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指のはなし

皆さんは文章を書きますか?

note上でこの質問は「息してますか?」とほぼ同義である。
書いている、皆書いている。熱量がしっかりしたものから、ほんわかしたものまで思い思いの世界を、書いている。
ただ、僕が訊きたかったのは「ペンを使って紙に文章を書くか?」ということである。ペン、使ってますか?
僕は語学や、歴史の勉強を趣味としている。難読漢字の勉強も楽しい。クイズ番組で誰も書けない漢字を書けると「俺は芸能人に勝った…。」と優越感に浸れる。孤独そのものである。
そうした勉強は、必然的に紙とノートを使う。漢字は何回も書いて覚えるタイプの人間だ。ノート(紙)に字を書くことは、僕にとっては普通である。

タイトルが「指のはなし」の割に、ペンと紙の話じゃないか。そう思った方、今から指の話になります。そう、ペンだこの話に。
「拳だこ」に憧れたこともあるが、僕には拳立て伏せなどの努力はしんどすぎて、あきらめた。僕はあきらめの早さには自信がある。
だが、ペンだこの場合は違う。文章を書くことは、楽しい。勉強をすることも(まあまあ)楽しい。そうするとあっという間にペンだこができる。
ところで皆さん、ペンだこができる指といえば?
中指、と多くの方が答えるだろう。だが、僕の場合、人差し指と親指にもペンだこがあるのだ。
ペンを持つときに接触する指全てに、ペンだこがある。中指の場合は横にできるが、親指と人差し指の場合、指の腹にできる。ペンを持つときに触れるあたりだ。
この原因はおそらく、使っているシャープペンシルにある。
鉛筆の形状をしたシャープペンシル。お値段も安く、書き心地もいい。今使っているものの他に、パッケージ未開封の三本をストックしている。
鉛筆の形状である。持ち手にラバーのようなものは、一切ない。
そのペンを使ってひたすら、書く。何の予定のない日ならば、朝から晩まで書く、書く、書く。受験シーズンにはしなかった勉強を、今している。その結果、ペンだこを育成してしまった。
中指のペンだこで実生活で困ることはないと思う。ただ、それが人差し指にできるとどうなるか、皆さんはご存知だろうか。
タッチパネルの類が、反応しなくなるのだ。
ATM、レジ、携帯電話。今の私たちの暮らしには、多くのタッチパネルがある。それらの反応が、とても鈍くなる。もう僕の人差し指には、何かを選ぶ力は残っていないのか。
そして、ノートパソコン。僕はnoteでの執筆(一回言ってみたかった!)にノートパソコンを使っている。勿論、他の皆様の記事を読むときも同じである。
ノートパソコンには、指でスクロール操作をしたりする四角い部分があるのはご存知だろう。その部分の反応が、とってもゆるい。好きな人と話しているときにこんな反応だったら、僕はあきらめる。あきらめの早さには自信がある(二回目)。
反応してくれないだけならまだいい。意図しない操作がなされる場合もある。誰かの記事を読むとき、画面をスクロールさせるつもりが、文章をすべて範囲選択してしまうことが多々あるのだ。そのたびに、声には出さずにいらいらしている。
先日はネットサーフィン中、意図せず、意図せず、意図せず!いかがわしい広告を選択してしまった。ちょっと気持ちが華やいだのは内緒である。

マウスを使えばいい話ではあるし、ペンを変えればいい話でもある。
マウスを使うかは検討しているが、ペンは変えない。こだわって選んだものだ。多少の不都合など、こだわりの前には瑣末なことだ。
そう、多少の不都合だ。ATMで金額を入力できず後ろの男性に舌打ちされたり、note記事執筆中に範囲指定して削除してしまったり…。
涙を拭おう。
その結果、タッチパネル操作は、今は中指でしている。ちょっと変な光景かもしれないが、その方が楽でいい。もう僕の人差し指は、何も選べない。
不都合こそ多いが、ペンだこのある自分の手は気に入っている。ものを書く人間、という感じがして、うれしくなる。自分のどこが好きか訊かれたら、「右手と顔」と答えようと思う。
今日も明日も、まだまだいろいろ書きたいな。そう思いながら書いた指の話であった。

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