2020年の米国株式市場に対する見通し

年初に今年の米国株式市場について、
強気(上昇すると判断)との見通しを示しました。

約2ヶ月が経過し、
年初時点には想定していなかったCOVID19の影響が加わっています。

果たして米国株式市場は
クラッシュ(崩壊、暴落)してしまうのでしょうか!?

筆者はCOVID19の影響を加味しても
米国株式市場の強気を維持します。


年初の見通し

2020年の米国株式市場も
3つの理由から好調に推移すると予想します。

1.米国経済が堅調であること

2.世界経済にボトムアウトの兆しがあること

3.2020年は米国大統領選イヤーであること


3つ目の理由はただのアノマリー(経験則)ですが、
無視できない要因です。

2019年の金融市場が記録的に好調な結果であったため、
2020年の株式相場について、
下落するのではないかとリスク視する投資家も多いですが、
弱気(下落すると判断)になるには早いでしょう。


現在の見通し(COVID19の影響を加味)

引き続き米国株式市場に対する強気を維持します。

2月22日付け
PMI「購買担当者景気指数」と読み解き方~2月のPMIをどう読む?
の記事で示した通り、

COVID19が一時的に経済に与える影響は小さくなく、
米国株式市場は
リスクオフ(株、原油等から国債、金、信用力の高い通貨への資金シフト)が起こるでしょう。

しかし、経済成長が鈍化するから株価が下がると考えるのは早計です。

なぜならば、
2020年は米国大統領選イヤーだからです。

トランプ大統領は再選のために政策を総動員してくると予想できます。

金融政策では
米国の中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)に対して
利下げ(金利引き下げ)のプレッシャーを強めることが想定されます。

利下げは国債に対する株式の魅力を相対的に高め、
株価を上昇させる原動力になり得ます。


現職大統領が再選する場合の米国株式市場リターン(S&P500指数)

現職大統領が勝利する場合の
選挙イヤーの米国株式市場リターンは非常に好調な結果を残しています。

これは単なるアノマリー(経験則)ですが、
経済的な背景もあります。

現職大統領が再選のために景気刺激策を積極化することが
理由の一つとして考えられます。

【ルーズベルト1期 共和党 1901年】 42.6%
【ウィルソン1期 民主党 1913年】 -4.2%
【クーリッジ1期 共和党 1921年】 26.2%
【ルーズベルト1期 民主党 1933年】 24.8%
【ルーズベルト2期 民主党 1937年】 -12.6%
【ルーズベルト3期 民主党 1941年】 11.8%
【トルーマン1期 民主党 1945年】 -2.1%
【アイゼンハワー1期 共和党 1953年】2.3%
【ジョンソン1期 民主党 1961年】 14.6%
【ニクソン1期 共和党 1969年】 14.6%
【レーガン1期 共和党 1981年】 -3.7%
【クリントン1期 民主党 1993年】 26.0%
【ブッシュ1期 共和党 2001年】 3.1%
【オバマ1期 民主党 2009年】 7.3%

計14回10勝4敗 単純平均リターン10.8%

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