見出し画像

湿気

歩いてっと、疲れてるときほど言葉がぽこぽこ浮かぶ。ぜんぶ吐き出さないとやってられねーという気持ちになるけど、そんな時間がないままいつも戻ることになる。

湿気で鬱蒼とした木々たちの、葉が重なって薄光を通している、その多彩な色に惚れ惚れして、写真に収めようとしたけど思うように映らない。こういうものは肉眼で見るべきだと思い直して眺めて歩く。近くで歩く人の会話を聞くもよし、たまに通る風にさわさわと揺れる音を聞くもよし。

時間のある限り、歩くだけじゃなくて、浮かんだ言葉を文字にしたい。毎度のごとく願うも虚しく、限られた時間はあっという間に過ぎてゆく。

少し慣れたり、ひと段落したりで、急に緊張が解けたみたいで身体も頭もいまいち働かない。天気のせいもあるかもしれないし、隣の席に人が居ないせいもあるかもしれない。

例の、限定された場所で書くやつは、はじめてみようとしたけど2日分しか書けてない。無関係な文章を書くという練習にもなるかと思っているんだけど、なかなか捗らない。夢想をゆっくり巡らせる余裕がない。どうあがいても、私の素を出してしまいそうで、それはやめた方が良いと忠告する私と、楽しそうだからやってみた方がいいと斡旋する私がいる。狭間で、動けないまま。

いつも楽しそうな人は、文章まで楽しそうで、顕著に表すなぁと思ったり。私の文章は、わたしの波を如実に表しているだろうか。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?