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家庭での排泄ケアにAmazonで買ってよかったモノランキング


脳性麻痺の子供は排泄に問題がある場合が多いと聞いたときは「それでもそれなりの年齢になったらちゃんとトイレでできるようになるだろう」と楽観視していたのですが、下腹膀胱系の神経が麻痺していておしっこの感覚がないということがどういうことなのか私が理解できたのはずっと後になってからのことでした。

「おしっこが溜まったのがわからない」
「ウンチが出ているのがわからない」
「出た後もそれがわからない」

というレベルで何にも感覚がないので「出そうだからトイレに行こう」とか「時間を決めてトイレに行ったら出せるだろう」というのは不可能でした。

なぜかというとトイレに行って座っても「自力で出す感覚」がないので出そうと思っても出ないんです。自然に出たときにおむつを替えるしかないんですよ。

これが神経に問題があって排泄が難しいという現実でした。

市役所の福祉課で聞くと「大体の人は一生おむつですよ。私たちが知る限りはおむつの補助申請に来られる脳性麻痺の人はみんなそうだから」と言われて「え?そうなの?」と驚いてから、試行錯誤を繰り返していますが未だに難問としてのしかかっています。

・筋肉をつける問題
・認知を上げる問題

これらはある程度クリアしてこれたのですが下腹膀胱系の神経を回復させる問題は一筋縄ではいかない感じ。

ずっと勉強しているのですがまだなかなか解決の糸口をつかめていません。排泄リハというジャンルは必要とされているものの「うんこは汚いから他人に言わずに家庭で取り組んでね」という壁を病院内で感じます。理学療法士や言語聴覚士は存在するけれど排泄リハの専門の人っていないですもんね。いていいと思うのに。だってすっごく難しいから。

とりあえずはおむつで対応するしかないのですが、それならそれでうまく生活していくための知恵や道具に頼りたい。Amazonなどで購入して良かったものをご紹介します。


第1位:プリズマホルモン軟膏

これはテストステロン軟膏です。アンドロゲン補充療法に使うために購入しましたがおしっこの回数はテストステロンの量で決まります。テストステロンが少ないとおしっこの回数が多く頻尿になります。低緊張が一番酷い時は1日のおむつ替えの回数が17回でした。テストステロン軟膏を塗ると6~8回まで減りました。

テストステロンはホルモンなのでホルモン療法が可能な人にしか行えないですが、高齢者の頻尿などには八味地黄丸を使ったりします。これはテストステロンの前駆体のDHEAを含む製品なので体内での働き自体は同じです。
プリズマホルモン軟膏は直接塗るとてきめんに効果があります。

薬で直接おむつ替えの回数を減らしちゃえよ!という暴挙なので、この情報は使える人を選びます。おむつ代が1か月に32000円かかっていた時にアンドロゲン補充療法をして改善し、14000円台まで下がりました。これは経済的にも大きな違いですね。


第2位:アームアンドハンマー 液体洗濯洗剤 オキシクリーン 配合

この洗剤はめちゃくちゃきれいになります。除菌のできる洗剤はたくさんありますがびっくりするくらい根こそぎ匂いも落ちます。ただ柄物などの場合は柄もこそげおとす勢いで洗ってしまうので避けたほうが良いです。2年くらい前についたトレーナーの食べこぼしやスニーカーに染みついてしまった洗剤残りなどもこれで洗えばスッキリ。つけおき洗いをしてから洗うと綺麗になります。他の洗剤では落ちなかった排泄汚れにはコレ。


第3位:Maltose 防水ベビーシーツ

こちらのシーツは厚手でふんわりしています。洗っても簡単にへたれたり劣化せず長く使えます。防水なのでおねしょで布団を汚しません。似たような商品はたくさんあるのですがすぐに変色したり防水効果がなくなったりして定期的に買い替えなければなりませんでした。ですがこれは安心して長く使えるので良い商品だと思います。


第4位:お徳用使い捨てペットシーツ 超薄型 スーパーワイド

ペットシーツはサイズ違いで複数持っておくと便利です。

・外出時のおむつ替えシートとして使い捨てられるように(普通サイズ)
・外出時のおもらし防止用として椅子の上に敷く(小さめサイズ)
・おねしょを頻繁にするときにベッドの上に敷く(大き目サイズ)

