ゴダール『映画史』(メモ)
◆いくつもの異質なものが接合され重ね合わされていく。とりわけ1A「すべての歴史」の終盤、アウシュビッツのイメージと「陽のあたる場所」のエリザベス・テイラーが重ねあわされる瞬間。なぜこんなことが可能なのか。驚くべきことに、両者はジョージ・スティーヴンズによって撮られたものであるという端的な事実のみがこの接合の原理となっているかのようなのだ。こうした奇妙な接合が、例えば写真に始まる複製イメージの歴史的展開の奇妙な仮説を打ち立てる。イメージは「死」に(だから「復活」に)賭けられる(