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サバンナ

キリンが長い首を伸ばし、高いところにある葉っぱを食べている。

周りには砂漠地帯が広がっており、木が生えているところは、一箇所しかない。

数本しかない木を、10頭ほどのキリンが集まって、もしゃもしゃと食べていた。

キリンがなぜ首が長いのしかいないかというと、昔は首が短いキリンもいたのだが、高いところにある葉っぱが食べれずに、その遺伝子は自然淘汰されてしまったらしい。

過酷な世界だ。


また別のところにはミーアキャットの群れがいた。

数は、5、6匹ほどで、こんもり積もった砂の上に二本足で立ち、みんなで同じ方向を向いていた。

時折、首を回して一斉に違う方向を向いたりしてキョロキョロしていた。

とても可愛い。

あれは敵を探しているのだろうか。



そして手前にはライオンが一匹座っていた。

ライオンがこちらを向き立ち上がった。

少し身がすくみ、ゴクリと息を飲む。

まっすぐこちらを見据え、一歩一歩近づいてくる。

近くに来るほど、ライオンのふさふさのたてがみがよりよく鮮明に見えるようになる。

自分の目の前まで来ると、口を大きく開けた。

開いた口からは鋭く尖った歯が、均等に立ち並んでいた。

この口に噛まれたら、自分の肉に刺さり骨までゴリゴリと噛み砕かれてしまうだろう。

そう思うと、言い知れぬ恐怖が体を襲う。


「たけるー、ごはんよー!」

お母さんの声にびっくりすると、僕はサバンナの動物が載っている図鑑を閉じ、居間に降りていった。

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