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ロックが好き 〜OKAMOTO'S「Knock Knock Knock」〜

 今日も眠気に耐えきれず二度寝し、目覚めた時には正午になっていました。そして脳内ではある曲が流れていました。OKAMOTO'Sのアルバム『OPERA』収録の「Knock Knock Knock」です。

 オカモトズ。どうでしょうか。私はまあ普通に好きという感じで特に詳しくはないのですが、色々あってアルバムを一枚だけ持っています。それが『OPERA』です。
 これは彼らの6枚目のアルバムで、現代版オペラという位置づけだそうです。オペラですから全編が一つのストーリーに貫かれています。
 ある男が仲間たちと飲んで踊り狂う→翌朝電車に乗るがカギ、ケータイ、サイフの三つが全部ないことに気づく→途方に暮れるも、気を取り直し好きな女の子の部屋へ→いない。さらに沈み込む。そして・・・
 こんな感じです。興味のある方は公式サイトを見てください。あっ!私も今初めて気づきましたが小説版が載ってる!あとインタビューとかも載ってるので面白いと思います。

 さて、このアルバムで一番私の心にきた曲が「Knock Knock Knock」です。なんというか、すごいわかるなあと思って。
 この曲はまさに女の子の部屋のドアをノックしてる瞬間の曲なのですが、歌詞がとても良い。すごく共感しました。

 どうやっても自分を愛せない だから誰かを愛したいのさ

 「まず自分を愛さないと人を愛せない」という言い方はよくなされますが、これが正しいかどうかは人によるのではないかと思います。「自分を愛する」とは一体どういうことなのでしょう。自分の頑張りを認めてあげられるとか、嫌な目に遭っても自分を責めないとか、色々挙げられると思います。また別の視点で見れば、前向きでくよくよしない人のほうへ良いご縁が引き寄せられていくとか、そういうスピリチュアル的な捉え方にも繋がっていくかもしれません。
 でも、自分を好きでいるというのは大変難しい。自分という人間は本当にだめで、どうしようもない奴だ。そう考えてる人のほうが多いと思います。そして、だめな自分といっぱいいっぱいな毎日、それを支えてくれる存在が欲しいと思うわけです。誰かの温もりが欲しいわけです。もちろん誰でもいいわけじゃなく、自分にとって素敵だと思える相手が現れてくれた上でその人を愛したい。そしたら「こんな素敵な人を素敵だと思い愛せる感性を持つ自分も素敵かも」という構図で、つまり相手の存在を通して、自分を愛せるようになるかもしれない。
  そういう理屈を考えると「まず自分を愛さないと人を愛せない」より、「まず人を愛することで自分を愛せるようになる、かもしれない」のほうが我々若者にとってはしっくりくる気がするんですよね。結婚したいと思わない若者が増えてるって言われてますし私もそうですけど、将来不安だし色々めんどくさいからしょうがないじゃないですか。さらに自分に自信がないから自分の良さも強みもよくわからない。でも繋がりは欲しいし恋は楽しいわけです。この曲のというかアルバムの主人公も、私と同じようにそんなことをぼんやり思ってる若者なんじゃないかなという気がして、すごく共感したのです。

 さてサビの歌詞ですがさらに共感しました。

Knock Knock Knock 僕らは夢を見て
Knock Knock Knock ドアを叩く時
Knock Knock Knock すでにドアが開いた幸せの中にいるのさ

 ドアを叩いてる時点で、ドアが開いた時の幸せを感じている。これめちゃくちゃわかるんです。私自身もこの気持ちを経験したことがあります。
 私は小学校高学年〜中学時代が一番楽しくて、いわば黄金時代だったのですが、バレンタインには毎年好きな男子や仲のいい男子の家まで行ってチョコレートをあげていました。
 その時の、男の子たちの家のインターホンをピンポーンて押した時のあのどきどき感は忘れられない思い出なのです。あっ押しちゃった、逃げ出したい、もう恥ずかしい、後ろの物陰では一緒にチョコ作った私の友達たちがニヤニヤしながら見守っている、その視線を強く感じる、出てくるまでのこの数十秒が耐えられない、お母さん出てきたらどうしよう・・・
 しかし、興奮して緊張してどうしようもなかったあの瞬間の私は確かに幸せだったのです。絶対に幸せだったのです。今考えれば、いきなり男子の家に行って手作りのチョコを押しつけるわけですから不気味だったかもしれないし、ちょっと黒歴史だなとも思いますが、でも絶対になくてはならない思い出なのです。
 上の歌詞を見た時に、あの当時の気持ちを思い出しました。ピンポン押したらもう、目の前に好きな彼が出てくる。そんな幸せの中に確かに私はいた。この曲を聴くたびに、ものすごいリアリティーを感じるとともに、温かく少し切ない気持ちになります。

 ちなみに、この曲の終わりには実際にドアをノックする音と「・・・いねぇのかよ」のセリフが入り、そのまま次の曲「楽しくやれるハズさ」に入ります。女の子が部屋にいなかったのでとにかく歌詞のテンションがガタ落ちで、曲調もそんな感じになるので、「Knock Knock Knock」の勢いと晴れやかさとの落差がすごすぎて聴いてる側も超悲しくなります。私の場合は、チョコレートを届けに行った時に男の子が留守ということは一回もありませんでした。私はあの頃、本当に幸せな女の子だったのでしょう。


 改めて考えるといいバンドですね、オカモトズ。こうして文章にしてみると、私の思ってた以上に私の心に入りこんできてる人たちなのかなという気がしました。


 さて、最後に関係ない話をちょっとして終わります。昨日のグーグルの超かわいいロゴについてですが、ああいうロゴはDoodleと呼ばれるものらしく、しかもちゃんと過去のものもアーカイブが残されていて、見返したり遊んだりできるようですね、昨日初めて知って感動しました。ハチさんとお別れするのが嫌でゆうべの23時55分くらいに急いで調べて良かったです。それではハチさんと遊びたいので失礼します。


 

 

 

 


 

 

 

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