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【記録】祝・祇園花月再開 公演を観て感じた大きな安心と幾つかの不安

元々は発売日にチケットを取ることができず諦めていた、祇園花月の観客動員再開初日の公演、「浴衣de漫才」。
前日になって戻りチケットが販売され、しかもタイミングよく発見でき、購入までできるという幸運に恵まれました。
ということで、昨日、仕事終わりに観劇。
久々の再開における独特の雰囲気を、忘れないうちに書き留めておこうと、殴り書きのメモ片手に記録を残すことにしました。

とはいえ、世界中で再びコロナウィルスの感染が拡がっているとの報道が相次いでいます。
「いやいや政府よ、今はGo Toしてはいけないだろう!」という空気が蔓延し、事実、日ごと公表される国内感染者数は増加しています。
そんな状況で「劇場に行ってきました」と発信すること自体に、不安がないとは言えません。
不謹慎だという御意見も、今は行くべきではないという御意見も、もちろんあるだろうと思います。
叩かれちゃうんじゃないかしら、という不安もあります。
きっと大手を振って「劇場でお笑い観てきました!」と言えるまでは、まだ月日がかかるだろうな、とも実感しています。
それでも、匿名だからこそ書ける本音もあるのではないか、という思いをもって。
素人ながら、つらつら文章を打ちこんでみます。
ちなみに公演レポではありません。
どちらかというと、昨日の祇園花月レポ、です!

祇園花月に到着したのは、18時半頃。
公演は18時15分開場、19時開演でしたので、普段なら劇場前に人の溜まる時間帯です。
もしかしたら、かなりの密がうまれているのでは……?と不安を抱えながらの到着でしたが、劇場前にいらっしゃるのは10人弱。
しかも、ご友人同士と見える方々を除いて近距離にくっつくような光景はありませんでした。
皆さん、チケット発券や飲み物の購入、待ち合わせなどの必要最低限の用事を済ませる以外、不必要に劇場前にとどまる様子は見受けられず。
ホッとしながらチケットを発券し入場口へ向かいます。

まずは建物に入る前に、オフィステーブル(折り畳める、よくコントに使われるあの会議机。笑)に手指のアルコール消毒液があり、スタッフさんに消毒を促されます。
立ち止まって密がうまれないようとの配慮か、ここでは消毒のみ行い建物内へ。

距離をあけて貼られたフットプリントに従って順番を待ち、次は連絡先の記入を行います。
記載するのは「氏名」「連絡先」「座席番号」。
おそらく、万が一、感染者の発覚した場合、濃厚接触の可能性の高まる近場の座席の方から迅速に連絡するためのものかと思います。
よしもとの劇場では「半券に名前と連絡先を!」という対策をとっている場合がほとんどですが、スタッフの目の前で書くことで書き漏れをなくせるのは安心です。
ペンは祇園花月で用意されたものを使い回しますが、記入後にはペンケースに戻すのではなくスタッフさんがお受け取りになりました。
もしかしたら、そのままボックスに返すのではなく、毎度、消毒なさっているのかもしれません。

記入が終われば、次はチケットをもぎってもらう場所へ進みます。
ここまで、すべて一本道になるよう動線が考えられており、なるべく観客がすれ違わないようにという配慮が見受けられました。

チケットもぎりのあとは、決められた入場口から客席へと向かいます。
普段ならば座席に近い出入口から客席に入りますが、今回はどの座席に着席するに関わらず、入口は一箇所のみ定められていました。
ちなみに下手が入口だったのですが、お手洗いなどで途中退場する場合はチケットを持ち上手から出て、再入場時は、もう一度もぎりの場所を通って下手から入る、という一方通行だったように思います(途中退場しなかったため、他の方の行動を見るにおそらくは……という推察ですが。)。

座席は、公表通り前二列は空席。
前後左右は観客なしになるよう、ひとつずつ間隔を開けてあります。
加えて、数列ごとに観客の座らない列が設けられていたように思います(その列が皆様、チケット購入のみで来ていなかったのでなければ……!)。

また、出入り可能な箇所こそ定められていますが、その他の出入口も扉はすべて開放され、空気が循環する状況が保たれていました。
これは公演中も変わらず、全開放のままです。
祇園花月は漫才劇場やルミネetc...のように客席後方に出入口があるのではなく、客席横に出入口のある劇場なので、人によっては開放されたままの状況に違和感を覚えるかもしれません。
個人的には目に見えて対策を感じられるため、実際の空気の循環効果以上に心理的な安心感があって良いな、と感じました。

