生産的な会議を開くには?:ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルとは?
PJをスムーズに進め、PJメンバーのパフォーマンスを最大化できるように、支援・舵取りをする能力。(PMスキルの一部。)
本Noteではその中でもMTGを進めるためのスキル、フローをまとめる。
解決したい問題
・よく知らないメンバーとの議論で発言が出ない
・議論の中で新しい課題が出てきて対応できない
・意見の押し付け合いになっている
以上のような問題が発生しないように対策をおこない、限られた時間内に着地点にたどり着けるようなMTGを行えるようになることが目標。
MTGの目的(種類)
MTG設定者の中で最終着地点が明確でなければ、そもそもMTGがうまくいったかどうかの判断もできない。一般的なMTGの目的を知り自分の設定するMTGがどこに当てはまるのかを把握することは最終着地点を決める一助となる。(あてはまるのが一つとは限らないが、一度に複数の目的を達成しようとすると難易度が高くなる)
関係者間の認識合わせ(キックオフMTGなど)
PJ関係者が多いとき、関係者間の温度感に相違があるときに行われる。働く部署や立場・役職が違えば基本となる知識・用語の相違や優先度なども異なる。PJはどの視点で進めるのか、優先度はどう設定しているのかを共有し、腹落ちしてもらうことを最終着地点とする。
情報のヒアリング
PJ進行のために必要な情報の取得を最終着地点とする。表面的な事象の情報だけでなく、なぜそうなっているのか、問題の根本がどこにあるのかをヒアリングしたい。そのためにあらかじめ自分の中で予想を立てて置き、予想と異なるところ、なぜその業務が行われているのかなど不可解なところを質問する。
壁打ち(根回し)
2割共有などの言葉が有名。対策案などざっくりとした方針が決まったところで一度上司や関係者に軽く確認をとること。全体が決まってから、PJが動き始めてから一からやり直しということを防げる。
また業務などを大きく変えるPJの際に、いきなり大人数のMTGで案を発表すると反射的な反対が起きる可能性がある。個別に意思決定を握る重要な関係者に案をあて説得を行っておくことでMTGをスムーズに進める意図もある。
報連相(進捗確認、モチベーション管理、ボトルネックの確認)
PJ外に対して、上司や関係者の期待値調整のために行われる。スケジュールなどに変更があった場合に逐次報告を行い、期待値と現状の乖離を防ぐ。
PJ内に対して、スケジュールの遅れなどが見られる際に行われる。原因が技術的なものか、心理的なものか、それ以外なのか特定し、必要な場合はてこ入れを行う。
意思決定
その名の通り関係者が集まって判断を行うためのMTG。MTGに参加する人数は必要最低限が好ましい。事前に判断に必要な情報がそろっているかの確認などを行うべき。
事前準備
1, 目的、方針(Vision)の明確化
課題に対してクリティカルな目的か。
話し合いが煮詰まった時の判断基準となる
2, 目標(議題)の明確化:具体的な達成目標
目的に対して目標は適切か?他の手段はないか?
3, チームメンバーの把握
話し合い行うための信頼関係、立場の共有を行う。
以下3点を抑えること
・認識レベル
何をどのくらい知っているか
・意見態度
どのような意見、立場をとっているのか。
なぜそう思っているのか。
・参加者の特性、相互関係
キーパーソン、参加者同士の関係
4, 論点の整理
・論点の洗い出し
・優先順位の推定と話し合いで触れる論点の決定
・各関係者の論点に対する立場、態度を推測
5, 1~4の情報の事前共有(一番大切!!)
議論行う前に1〜4の情報をまとめて共有する。
あらかじめ共有を行うことで新規課題など漏れが出ないようにする。
MTG実践編
発言を引き出す
・発言に対する意欲を高める
何に答えるべきかわかりやすい質問をする
話しやすい、興味を持ちやすい論点から始める
発言に対して頭ごなしに否定しない雰囲気を作る
・発言を理解し、共有する
発言の中の主張を捉える
どの論点に対し、どんな主張をしているか整理する
議論を方向付ける
・議論の本論から逸れていないか注意する
・質問を利用して本論から逸れないよう誘導する
・議論の一致点と対立点を明確にする
・議論を停める際は相手の感情に配慮する
まとめる
・「決めっていること」、「決まっていないこと」を整理
・決まっていない論点は何が必要か、今後どのように扱うかを決める
・これからのTodoを期限まで決めて明示
※まとめた内容は議論参加者全員が確認できるようにMTG後に議事録として共有する。
■参考資料
グロービス講座:ファシリテーション
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