というように用途に応じてサイズを変えると良いです。自宅でならタオルや洗えるおむつ替えシートを使えばよいのですが外出時だとウンチがついたりすると臭くなるので持ち帰った後に洗濯するのもちょっと嫌な気分。そういう場合は使い捨てられるものの方が便利です。赤ちゃんが小さい時は何でも小さくて済むのですが大きくなったらやはりこういうものも大きいほうが楽ですね。

ヨーロッパを旅行した際には空港内でペットシーツにキャラクターや子供の絵が描いてあって、堂々と「子供用」として販売してありました。空港会社によってはサービスで1枚付いてくるところもありました。バスなどは布のシートが多いのでおもらしをしたら大変です。公共交通機関を使う際は、汚したらどうしようと思いながら乗るよりは堂々と使ったほうがよほど移動の過程を楽しめます。


第5位:使い捨てカイロ ぽかぽか家族 貼る レギュラー

実は我が家ではこれを1年間に20箱くらい使っています。腰回りの感覚がないことと腰の冷えは関係があると思います。冷えているからこそ血流も悪ければ神経の伝達も悪いので常日頃からこういうカイロを貼って温めてやっています。貼る位置は腎臓のあたりを左右2箇所。もしくはお尻の横のあたりです。ちょうど冷えているなという部分に貼ろうとすると子供が「こっち、ここ、ここ」と言って貼って欲しい位置を指定してくるのでその場所に貼るようにしています。膀胱などの感覚を取り戻すことを諦めてはいないのですが夏は暑くて貼れないので逆に勝負は冬の時期のような気がします。

おなかの神経を回復させるためにはひたすら温める!


もう一生分誰のおむつも替えなくてもいいくらい替えただろうというくらい私はおむつを替えてきました。これからもずっと替え続けていくと思うのですが、せめてトイレでできるようになってくれたら私が楽になれる。おむつ替えは嫌いではないけれど、正直飽きているんです。もうおむつを替えることに飽きた。

そしてもうちょっと贅沢を言うなら、トイレでできなくてもいいからせめて自分のおむつくらい自分で替えられるようになってほしい。最近おしっこならちょっと替えてくれたのだけどまたできなくなってしまったので本人に聞いてみました。すると「これはお母さんの仕事でしょ!」と𠮟られました。子供がおむつを替えるのは私の仕事だと思っている限り自分でできるようになりません。「そんなことはないよ!自分でできるようにならないと困るよ!お母さんがいないときはどうするの!?シッターさんも先生もいないときは自分でできないと困るよ!」というと、ウンチをした後に自分でおむつを替えようとして部屋中をウンチまみれにしました。努力しようとしてくれた事実はわかるけれどもなかなかそれはすぐに結果に結びつきません。

そしてその後「お母さんの仕事だよ!」と言い張っていたので道のりは長いです。

ということで。

第6位:次亜塩素酸 原液 高濃度500ppm ジアニスト

部屋の中の除菌にはこれが一番。臭いにおいも吹き飛びます。大量に使うので大きいサイズで購入しておいて間違いなし。あっという間に使い切ります。


第7位:ライフリー パンツタイプ 長時間あんしんうす型パンツ Sサイズ

我が家で一番たくさん使ったおむつがこちらです。子供のころは子供用のおむつを使っていました。アンドロゲン補充をはじめたら成長因子のおかげで一気に体格がよくなりました。普通のあかちゃん用のおむつのほかに障害児用というかジュニアサイズのおむつも存在するのですがその時期がほとんどなく一気に大人のサイズに成長してしまったんです。それ以来ずっとこのおむつを使っていますが一番使いやすい。吸収量が多いので漏らすことが少ないですね。子供用のものとは性能が違う感じ。すごくいいです。

でももし可能ならば、このおむつにあったか機能がついて欲しい。おしっこが冷えるとコルチゾールが分泌されて低緊張が強く出るし、そもそも下腹膀胱系の神経にも悪そうでしょう。おしっこが出た時に熱を少しだけ持って人肌程度に温まってくれるようなおむつがあればいいのにと昔から思っています。


