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【第20回Liberte】みなとくらす主宰・まま力の会代表 船本由佳さん

< プロフィール >

大阪出身。フリーキャスター・ワークショップデザイナー(青山大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラム履修)平成24年度 NHK地域キャスター表彰受賞

2011年10月、ヨコハマトリエンナーレの連携会場で、誰が参加してもよいアートにあふれる公開結婚式「OPEN WEDDING!!」を行い、実際に結婚をする。
昆虫と恐竜好きの2012年生まれの息子と食いしん坊の2014年生まれの娘を子育て中。
0歳児子育て中に10人の仲間と子育て当事者が考える子育て支援活動「まま力の会」開始。
2016年から「皆と暮らす・港でクラス」を合い言葉に、多様性を認め合い、つながりをつくることで暮らしやすい地域をつくっていくプログラム「みなとくらす」を始める。横浜市南区の空き地つき中古戸建てに住み、空き地をひらく「みんなの空き地プロジェクト」を開催中。

横浜に碇を降ろし、人・モノ・ことをつなぐ何かをしたくて活動中。

今回は2016年6月8日〜15日 子連れも多様性の一つとして受け入れるというポートランドに日本から子どもを連れて行ってきた由佳さんのポートランドレポートです。

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<子連れでポートランドに行ってきた!>
アメリカオレゴン州西部の人口60数万人の街ポートランド。いまアメリカで人口流入率が最も高い「住んでみたい町ナンバーワン」。環境と経済発展の両立を実現し、持続可能性を重視するまちづくりをしていることで注目されており、2030年には100万人を超えると言われているほど人口流入率が高い街です。

元は農林業が中心で1930〜40年には他の都市と同じように工業化が進んでいました。ポートランドに転機が訪れたのは1970年代。川沿いにあった高速道路が川と住民を寸断することから「高速道路を止めて公園を作ろう」という市民の声が起こり本当に高速道路を無くしてしまいました。そこからサスティナビリティと経済成長の両立を目指した街づくりが始まりました。

街にCO2を持ち込まない、住居エリアを都市の一部に集約しその他のエリアを森林や農地にするなど、都市成長をコントロールし管理を行き届かせる、古いものを大事にしリサイクルやリビルディングを積極的に行う、ゴミを出さない仕組み作り、生態系の保護に取り組む、多様性を認めるなどなど。自然保護を考えながら快適な生活を目指す取り組みの数々をご紹介いただきました。


< ライターより >

スーパーマーケット、ホテル、公園など特徴のある施設はどれもこんなものがあったらいいのにと思うものばかりでした。特にわたしが印象に残ったのは持続可能の大切さを伝えるスーパーマーケットで、安全を表すタグを付けており、(おそらく赤タグであろう)コカコーラを置く理由。コーラを置かないとコーラ好きな人はよそへ行ってしまう。ここへ来ればコーラ以外の選択を知ることが出来るということでした。オーガニックだけで揃えることの危うさをずばり指摘しているこのスーパーの取り組みの素晴らしさを感じました。多様性を認めグレーゾーンを作ることで、お互いが行き来し理解し合えるのだと思います。

小さな行政と住民自身が自らの地域をよくするための行う市民運動が相互して素晴らしい街づくりが行われているポートランドですが、ここまでに40年の年月の積み重ねがあるそうです。また、意識の高い住民が多いこの街でも、自分の時間を使って積極的に市民運動に関わろうという人は少ないという事実も知りました。


はじめに「ポートランド知ってる?」というお題がリベルテメンバーをぐるっとまわりましたが、「ポーランドじゃないよね?」「どこの国?」とほとんどの人が情報なし。日本ではきっとそのくらいの認知度の街ですが、由佳さんの話にみんながぐいぐい惹きこまれていきました。由佳さんの話が終わると、ほぉーーーという空気が流れたように見えました。それぞれの中で自分の生活やビジネスの気づきやヒントをたくさん持ち帰ることが出来たのではないかと思います。(ライター 松本美佐

< 関連サイト >
まま力の会

みなとくらす


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