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ロックダウン。セブ島、語学学校の先生たちはどう過ごしてる?

新型コロナウィルス対策として、3月16日からフィリピンのセブ島では夜8時から朝5時まで夜間外出禁止になっています。同時に、市内の学校、留学生を受け入れていた語学学校も閉鎖に。私が英語を習っているQQ Englishでは、オンライン英会話のみ継続しています。先生たちに、今どんなふうに過ごしているのかを聞いてみました。

多くの語学学校が一時的に閉鎖!先生や学生たちはどうなった?

新型コロナウィルスにかかる人が世界中で急増しているなか、フィリピン・セブ島でも3月16日から語学学校を含む市内の学校が一斉に休校になりました。そのため語学学校に留学していた人たちは14日(金)の授業を最後として、航空券が取れた人は日本へ帰国、またはチケットが取れなかった人たちは各学校や現地の日本人会経由で飛行機のチケットを取り、日本に帰国しています。中には飛行機のチケットが取れないなどの理由で現地に残る人もいるようです。

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留学生がいなくなった語学学校の先生たちは何をしているかといえば、QQ Englishについては実家に帰る人、学校に残る人に分かれたようです。学校に残る先生たちは、すべてオンライン対応の先生になり、学校が用意した寮から通うことに。

「1カ月間、学校のそばの寮に住むことになったから安心した。普段は家からジプニーを使って40分くらいかかって通勤しているけど、コロナがはやっているからジプニーには乗りたくなかったんだよ。それにこの寮はきれいだから嬉しい」

そんなふうに言っていました。

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QQ Englishにあるセブ島の学校は2つあり、1つはITパークというセブ島の中心地に、もう1つ海沿いにあります。先生たちは普段、ITパーク校と海沿いのシーフロント校に分かれて仕事をしていています。今回ITパークに通う先生たちはITパークそばのドミトリーに、シーフロントの先生たちはシーフロント内にあるドミトリーに引っ越しして、1カ月間そこで滞在しながら仕事を続けることになったのです。

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そんな話を先生から聞いた数日後、ITパークの先生たちがなぜか続々とシーフロント校に移動。

ある先生は「ITパークそばのドミトリーがいっぱいだったから、シーフロントに来たよ」と話し、ある先生は「CEOがシーフロントに行くべきだといったから、移動したよ」と言っていました。

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ITパークそばのドミトリーは、近いとはいえ5、6分歩かなければいけないわけで、通勤時や食事に行くときにいろんな人との接触が避けられないため、コロナに感染する確率は高くなる。

これに対してシーフロント校は、ドミトリーが学校内にあるため外出しなくてOK。外の人との接触も基本的にはなし。今、誰もコロナに感染ていないので、外部から誰かがウイルスを持ち込まない限りは全員安心だと思います。

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先生たちに聞いた話では、ITパークに残る人もいるらしく、その先生たちは学校まで徒歩で通える範囲に住んでいて、子どもがいるから家を離れられないなどの理由があるそうです。

ジム、ヨガルーム、プールあり。撮影スポットも盛りだくさん!

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シーフロントに移動した先生たちですが、最初の1日は「外に出られない。買い物に行けない」など落ち込んでいる先生もいましたが、2日目以降はとても楽しそうです。

「朝、仕事に行く前にジムに行ったよ」「仕事が終わってからヨガした」「夜、浜辺で友達と集まりウクレレを弾いたよ。とても癒される時間だった」と、かなりエンジョイしている様子。

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デラックスルームに宿泊している先生は「部屋はきれいだし、眺めも最高。海のそばでとっても楽しい。ずっとここにいたい~!」と大喜びしてました。

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シーフロント校は、元はリゾートホテルで、その建物をそのまま使っているため建物の造りがゴージャスなんです。しかも、学校内にかなり本格的なトレーニングジムとヨガルーム、エアコンの聞いたラウンジ、潮風を感じられるテラス席もあるから、仕事しながらリゾート気分を味わえます。

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元からシーフロント校で働いている先生たちにとっては、新鮮味はないでしょうが、普段街中で働くITパークの先生たちにとっては仕事しながら、仲間と一緒に合宿に来ているような気分を味わえるんだと思います。

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先生たち、ジムやヨガルームで写真を撮りまくっているようですが、私の予測でいうと、トレーニング5分、写真撮影15分という感じだと思います。シーフロント校にいる間に、それぞれの先生たちが写真集1冊できるくらいいい写真が撮れると思います。

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今度、セブ島留学する際は、英語留学とともに写真集を作る目的でくるのもいいと思います。

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意外な盲点。トイレットペーパーがなくて大ピンチ!

