aiko Fake/Scat

aikoのフェイクやスキャットが堪能できる曲を選んでみた。どうしても初期の曲が中心になってしまうのだが、実際フェイクやスキャットを大々的にスタジオ録音時点で吹き込んでるのは初期に多い気がする。基本的には間奏やアウトロでソロ的にスキャットをしたり、ラスサビでメロディラインをフェイクすることが多いが、ライブでは2コーラス目のAメロからガンガンフェイクを入れていくこともありこちらも醍醐味。

オレンジな満月

メジャー1stの1曲目。今でも再生するとわくわくするイントロ。そしていきなりのサビでぱっと視界が開ける感じが最高。aikoの(アレンジを含めた)音楽的スタイルが完成されたのは6枚目の『夢の中のまっすぐな道』だと個人的には思っているが、最もエッセンスが凝縮されているのは1枚目の『小さな丸い好日』だと思う。奇を衒っていないだろうに抜群の存在感あるメロディライン。肝心のフェイクはラスサビにて、"左目からお願い"の後に1小節ブレイクを挟むところがシンプルにかっこいい。

帽子と水着と水平線

『蝶々結び』のカップリングでアルバム『暁のラブレター』にも収録されている曲。イントロからAメロに入る時にするっと転調するのが面白い。この曲は間奏でスキャットとピアノソロがあるのでライブ(主にLLR)で定番化しているイメージ。Cメロ明けのラスサビで"大きな瞳に"の「にぃぃぃ」という同音連打がカラオケで歌うと気持ち良いポイント。

終わらない日々

3枚目『夏服』よりザ・アルバム曲という感じの佳曲。一見地味だけどこの曲と『密かなさよならの仕方』は夏の終わりの太陽が低い位置から照っているようなイメージで切ない。個人的にはギターが中心の曲で好きなのはこの2曲くらいで珍しいかもしれない。

私生活

1stより。これもド頭からサビ。それでガッツリ掴んでしまうメロディラインが素晴らしい。この頃のaikoはサビが明るく、その後一転暗くなってA、Bと盛り上げまたサビでメジャーでドッカンというパターンが結構多い気がする。この曲は盛り沢山で、Cメロで対旋律登場、落ちサビ、ラスサビでフェイク、スキャットたっぷりからのF.O.というaikoの唄の良さを凝縮して堪能できる曲。

あなたの唄

『今度までには』のカップリング曲。多分シングルの中では割と地味な曲だが、個人的には初めて購入したaikoのCDなので思い出深い。そして『今度までには』以上にカップリングの2曲が素晴らしいと思っている。メロディの跳躍が激しくハイテンションなのでもっとライブでも演奏して欲しいと個人的には思っている。ラスサビ後にそのままスキャットに抜けてジャンと終わるので初めて聴いたときは聴き惚れて終わった後しばらく呆けてたのを憶えている。

恋堕ちる時

また1stより。これもイントロなしでいきなりサビ。好日の頃は歌い方が結構ぶりぶりしててAメロとか舌っ足らずな感じでかわいい。インディーズの『犬になる』とかも同じテンション。これもカラオケで歌うと後半気持ち良い。

ロージー

『夏服』収録のシングル曲。でも初出はインディーズの2nd『GIRLIE』。インディーズ版と比べると声の重心が低く安定している。ラスサビ後のスキャットがパワフルで良い。

ふれていたい

『暁のラブレター』収録のアルバム曲。『秋 そばにいるよ』の『それだけ』とムードが似ている。こういうスローバラードを歌わせたら最強だと思う。

初恋

『夏服』収録のシングル曲。花火、カブトムシ、桜の時、ボーイフレンドとノリに乗った流れでストリングスもがっつり入って豪華なキラーチューン。イントロからエンディングまですべて完璧な曲だと思う。裏コードのメジャーセブン化やⅢb7のⅠm/Ⅲb化、Ⅳ#Φ7からのクリシェなどコード進行的にもaiko節が詰まっている。


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