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起業を支えてくれたのは家事だった


家事と育児をしながら起業をするって、ちょっと大変そうですよね。

家事育児と一言で言うけれど、その実、なかなかにたいへんな仕事で、

まずもって家事がこんなにもエンドレスなものだとは、やってみるまでわかりませんでしたし、美しく整えたそばから破壊されていく諸行無常ぶりは砂曼陀羅をゆうに超えるのではと本気で思いますし、

育児もまた万人に通用する方法などない世界、自力でひねり出す最適解で突き進むより他ない待った無しの命とのやりとりという、これまた一級品の人間関係構築トレーニングなので、

その上さらに起業となると、やはりエネルギーは多く使うと思います。

私の場合は、無謀というか、詳細はまた別の投稿で書こうと思うのですが、湧き上がる思いを抑えられずに突進していった結果が期せずして起業だったということでしたので、

最初から起業を目指して動いていなかった分、場当たり的な行動のオンパレードでした。だから、本当にたくさんの方に助けていただいて、守っていただき、ひたすら感謝と陳謝しかない日々の中、仕事を作り上げていったわけなのですが、

起業して5年が経ち、そんなドタバタの私でもポイントというものがあって、それが私を支えてくれていたのだなあと実感しています。

今日は私の、そのポイントというものを2つ書いていこうと思います。

そのポイントとは、

①ボーっとする時間を意識して作る
②毎日目の前のことに集中して一生懸命生きる

この2つです。


①ボーっとする時間を意識して作る

ボーッとしてるとひらめくんですよね。これ大事なんじゃないかなと思っています。

ひらめきって理論的根拠がないので、脳内で即座に削除されやすいものだと思うのですが、この微かな閃き、ふと湧き上がった感覚、願望、それを逃さず掴み取るって、大切な気がします。


ボーッとする時間。
大脳が働いていない時間。

けれど直感のような、言語化できない感覚は冴え渡っている時間。

その状態をなるべく多く作る。


温泉に浸かる、海を眺める、キャンプで焚き火を眺める、自分の好みに合った運動も良いかもしれませんし、私は、車の運転中や、土仕事をしている時などもそのような状態になりますけれど、もっと日常に根ざしている中でダントツ頭をボーッとさせていられる時間は、家事をしている時です。


掃除、皿洗い、洗濯など、思考が停止してただ体が動くような作業、もしくは料理など目の前の作業に集中しやすい作業など、「家事」という仕事は大脳が停止しやすく、直感が冴えやすい状態を作ってくれると感じています。

中でも水仕事は、恐らく水自体がアンプのような、情報増幅装置となって感覚が強化され、閃きやすい状態にしてくれているような気がします。

お子さんが小さくて目が離せなかったり、ご両親の介護中で気が気でないような状況だと、頭を休ませながら家事をする、というのはなかなか難しいかもしれませんが、

そんなときは、家事という仕事の恩恵を意識するだけでも、「自分が幸せな気持ちになる仕事を、自分の力で作る」ためのひらめきを迎える準備ができると思います。

トイレ掃除をすると運がひらける、的な話を聞くこともありますが、トイレに限らず、思考を止めてただ体を動かして、場を整えるという作業全般が、自分を支えてくれる“ひらめき”へと導いてくれる。

そう考えると、エンドレスな家事でも少しはモチベーションが上がりますよね。丁寧にやってみようかと思えます(毎日そうは思えないんですけどね。。)


起業のチャンスは日々の家事が運んでくれる。

家事が日々の私の心を整えてくれる。


疲れちゃって何もしたくない時もあるけれど、ほんの少しでもいいからそんなふうに考えると上手く循環していくような気がします。


自分が幸せな気持ちになる仕事を、自分の力で作りたい!それで生活費+貯金ができたなら最高!と思われる方は、ぜひぜひ、家事時間を心の実験の時間と捉えて、ボーーーーッとしてみてください。

ちなみに今朝の私はBTSのジンさんのメンタルについて思いを巡らせまくりながら家事をしていたので、全くひらめきませんでした(汗。




②毎日目の前のことに集中して一生懸命生きる

「ひらめきを形にしていく力」を強化してくれるのが、日々目の前のことに集中して一生懸命生きるということ、だと思っています。

「没頭する」にも近いのですが、時間の概念が外れるような感覚の中で作業をする、という感じでしょうか。

例えば人参の皮を剥くときに、人参を持っている感覚に集中してみたり、皮を剥く微かな音に耳を傾けてみたり、洗濯物を畳むときの折り目に集中して美しくしてみたり、コーヒーを淹れるのがお好きな方は、ひいたコーヒー豆にお湯を静かに注ぐ瞬間、今に完全集中されているのではないかと思うし、

掃除、特に雑巾掛けなども目の前のことに集中できますよね。

そう考えると、日本の掃除の仕方って畳の目に沿ってほうきをはくとか、雑巾で磨き上げるとか、所作が整っていて集中しやすい方法だったのかもなあなんて思います。

完全に集中するとは、
その作業がもたらす効果や結果を想定しながら動かない、
ということでもあります。

これすごく大切だなあと日々思っています。


この皿洗ってもまたすぐ洗いもの出てくるんだよな、とか、料理上手くできたら写真に撮ってインスタにあげようなど成果や効果を想定しながら動いていると、「今」が疎かになり、形にする力が弱まる感覚があります。

SNSがここまで発達し、一人一人のセルフプロデュースを不特定多数の方がジャッジする世界に慣れてしまうと、自己との乖離が始まってしまい、ミヒャエル・エンデの『モモ』のごとく、虚無に侵されてしまうような気がしますが、みなさんはどうお感じになられますか?

今という瞬間、自分の眼の前の事象に集中して生きる。

特別なことをしなくても、日々暮らしている中での作業へのアプローチの仕方ひとつで自分の中のなにかが、グググっと立ち上がってくるのではないかなと思います。

基本わたし、すごく家事が苦手で、というより、掃除洗濯料理など家事のひとつひとつは決して嫌いではないのですが、あまりにもやることが多すぎて、ゴールが見えないのが苦手で。

結婚し、子供が生まれた時はよく途方に暮れていました。そしてその分、人一倍「家事が私にくれる恩恵」を探求してきたところがあるんです。

恩恵がなきゃ辛すぎる、って(苦笑。

でも苦手でも15年続ければ淡々とこなせるようになるんだなとか、ワンオペが辛すぎるなら、貯金をしてルンバ様、食洗機様、乾燥機付き洗濯機様に強力サポートしてもらえばいいのだ、と気持ちを楽にして委ねる気持ちも持てましたし、そしてそれでも家事って尽きぬ仕事がたくさんあるのだと、もはや諦めから生れ出る笑いがこみ上げつつ、

そうして自分の無力感と付き合いながら日々小さな鍛錬を積み重ねた先に起業したことが、今につながっているのだなと、実感しています。



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