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サイバーエージェントがJ2町田ゼルビアを買収した理由。町田ゼルビアの課題解決エンジンになるのか?

凱旋門賞があったので競馬オーナーの海外遠征費事情について書こうとしたのですが、やはりサイバーエージェントによるJ2町田ゼルビア買収について触れておこうと思い、書くことにいたしました。

ディールとしては以下の通りです。

株式会社サイバーエージェントが、FC町田ゼルビアを運営する株式会社ゼルビアが第三者割当増資にて発行する株式を引受け、子会社化いたしました。11.48億円で議決権の80%を保有することになりますので、バリュエーションは約14億円となっています。昨季の純利益が2400万円ですから、このバリュエーションが高いか低いかは将来利益をどのように算定するかによります。

詳しくはゼルビアが公式発表する記者会見に経営陣の声を聞くことができます。

同記者会見では、サイバーエージェント側の町田ゼルビア役員の知人を介した接点や、サイバーエージェントが以前東京ヴェルディの大株主から撤退した経緯なども直接話されています。

町田ゼルビアのJ1昇格を阻害していたもの

町田ゼルビアの経営課題は明確でした。

昨季こそJ2リーグにおいて16位とふるわない結果となりましたが、今季に関しては現在3位と成績だけでいえば十分に昇格を狙えるポジションにいます。しかしながら、来期からのJ1昇格はできません。

先日、まさにJリーグからJリーグクラブライセンス決定が発表されましたが、町田ゼルビアはJ2のクラブライセンスしか交付されておりません。

町田ゼルビアは「町田市立陸上競技場」をホームタウンとしており、同競技場がJ1のライセンス基準を下回っているためです。「町田市立陸上競技場」は収容人員は10,600人 (メインスタンド1,666席、バックスタンド他8,034席)です。ゼルビアがJFLからJ2に昇格する際にも成績は良かったものの、スタジアム基準が満たしておらずJ2に昇格することができなかった苦い記憶があります。

その後、町田市議会の協力等を取り付け、改修を行い現在のスタジアムになっていますが、未だ収容人数は10,600人が限界です。

Jリーグクラブライセンスの施設基準は以下の通りです。

■施設基準
・スタジアムの入場可能人員がリーグの規定(J1は15,000人、J2は10,000人)を上回っていること
・スタジアムの観客数1,000名あたり、洋式トイレ5台以上、男性用小便器8台以上を備えていること
・スタジアムに観客席の3分の1以上または観客席すべてを覆う屋根を備えること
・クラブが年間を通じて使用できる天然芝もしくは人工芝のピッチ1面・屋内トレーニング施設・クラブハウス・メディカルルームがあること
・2015年度からJ1所属クラブの場合、専用もしくは優先的に使用できる天然芝のピッチ1面と、隣接するクラブハウスがあること

この点、「町田市立陸上競技場」は、収容人数、トレーニング施設要件(天然芝ピッチ)を満たしておりません。元々この点は町田市としても認知しており、ふるさと納税を財源として大型ターフビジョン設置を行うなど、一歩一歩ではありますが、前進はしていた状態です。

しかしながら、収容人数を1万5000人以上とすることに関しては財源をどのようにするか市議会での議論が進められていたところでした。現在は総額48億円もの改修計画を検討し、2021年の完成を見込んでいるところです。そして、クラブハウスの改修も必須となっている状況下で、今回のサイバーエージェントの支援が得られた構図となります。

町田ゼルビアのPL状況

町田ゼルビアの直近PLは以下の通りです。まずは売上高の収益について。

2016年シーズンからJ2に昇格しており、売上高がジャンプアップしています。そして2017年シーズンの速報値で売上高が7億円で、113%の売上成長率となっています。

正直まだまだ改善の余地があり、2017シーズンのJ2の平均売上高が14.1億円ですから、J2平均の半分ほどの収益母体しか有していないことがわかります。

ここからはサイバーエージェントによる支援により、どのような改善が可能なのかという町田ゼルビア側の発展可能性と、AbemaTVを有するサイバーエージェントの成長可能性を分析していきたいと思います。

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  町田ゼルビアのPL分析
  2017シーズンのマネジメント指標
  今後の成長戦略
・サイバーエージェント側の戦略
  プロレス団体買収など、球団保有は以前から進めていた
  コンテンツホルダーとしてのAbemaTVの戦略
・サイバーエージェントにより町田はどう変わるのか

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サイバーエージェントがJ2町田ゼルビアを買収した理由。町田ゼルビアの課題解決エンジンになるのか?

橘大地

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