なお、公演前にスタッフさんが客席をチェックしておられたようで、ときおりマスクの着用を促す声なども聞こえてきました。
何らかの理由で入場後、着席をしてからマスクを外して再着用するのを忘れる、ということもあるかもしれません。
そんなとき声掛けいただけるというのは、安心できるなと好印象でした。

そして最後に、公演後。
規制退場となり、スタッフさんの声掛けで一列ずつ客席を出ます。
出口は入場時と逆で、上手の一箇所のみ。
座席の間隔と同じような距離感を保ったまま、退席することができました。
そしてもちろん、建物の外へ出るまでも一本道です(お手洗い除く)。

ということで。
かなり感染対策に力を注がれたのだなと、明らかにわかる徹底っぷりでした。
建物自体が高齢なので、なかなか再開にこぎつけるのが大変だったという裏話も社員さんがされていますが、ここまできちんとするのは確かに大変だったに違いない、とおおいに納得しました。

もちろん、流石に普段の公演に比べ開演まではどこかソワソワした、いつもと違うな……という雰囲気だったのも事実です。
まず、観客同士の会話がほぼありません。
ご友人同士で観に来られた方も多かったはずなのですが、話し声が喧しい、というのは本当に一切なし。
お子様連れの方もお見受けしましたが、すごく静かにしておられました(凄い!偉い!良い子!とひっそり内心で手の痛くなるほど拍手していました。笑)。
本当にこの空気で笑いはおきるのだろうか、と若干、開演まではドキドキしていたほどです。

けれど、公演が始まればなんのその。
面白いものはどんな状況であれ、ただただ面白いんだ!と改めて実感しました。
一組目のミキが、爪の先ほども残らないくらい勢いよく不安を吹き飛ばしてくれ、もうあとは笑うだけ!
本当に、ネタを見ていると時間の過ぎるのが早いのです。
これだけは初めて劇場に足を運んだ学生の頃から今の状況になるまで、なってからも、なにひとつ変わりません。
きっと劇場は、どんなときでも時計の針が六倍ほど早くまわるように時空が歪んでいるのでしょうね……(数字に意味はありません。笑)。

私は京都府民でありながら、職場の関係もあり(京都にも大阪にも職場があります。)普段、道頓堀ZAZAや漫才劇場をメインに劇場通いをしているので、久々の祇園花月だったのですが。
やはり祇園花月は客席の笑いのおきかた、芸人さんのテンポや空気感も含めて「柔らかくてあたたかい」という印象です。(そして観客がコア。笑)
漠然としていますが、間違いなく良い雰囲気。
満席の劇場の爆発的な笑いの力、息つく間もないテンポの良さは間違いなく劇場の魅力なのですが、爆笑よりもう少し緩やかな空気感が祇園花月らしい魅力なのも事実です。(褒め言葉なの!信じて!!笑)
そう考えると、このコロナ禍での座席削減でも雰囲気を保ちやすい劇場という意味では有利なのかも……?

なんだか、書いているうちに何が書きたいのだかわからなくなってきました。笑
とにもかくにも、久々の祇園花月。
感染対策はかなり徹底して行われていました。

けれど不安を感じたところも幾つかあります。

まずは、チケットの自動発券機の周りにアルコール消毒が設置されていないということ。
自動発券機は画面のタッチ操作が必要なため、必ず手を触れます。
NGKでは真横にテーブルを置いてアルコール消毒を設置してくれていますが、祇園花月でも実現してほしいところです。

次に、着席後の退場&再入場について。
着席前に御手洗いや飲食のためロビーに出る場合の動線がわからず、上手と下手、どちらの扉からも観客が出ていました。
見たところ下手から入場→上手から退場の一方通行を想定しているように見えたので、動線迷子がでていたかな?と。
一方通行で、もぎりの箇所で半券の確認が必要なのであれば「館内は一方通行です!客席に戻るにはチケット半券が必要です!」などの張り紙が出ているとわかりやすくて便利。
矢印の紙がペタペタ貼ってあるだけでも、観客は理解できるので、実現してほしいなあ。
さらに前もってTwitterやInstagramでの動線案内があると、事前学習ができて嬉しい!

