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合理的な豚について

合理的な豚とは

合理的な豚とは、大きなブタと小さなブタがいます。2匹の豚の離れたところにスイッチがあり、そのスイッチを押すと、エサが出てきて、食べられるというものです。

豚たちがエサを食べるためには、誰かがスイッチを押さなければならない。

しかし、エサが出る場所は、スイッチの反対側です。スイッチを押したブタは、反対側まで走らなければなりません。
一方で、押さなかったブタは、待ち受けていて、先にエサを食べることが出来ます。

大きい豚は、食べる量が多く、足が速い。
小さい豚は、食べる量が少なく、足が遅い。

エサは5つあり、スイッチを押すとお腹がすくので -1 、
大きい豚は、5つすべてのエサを食べられて
小さい豚は、3つのエサまでしか食べられない。

両方スイッチを押しに行くと、大きい豚は足が速いので、5つ全部食べて、スイッチを押す分引いて 4 (5-1) 。小さい豚は何も食べられずお腹だけがすく(-1)状況となります。

この状況で、それぞれの利得は下記のようになります。

この状況では、大きい豚は、「スイッチ押す」か、「待つ」かを考える必要がありますが、小さい豚は、大きい豚の戦略に関わらず「待つ」ことが最善の戦略となります。

事例

例えば、大手携帯電話会社格安スマホを販売している会社が、5G回線網に投資をするかを検討する場合

大手携帯電話会社が、5G回線網を作成してもらえれば、
格安スマホ会社は、5G回線を貸してもらえるとすると

大手携帯電話会社は、5G回線を整え(スイッチを押す)
 格安スマホ会社は、5G回線を借りて、利益を上げることを考える

と思います。この構図が、合理的な豚の構図です。

業界最大手の企業が、環境やインフラを整え、その環境で動く小さい企業は、大手の環境が整うのを「待つ」戦略をとることになります。

業界トップの企業が、裾野を広げるために利益が出なくても実施していることに対し、2番手、3番手は、儲かるか様子を見てから動くとき、このような状況になります。

「待ち」も戦略

合理的な豚の特徴としては、大きい豚に完全に支配されているように見えますが、小さい豚には「待つ」しか戦略はなく、大きい豚がスイッチを押して、出てきたエサを食べるしかない状況となるのがポイントです。

つまり、小さい豚は、一見、不利な状況に見えて、「待つ」だけで、エサが得られるので、戦略的には有利であることが特徴です。

業界トップ企業に対して、2番手、3番手企業は、どう戦略を打つのか考えるときに役立つと思います。当然、「待つ」のも立派な戦略です。

合理的な豚を学び、自分が大きな豚の場合は、業界全体のためにスイッチ押し、自分が小さい豚の場合は、「待つ」という戦略も検討しましょう!!

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