今朝、メインティーチャーがいっていたのですが、シーフロントのトイレにはビデがないとのこと。ITパークの男性用トイレはあったそうです。

補足すると、ITパーク、シーフロントともにトイレットペーパーは必須です。少なくとも女性用トイレは。ITパークの男性用トイレは、先生がいうようにビデがあったのかもしれません。いづれにしても、トイレットペーパーは必須です。

先生は、ITパークと同じだろうと思っていたから、トイレットペーパーを余分に持ってこなかったようで、ウエットティッシュがあと60枚しかないと心配していました。普段だったら1階に小さな売店があるのでそこで買えると思いますが、今はたぶんしまっているのでしょう。

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歩いて5分くらいのところにスーパーがあるのでそこでたいていの日用品は揃うものの、外出禁止になっている今は買いにいけないのでしょう。友達にわけてもらうしかないですね!

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ロックダウンに備えてお米を5トン購入。貧しい人たちにもお米を配る

セブ市では、夜間外出が禁止され、昼間は不要な外出を控えるように言われているようです。まもなくロックダウンされるかもしれません。学校としては先生たちの生活を守らなければいけないため、食事の用意もしなければいけません。今、シーフロントに何人の先生たちがいるのかわかりませんが、平常時はITパーク、シーフロントあわせて1200人の先生がいるため、かなりの先生たちがシーフロントに滞在していると思われます。

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部屋は、留学生用のドミトリーがいっぱいあるのでみんなで割り振って使えているからいいものの、問題は食事。CEOはロックダウンに備えてお米を5トン追加購入したそうです。お米だったら日持ちするし、コロナが収まり普通の生活に戻っても、留学生たちに食事を提供するから必要なわけで、無駄はありません。

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すごいのが、先生たちに食事の一部を無料で提供していること。学校からしたら、留学生がいなくなり収入ダウン。マスクや備蓄品、構内を消毒するための薬品代など普段以上に出費がかかっているはずです。そのうえ先生たちのライス代を3食無料にしたら、さらなる出費になると思われます。

おかずは有料なのか、それともまったくないのかはわかりませんが、もし私が経営者だったらお金の心配で胃が痛くなりすぎて病院に担ぎ込まれちゃいそうです。

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さらにQQEnglishがすごいのが、ロックダウンに備えて十分な備えができてないだろう地域の人たちにお米を配っていたこと。世帯収入が高い人たちは十分に貯金があるからこういうときにお米や食材をまとめ買いすることが可能だと思います。しかし、貧しい人たちは備蓄品を買うお金の余裕がない。となったら、ロックダウンした場合、食料が買えなくなってしまうかもしれません。

フィリピンで企業経営するときは、地域の人との助け合いが欠かせません。今はお金があって十分にやっていけるとしても、万が一のときは助け合わないとやっていけなくなります。これはフィリピンに限ったことではなく、日本に根差した町内会活動なども同じです。普段は何もないから必要性を感じないかもしれないけど、災害のときは町内会の人と仲良くしておくと情報を収集しやすいし、備蓄品のこともわかるし、それだけでかなりストレスが軽減されるので。

語学学校閉鎖、先生たちの雇用はどうなるの?

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セブ島のいくつかの語学学校では、留学生のみで経営していた学校は一時的にでも経営をストップさせざるを得ない学校もあります。生徒がいなくなってしまった今、先生たちに給料を払うことができない。この場合、解雇になるのか、それとも雇用は続けるけれど学校が再開されるまで給料なしになると思われます。

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語学学校に通っている先生たちの多くが給料の大半を実家に送っているため、先生の仕事がなくなってしまったら家族も生活できなくなってしまいます。そのため学校を閉めるのは苦渋の決断だと思います。

私のメインティーチャーはそのことについて「CEOに感謝している。私たちはお金が必要で、そのためには仕事をしないといけない。彼は私たちに仕事を与えてくれるし、安全な住まいも提供してくれている。だから、とても感謝している」と話していました。
QQ Englishの場合は、オンラインとオフライン(留学)があるとはいえ、留学生が1人もいなくなってしまったため対応をしていた先生はオンライン対応をすることに。とはいえ、そんなに急にオンラインの生徒が増えるわけではないので、経営者側としては大変だと思います。でも、先生たちの雇用を続けないと先生たちの家族が生活できなくなってしまう。雇用を止めるのも続けるのも、苦渋の決断だと思います。

リモートワークが増えて社会人留学生が増える?