第8位: 腹巻 ホットマジック 裏起毛 ストレッチ ウエストウォーマー

ケアしていてもどうも下痢が続いて調子が悪いというようなことがあった時に法デイの先生から「腹巻したら?」と言われてしてみたら急に下痢がストップしたことがあります。それ以来ずっと腹巻を子供にさせているのですが冬は暖かい商品がたくさんありますが、問題は夏。

夏だからと言ってしないでいるとやっぱり腰は冷えているんです。今は絹素材のシンプルなオーガニックの腹巻を使っています。つけた時にゴワゴワするようなものだと子供が嫌がるのですがないよりはあったほうがいいみたいでつけるのを忘れていると自分で棚に取りに行って「コレ!きる!」というので気に入ってくれているのだと思います。

腹巻と言うと「ダサイ」というイメージしかなかったのですが一度使うようになると体調の違いもはっきり判りますしいいものだなと思います。私も使うようにしました。

おむつ替えを失敗しないようにするにはまず下痢をさせないことですから腹巻は大事!


第9位: アスベル SPハンドル付ダストボックス90L 2輪キャスター付き

おむつを替えるたびに部屋の中に置いておきたくなくて、うちでは毎回ベランダのダストボックスに捨てるようにしています。どんなに高機能のおむつ用のごみ箱を用意しても匂いは完全に除去できません。だから毎回外に捨てるほうがいいです。それでこちらの大型のダストボックスを用意しました。子供とはいえ1日に10個以上のおむつが出るようになるとごみの日までの間にはかなり溜まります。大き目のダストボックスなら入らないということはないし、鳥につつれることもありません。完全に密封できて匂いも気にならないし。これはもう本当にいい商品!


第10位: アスベル ペール11L中バケツ付 「エバン」 

実はこれは旅行用に購入した商品です。ホテルや旅館などの室内で使用済みのおむつをそのまま置いておくことは使用済み核燃料を置いておくこと以上に危険な行為です。悪臭が染みついて部屋が使えなくなるのではないかと思うくらい臭くなります。だから宿泊用に密閉できる専用のごみ箱を購入しました。宿泊時以外は車用として使っています。こちらの商品は内側が2重になっていてふたも密閉できるので安心。持ち手の部分がすぐにポロリと取れてしまうことだけが困るなと思うのですがいっそなくてもいいくらいなので取れたらそのままにしています。匂いはかなり抑えられます。でも使ったらその都度洗ったほうがいいかも。


おむつ生活を長く続けていくには必要なものは根性です。替えても替えてもまた替えなければならないのです。

同じことを繰り返し続ける中で「もうこれ以上は替えられん」とならないようにおむつ替えが苦痛にならない工夫をし続ける必要があります。

「快適におむつを替える」となると、ほぼ子供ではなく私のためのグッズが必要だということ。

道のりは長いのだから、それでいいのだと思います。


あ、そういえば。

12kg以上の大型の洗濯機を買うことを忘れてはいけないですよ。なぜならおむつだとどうしてもおしっこ漏れたりするから洗い物が増えるし、何度も洗濯機を回すくらいなら12kgくらいの洗濯機でがっと洗っちゃえば1回で済んだりするもの。このくらいの大きさなら大き目のシーツや毛布も洗えちゃう。

新しくていい洗濯機は洗剤も自動投入だしいろんな洗いわけもできる機能がついてるから絶対良いです。乾燥機はついてなくていいから、大きくて多機能の良い洗濯機を買うべき。防水系のものが多いと乾燥機かけられないし、広い場所に干して衣類乾燥機を使ったほうが早くてきれいに乾きます。浴室乾燥機を使うとお風呂場を使いたい時に使えなくなっちゃうから全然よくないし、狭いところに干しても結局しわになるから。

家事に使う時間ができるだけ減れば子供と過ごす時間も確保できるし、まず寝れる。そしてほかに家事を手伝ってくれる人も「この洗濯機良い~!楽~!しわにならずにきれいに干せる~!」と喜んでしてくれるので使いづらい家電を我慢して長く使い続けるよりはよほど精神衛生上よろしいです。

2~3回洗濯機回すくらいならこれ1回で終わらせたい。

よく考えたら洗濯機が1位かも?!

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