それから、規制退場について。
今回は終演後に、スタッフさんより規制退場のアナウンスがありました。
けれど観客は(劇場慣れしていればしているほど)緞帳がおりたら動いても良いという認識をもっているので、開演前にアナウンスがほしいところでした。
動員人数が多いライブなどでは昔から「本日は規制退場とさせていただきます。終演後は着席のままでお待ちください」というアナウンスをよく聞きます。
あれが、開演前にあるととてもわかりやすい。
できればこれも、TwitterやInstagram、ロビーの張り紙などで事前に教えていただけると、認知度が上がりそう!

最後に、これは不安というより気になった点でTwitterにも書いたのですが、公演中のスタッフさんの動きについて。
私は下手に座ったので、公演中も上手通路のスタッフさんの動きがよく見えました。
今回は特に上手の(旧)桟敷席が取材用に開放されていたようで、パソコンを使う記者さんが常に目に入っていたのもあり、視線が泳ぐ。
そこで「ネタ中に目が散る」とTwitterに書いたのですが、短文投稿ならでは、素っ気なくなってしまい……。
いつも拝見している大好きな社員さんに謝らせてしまうという大失態(そんなつもりじゃなかったんですー!ほんとに!!許してくださいー!!!汗)!
もちろん、ネタ中は芸人さんに集中したいのは当然です。
とはいえ実は、普段から公演の裏側でスタッフさんはこのように動いているのだ!というのがわかるのは、個人的には嬉しかったのです。
なにしろ、スタッフさんの動きが見えるのは、後方に出入口のある漫才劇場やルミネなど他劇場では得られない祇園花月の特権!
終演後も、駅に向かう同公演に入られた方々が「マネージャーさんいたね!」「支配人さんいたね!」などと、お話しされているのが聞こえました。
私も、あの通路にいつも大好きな芸人さんたちを支えておられる、スタッフさんやマネージャーさんがいるんだ……!と思うとワクワクしました。
だから「観客席から見えている」という前提のもとで、スタッフさんの動きを見せてくださると嬉しい!
「あ、マネージャーさん笑ってるー!」とか、「支配人さん観てるー!」「社員さんも観てるー!」とか内心ではしゃげる唯一の劇場なのは間違いないので、是非、見ても良いところを、見せてほしい……!
伝えたかったのは「そこ、見えてます!」ということだけだったのですが、ネガティブとポジティブの共存する思いを、短い文章で伝えるのは難しいものですね。

あれ……?気づけばなんだかとても長いnoteになりました。汗
ん、5000字……?嘘でしょ?私、芸人さんについては、なにひとつ触れてないのに……!
と、ともかく……。

これは、昨日の祇園花月の空気感や、気づいたことを留めておきたい、次に公演を観に行くときに今回との違いを思い返せるように、という単なる個人的な備忘録です。
好き勝手なことを書いています。
だというのに、こんな長文、よく読んでくださいました。(読んでくださった方、いないかもね!笑)
どうぞ、さらっと忘れてください!笑

次の祇園花月は、どの公演になるかなあ……。
また劇場プログラムとにらめっこする日々が再開するのが嬉しくてたまりません。
できれば再度の自粛に至らず、この楽しい日々を継続していけますように……と願いながら。

んー、やっぱり文章を書くのは難しいですね!

おわり

(推敲していないので、後日、書き換えたり下書きに下げるかもしれません。)


2020/07/19 追記

早速、劇場の対応に変化がでているそうです!

本当は実際に劇場で目にしてから改めてnoteをと思ったのですが、素人noteを祇園花月の公式TwitterさんがRTくださり……思いのほかアクセスをいただきました。
こうなると古い情報をそのまま置いておくのも誤解を生みそうですので、昨日今日と2日間、変化があったらしい、という情報だけでも追記しておかなくてはと思い更新しています。
個人的にSNSで集めた変更点を下記に置いておきます。
実際に私が目にしたものではありませんので、不正確なものもあるかもしれません。
ご承知おきください。

①自動発券機の横にアルコール消毒が設置されたらしい
②上手通路は一部、扉が閉められたらしい
③開演前の規制退場のアナウンスが行われたらしい
④終演後は迅速にスタッフさんが舞台に上がり退場アナウンスをしてくれるらしい
⑤後方のサーキュレーターが交換され、騒音が小さくなったらしい

ということで、noteタイトルにした「幾つかの不安」は1日で、ほぼすべて解消したようです。
なんというか、スピード感がものすごい……!
御尽力されている劇場スタッフの皆様に、拍手とありがとうございますの気持ちでいっぱいです!

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