしておかないといけないのです。
クリエイター含め自営業者がいいのは、会社勤めとは違い定年がないこと。寿命が60~70歳の時代なら、ほぼ寿命が終わる直前まで仕事を続けられたかもしれません。でも、「人生100年時代」ともいわれるいま。体力や能力の事情で、仕事ができなくなる、もしくは仕事が来なくなる可能性も考慮する必要があります。
作者のイラストレーターの方もその一人。そして先に準備をしている人やフィナンシャルプランナーにどうすればいいのかを聞きに行ったことをエッセイとしてまとめてくれております。早いほうがいいけれども、いつからでも始められるーこのマンガを読んで、自分のできることからスタートしたいものです。
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