弁護士/法務の業務拡大へのアンサーソング #リーガルデザイン #クラウド
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弁護士/法務の業務拡大へのアンサーソング #リーガルデザイン #クラウド

本日2月12日付日経新聞法務面に、「脱・ハンコ文化で働き方改革」との見出しでクラウドサインが代表事例としてご紹介いただきました。

今回は働き方改革の手段として、クラウド契約がご紹介いただいています。中でもメルカリさんの事例は非常にわかりやすいです。今まで紙で雇用契約書を作成し、手渡しし、従業員に記入/押印させて、それを人事部に渡してもらう、そして抜け漏れのために管理やリマインドをする必要がありました。今では「ワンクリック」です。

(詳細は、こちら

脱・ハンコは、クラウドサインで成し遂げたいことの手段の一つで、当然ながら目的ではありません。ハンコが便利であればハンコを推奨しますし、クラウド契約原理主義になってはいけず、顧客がより利便性/セキュリティを高く、事業運営できるように選択肢を与えることが重要です。

自分自身記憶にありますが、自分が締結した雇用契約や賃貸借契約がどこに保存してあるかわかりません。現在居住している賃貸借契約は家のどこかに眠っているんでしょうが、前の住居は確実に失くなっています。紙の契約書はなくしてしまうし、すぐにアクセスできないのです。重要なのは、選択肢を付与することで、別に紙とハンコが便利であればそれを排除する意思はありません。

法務/弁護士の業務拡大の文脈

自分自身、弁護士であり法務経験者であることもありますが、クラウドサインは働き方革命だけでなく、法務/弁護士の業務拡大に資するサービスになるのではとの思いがあります。

ロースクールが発足されて弁護士の数が大幅に増加した効果として、明らかにインハウスローヤーと呼ばれる企業内弁護士の数が増加しています。その是非はともかく、企業内に弁護士がいることは珍しくなく、法の精神を伝搬する意味では非常に重要な社会変革と考えています。中では社内の不正を社内弁護士が社会提起することも出てきました。

もっとも、社会的ニーズが拡充していかないと、増えすぎた弁護士/法務と見合わず、一人一人の取り分がシュリンクして魅力ある職業/職能では失くなってしまうと言われることは当然です。事実、弁護士/法務の未来を語られるとき、ネガティブな文脈が多いです。こんなに素晴らしい職業を、ネガティブな文脈で語られることは悲しくもなります。実際に廃業した弁護士を数多く聞きます。

また、稼げなくなったからといって、社会で求められていないことを声だかに叫んで、無理やり職業を作り出すことも私はする必要はないと考えています。特定の職業を守るために、社会に求められていないことを独占的に守ることは社会にとってよくないとシンプルに思うからです。

つまり、考えるべきは、社会に必要とされて、かつ法務という職能が必要とされる場面を真剣に思想することです。それ以上も、それ以下も、本質的とは思えませんでした。

クラウドサインが法務/弁護士の業務拡大に繋がる期待

2つの文脈で、新しい試みをスタートいたしました。

1つ目は、リーガルデザインという新たな職能の誕生です。

クラウドサインでは今月からリーガルデザインチームを新設いたしました。受動的に契約書確認や適法性判断を行うバックオフィス業務ではなく、既存の法やガイドライン、慣習を前提に、それらのルールを積極的に事業に活用できないかを常に模索するチームです。

実際に大きな功績を残しています。

経産省を通して国交相が管轄である建築基準法とその規則に定める建築請負契約のクラウド契約が認められる技術要件を満たしているとして、正式に経産省および国交相からクラウドサイン活用がOKとの発表をいただきました。これで積極的にクラウドサインを建築業界に拡販することでできました。

事業部に法務の職能ある方を入れ、そして受動的な相談機能でなく、既存の法やガイドラインを前提として、どう事業を拡張していくかを思案する専属チームをつけることでマーケットは広がります。今後も、クラウドサインの大きな発表をお待ちください。もっともっと、すべきことがあります。

もう一つは、全ての契約に弁護士がアクセスできる「クラウド」という文脈です

長らく弁護士は、企業内の契約書にアクセスすることはできませんでした。当然です。日常の契約は、企業内のバインダーや倉庫に眠っていました。重要な局面で重要な契約だけ、デューデリジェンスとして企業から貰い受けることはあっても、日常的に企業内の契約書にアクセスすることは物理的に不可能でした。

しかしながら、クラウドサイン誕生後の現在では、日常の契約書に弁護士がアクセスすることが可能です。企業にアクセス権限を付与してもらう、これだけで日常の契約書にアクセスすることが可能になるのです。これは、大きな意味を持ちます。

重要な局面だけに法的アドバイスを行うのみならず、日常から日々締結される契約を把握して、弁護士が雛形整備のアドバイスを行えますし、押し切られる契約交渉事例が把握でき交渉のポイントをアドバイスすることができます。紛争を解決するだけでなく、紛争を未然に防ぐアドバイスが実効的に可能になります。

折角弁護士が雛形を作成しても、実務上は相手方に雛形文言が拒絶されて雛形通りに締結されないことは珍しくないです。雛形作成後、日常的に契約がどうフィックスしているかを把握してこそ、法務リスクは低減できます。

早速、著名法律事務所の弁護士にご協力いただき、クラウドサインユーザーと協力してもらい弁護士にアクセス権を付与する試みを始めようと考えています。弁護士が有用なアドバイスができれば、自然と顧問料は月20万円程度に増加することは不自然ではありません。自社の総務や法務を雇用するコストに比べれば、非常に安価なコストだからです。

まとめ

もう一度言いますが、法務/弁護士の業務拡大は社会のニーズが伴わなければなりません。そしてその答えは、以下2つが仮説です。

・事業部の創設するリーガルデザインという新たな職能
・日常の契約にアクセスできる「クラウド」活用による法務ニーズの拡大

現時点で、自分の実務家としての仮説です。トライアンドエラーがこれから走る前提で、トライする価値のある業務拡大です。今後これを各社に広げていき、実際にワークするかを真剣に考えてみます。

アフターインターネット時代の弁護士の責務として。

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橘大地

お読みいただきありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ

(´ー`)ノ⌒θ
SaaS、サブスクリプションビジネスの事業責任者をしており、趣味でスポーツビジネスについてよく調査しています。