2020年6月の記事一覧
創作未来神話「ガーディアン・フィーリング」2話 200年後は孤独じゃなかった
1話のあらすじ
23世紀。火星自然創生コロニーを作った人類は、そこで生活を始めていた。ガーディアン・フィーリングという技術が発達し、さまざまな「意識」とコミュニケーションが取れる「コミュニ・クリスタル」という通信アイテムを使って、火星に滞在するひとびとはコミュニケーションを保つ。2話は、前回の記録者、16才の少女絵美に続き、そのボーイフレンドであるジョニーの記録。
2話
日時: 2222年2
〘異聞・阿修羅王6〙予見
どれほど素気(すげ)なくされても、摩伽(まか)は須羅(しゅり)の元を足しげく訪れていた。
懐いた犬のように纏わりつく摩伽を、これ以上ないほど冷たく須羅があしらい、懲りも諦めもせずにまた摩伽が纏わりつく──その繰り返しである。
どうあっても変わらぬ摩伽のしつこさに痺れを切らし、終いには完全に無反応を決め込む方向へと転換した。だが、それでも摩伽は諦めようとしない。
さすがの須
〘新話de神話〙ポーラースターに届かない
ポーラースター。
それは、現在、主に北極星のことをいう。
だが、本来は北極星のことだけを指しているわけではない。
今現在、南極星として位置づけるに相応しい星がないから、主に北極星のことをいう、だけなのだ。
ポーラースター。
いつかまた、新たに南の宙にも現れるかも知れない。
ポーラースター。
それは、北の極星を指すと同時に、南の極星をも指すのだから。
*
創作未来神話「ガーディアン・フィーリング」1話 200年後は孤独じゃなかった
おはようございます。今日はいい天気になりそうです。
前置き
さて、新たに始まる未来日記によるこの一人称小説「ガーディアン・フィーリング **年後は孤独じゃなかった」は、今週の土曜から週一連載を予定していましたが。すでに2話までストーリーが完成し、早くお披露目したいのと、火星にちなんで、今日から毎週火曜に連載を始めることにしました。どうぞ、ご了承を。
それでは、サイエンスファンタジー風味な創作
「星にまつわる作品」募集中 & 週報-vol.27-
【お題企画】note神話部は七夕に向けて「星にまつわる神話・伝説・民話にインスパイアされた作品」を募集しています。締め切りは2020年7月8日24時。コンテストではなく、皆で作品をシェアして楽しむ企画です。奮ってご応募下さい!!
↓詳細はコチラをご覧ください↓
すでに作品を投稿してくださっている方もおりますが週報ではシェアせず、応募期間終了後にまとめ記事を出させて頂きます。
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【今週の神
〘異聞・阿修羅王5〙須羅と摩伽
咲き誇る花の盛りも過ぎ、香る花の季節が訪れる頃。
「さっきから人の傍をうろうろと……一体、何用だ?」
烟るように香る花の中、いつものように見回っていた須羅(しゅり)が足を止め、背後に問いかけた。
「……この距離で気づかれるとは思わなかったが……」
頭をかきながら姿を現したのは摩伽(まか)であった。容易く気づかれるはずなどない、と確信出来る程度には距離がある。
「どれほど