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アプリで出会って、恋をして【6】

ハレさんは、起きない人だ。

それはもう、眠り姫かと思うくらい起きない人だ。

しっかり6時間は寝ないと起きない体らしく。うまくコントロールすれば良いものを、仕事で夜中まで夜更しするとその分起きる時間が遅くなってしまう。
社畜病の性である。

そのノルマ的に定められた6時間の睡眠を越えないと、全く機能しない。パソコンか。

逆に私はシフト制の仕事柄、体が早起きに慣れている為、常に眠りが浅い。
それは朝6時に会社にいなければならないというシフトで寝坊をしまくったからだ。恐怖はある種人を進化させる。
今では割と根性で設定した時間に起きるようになった。
その為に睡眠時間が2時間、3時間となっても起きる事は出来る。

………使い物になるかは全く別の話なので問い詰めないで頂きたい。

ハレさんは6時間睡眠は決定事項みたいだが、起きる時間も平均8時〜9時が覚醒時間のようだ。

と言うのも、ある日ハレさんは、7時に起きる!と意気込んで、いかにもどデカい音を出しそうな目覚まし時計2つをセットしていた。
勿論、その他文明の利器スマートフォン、iphoneのアラーム機能もセット済み、合計4つの目覚まし達が私を安眠から引き上げてくれるのである。

そう、私だけを。

6:30に最初の目覚ましが鳴り響いた。
もはや騒音としてクレームが来そうなほどけたたましいベル音。そこで光の速さで目覚ましを掴み、ベルを止めたのは意外にもハレさんなのだ。

音が止んだと同時に、私の隣にボスンと衝撃波が…。

ハレさん、二度寝。

いや、起きろよ。

次々とスヌーズ機能でなる目覚まし時計達。
中にはハレさんの好きな007のメインテーマすら流れていた。


にも関わらず、か細い声で、「あと……少し。」と頑として起きないハレさん。

その割に早起き出来なかったと落ち込むのであった。

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