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フランスのコロナ事情② Withコロナのバカンスを経て

すっかり秋めいてきたベルサイユよりボンジュール!

フランスでは、学校が9月から新学年が始まったこともあり、今週は明るい雰囲気が街中に漂っていました。
拙宅は、5校の学校が徒歩圏内にあり、毎朝コーヒーを淹れながら、子供達や若者らが、以前と変わらない明るい顔で通学する姿を、ほっとしながら、でもどこか夢の中の光景を見ているような、そんな気持ちで眺めています。

というのも、フランスのコロナの感染者数は増加していて、9月4日の発表では一日で9千人近くの方々が感染されたとのこと。
フランスの人口は、ざっくり日本の半分です。ということは……です。
新学期だけど、本当に通学させていていいのかしら、心配になります。

フランス政府も第二波(と呼んでいいでしょう)は致死率が低いので、静観しているところがあります。
とはいえ、新学期一週間目にして、すでに22校にて感染者が出たため、一時閉鎖しているとか。この先どうなるのでしょう。

以下のグラフは、こちら Worldometers.infoより。フランスの日々の新規感染者数です。このサイトは、分析もしっかりされていて本当に助かります。

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この急増の理由は、バカンスが一つの理由でしょう。
私の印象としては、この夏も、フランス人はしっかりバカンスを楽しんでいたように感じます。
もちろん、大陸間移動はせず、国内や欧州圏内と、距離的にはこぢんまりしていました。
でも例えば、次男のボーイスカウトのキャンプは野営ということもあり、通常通り実施されましたし(それも3週間と長期間!)、ノルマンディやブルターニュのビーチに行けば、いつも以上に混みあっていました。

私は、「コロナ禍なのにバカンスに行く」ということが悪いとは思っていません。これから最低でもあと一年はコロナと過ごすことを考えると、上手に息抜きする必要はあると思うのです。

実は私達も、この夏、ビーチで有名なサルディニアで一週間弱を過ごしましたが、バカンス=感染する、ではないんだな、と実感しました。海辺では人ごみを避け、人通りがあるところと室内ではマスクをし、手洗いを慣行していればそれなりに防衛できると再確認しました。

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サルディニアで少し自信をつけたこともあり、八月の終わりには、ベルサイユ宮殿、ルーブル美術館、そしてオルセー美術館を訪れました。ずっとこういう場所は避けていたのですが、何か勿体ない気がしてきたのです。

それでも毎回前夜に「感染者数が激増!」というニュースに、「行くべきか、取りやめるべきか」と悩みました。その度に「そんなこと言って、じゃあこれから二年、どこにも行かずに過ごすの?」と自分に問い掛け、決行することに。

どちらも、事前にインターネットでチケットを購入し、見学時間帯を予約する必要があります。
予約制だから人口密度をコントロールしてくれている、空いているって聞くし、と信頼することにしたのですが……。

ベルサイユ宮殿は、結構密だったのですよ!

この写真、左が本物の鏡の間です。下の部分のたくさんの頭にご注目を!
混んでいるでしょう?
一方、右の写真は、ベルサイユとパリを繋ぐ郊外電車RER C線の車内です。ベルサイユ宮殿仕様になっているのです。オルセーに行くときに乗りましたが、こちらはがら空きでした!

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いつものベルサイユ宮殿に比べたら少し空いているのかもしれませんが、「ちょっとちょっと!」と思いましたね。大ざっぱで、がめついところもあるフランス人だから、ソーシャルディスタンスをちゃんと計算せず、予約を受け容れているとみました。
混んでいる部屋はささっと通り抜けるように心がけました。

大小トリアノン宮はがら空きですので、私はそちらを勧めます。

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一方、オルセー(↑こちら)とルーブル(ニケ像の写真を見て下さい)は確かに空いていて、ほっとしました。
どちらへも、電車とメトロを使っていきました。

マスク着用し、ラッシュアワーを避け、水、消毒ティッシュを持ち、三十分に一度は消毒。お昼はサンドウィッチを公園で食べて、と人ごみを避ける戦略で行きました。子猿達にティッシュを渡す度に、「またぁ?」と嫌がられましたが、最後の方はコメディのコントのようになっていました。
いつか、チャップリンの「○×狂時代」シリーズのように、「『コロナ狂時代』のとき、ママが消毒マニアになってたね」と笑う時が来るに違いありません。

ちなみにマスクは、パリ市内は外でも着用義務あり。わがベルサイユ市はまだ屋外での着用は義務化されていませんが、自主的にしている人が多いです。

ここまでは、勇気を持って、バカンスも、美術館見学も決行してきましたが、今後、状況によってはキャンセルせざるを得ないこともあるかもしれません。そういう「勇気」も大切。
政府が提示するルールに添うというのは、もちろんですが、丸呑みするだけではダメだと思う。
行動していい、と言われていても、危ないと思ったら、家でジッとする。大丈夫だと思ったら慎重に行動する。
フランスの、義理家族や友達と話すと、同じように考えている人が多いように感じます。

以上、フランスのWithコロナについてレポート致しました。
皆さんの暮らしについても教えて下さいね。

どうぞStay safeで!!


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