LIFE

ずっと側にいた人がいなくなってしまった。遊ぶ約束してたじゃない。今月も生き延びましょうって言ってたじゃない。喪失感と言い表していいのか分からない。まだ涙が出てくる。電話しなかったことを後悔している。もっと会いに行けば良かったと思っている。それで何かが変わったのかは分からないけれど。

天使のような人だった。天使がたまたまほんの少し地上に来ていただけかもしれない。人間の感情を出す練習をしていたように思う。怒りとか悲しみとかモヤモヤを出すのが不器用だった。優しい人だから。もっと出させてあげたかった。もっともっと長い時間をかけて、お互いのことを知っていきたかった。

楽しかったことを思い出す。彼女には愛情をもらいすぎている。この返しきれない思いは、今周りにいてくれる人たちに返していくべきものなのだろう。少しずつ。支えてくれる人がいることを実感すると同時に、今この人たちを失ったらという怖さも感じる。みんな元気でいてほしい。

弱音ばかり吐いてるわけにもいかず、でも停滞したままでいる自分の話を聞いてもらいたくて、先輩にラーメンに連れて行ってもらった。彼女のことを知っているけど直接の交流はなかった人。それでもショックの大きさは分かってもらえた。「これはね、1年とかで立ち直れるものじゃないから。諦めてください。」と言われて少し楽になった。だから七回忌とかまであるんだからと。今は精神的な支柱を失ってふにゃふにゃだけど、たくさん思い出してあげよう。このままの自分で。

会いたいと言って会いに来てくれた時が最後になってしまった。彼女の行動力を見習わなくてはいけない。ここ数年の引きこもり期間で出不精に拍車をかけてしまった自分を奮い立たせる。会いたい人には会いに行こう。
離れ離れになるときに贈った本の一節をもう一度彼女に贈りたい。

ありがとう
なんてことない人生を
ちゃんと物語にしてくれて

今までくれた物語をちゃんと紡いでいくからね。楽しいも寂しいも全部引っくるめてやっていくから、どうか見守っていてください。
ありがとう。たくさん、たくさん、ありがとう。

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