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お父さんの道楽に付き合わせてばかり

娘がまだ歩けないくらい小さい頃から、わたしの趣味でイベントやフェスに連れまわしている。家族旅行も、だいたいわたしの行きたいところ、泊まりたい場所へいく。もちろん、子連れもOKなところばかりだけど。

子どもが生まれると、否応なく子どもが中心の生活スタイルに変わる。もし変わらずに飲み会ばっかりいって、長時間残業して、というお父さんがいたら、家族は少し大変かもしれない。

でも、自分のやりたいこと、楽しみ、キャリア、そういったものを全部犠牲にしなきゃいけないわけでもない。

三木さんの記事を読んで、ふとそんなことを思った。子ども中心の生活だけど、最優先ではない。むしろ「あなたのやりたいことばかりが、まかりとおるわけじゃないのよ」と教えている気がする。

遠くのフェスに行って、顔なじみの歌い手に会うと、「またお父さんの道楽に付き合わせて~」と呆れられる。でも、子どもはすごい。どんな環境の中でも、自分のできる楽しいことを見つける天才だ。お父さんに付き合いながら、自分の遊びを獲得している。

最近は、セミナーや講演会などのイベントにも連れまわしている。やっぱり少し退屈そうだけど、お絵描きをしたり、カメラで遊んだり、周りの参加者と遊んだりしている。いつもごめんね、ありがとう。でも、これがお父さんの好きなことなんだ。

今度は、わたしの父のはなし。定年退職した父は、道楽として鉄道模型を始めた。小さな街を作って電車を走らせる。山を作り、川を作り、駅を作る。凝り性で、細かい作業が大好きで、最近はYoutubeを見て、先人の知恵を借りることを覚えたらしい。

「Amazonでこれを買ってくれ」と電話で頼まれる。怪しい中国製のLEDテープやコンデンサ、ACアダプタ、銅板。どうやら、街をライトアップしたいらしい。滑舌が悪いうえに注文が細かすぎて、何度も聞き返してようやく発注する。

いくつになっても、子どもはお父さんの道楽に付き合うのだ。そして、それも嫌いじゃないし、そんなに悪いものでもない。「もう、また~?」と言いながら、付き合うのだ。


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