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新型コロナウィルスで、今年は語学学校を運営する側は大変だと思います。しかし、いいこともあります。コロナウィルス騒動があったために、リモートワークを導入する会社がかなり増えたんじゃないかと思います。リモートワークなら自宅じゃなくても、どこにいてもいいわけで……。留学する社会人が増えるんじゃないかと思います。

ここでいいのが、セブ島は日本から近いし、飛行機代も安い。直行便で5時間弱です。飛行機代も5万円くらい。一週間の短期留学なら6万~10万円くらい。

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「今週1週間リモートワークします」ということが可能な場合、仕事をしながら1週間セブ島留学することも可能。実際に、私がセブ島留学していたときも、社会人の何人かは転職などのタイミングで完全にオフだったものの、それ以外の人は仕事をしながらの留学でした。

大学生は、アルバイトの日数が減り収入激減しているので留学は難しいかもしれませんが、社会人留学する人は増えそうです。

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社会人留学生が増えたら、チャンス。なぜなら会社で決裁権を持っている人も多く、語学学校の教育が気に入れば福利厚生としてオンライン英会話を使ってもらえるかもしれないから。または、会社の語学研修とかで導入することになるかもしれないし。そう考えると、社会人留学生が増えるのは、メリット大。

10万人にオンライン英会話を無償提供

もう1つ忘れてはいけないのが子どものオンライン英会話。今QQEnglishでは、新型コロナウィルスでの臨時休校に伴い3月31日まで(場合によっては延長の可能性あり)子ども向けのオンライン英会話を無償提供しています(登録なし、ログインなしのグループレッスン)。

今回の件で、オンラインの授業導入を検討する学校が以前より増えると思います。QQEnglishではすでに公立、私立ともに小学校導入実績があるので、ここは強みになります。子どもも、1クラス35人のグループレッスンをうけるよりも、ワンツーマンレッスンを受けたほうが確実に伸びる。しかも、学校のパソコン教室を使ってオンライン英会話レッスンを受けたら、家だとフラフラ立ち歩いて遊んでいる子も、ほかの子がやっているのを見たら25分間集中してできるはず。そしたらオンライン英会話を受けた子どもたちの成績も伸びる。いいことづくめ!

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よく「ピンチはチャンス」と言いますが、この新型コロナウイルスに関する出来事をどう受け止め、どう対応するかで、新しいチャンスがうまれるかもしれない。そう考えるとかなり大きなチャンスになりそうです。「そうかんがえるしかない」というのが本当のところでしょうが、マイナス面だけ見て不安になっているよりも、この出来事をどう生かすかを考えたほうが建設的だと思います。

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セブ島だけじゃなく、東京もロックダウンするかもという話が出ています。日本では法律上ロックダウンというのは無理ですが、それに近いものが発令されるのではないかといわれています。

昨日、都知事から「不要不急の外出は控え、自宅でリモートワークをするように」との呼びかけがありました。それを受けて、今朝から都内のスーパーでは入場制限がかかるほど混乱しているようです。ある店舗では、地下1階にあるスーパーに、1階の地上階まで行列ができているそうです。

ロックダウンに備えて買い物しておくことは必要だとは思いますが、こんなところで何時間も並んだ方がコロナにかかりそうで心配です。私は、元々食料をある程度買っていたことと、昨日の都知事の発言を聞いて、即、楽天西友で購入して宅配の手配をしたのでとくに問題ありません。

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セブ島でもロックダウンが検討されているので、いろいろ心配ですが、シーフロントにいる先生たちは安全に過ごせそうなのでよかったです。語学学校以外で、市内の学校に勤めている知り合いや他の企業にいる知り合いもいるので心配ですが、なんとか乗り切ってほしいと願います。





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