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君はボヘミアン・ラプソディをみたか(クイーンは最高)

映画「ボヘミアン・ラプソディ」をみた。
今大ヒットしているという、イギリスのロックバンド「クイーン」の伝記的な映画だ。

俺がこの文を書くのは、ボヘミアンラプソディをみて、この映画はより多くの人に勧めたいと思ったからなんだけど、
俺は嘘をつくのが下手で、思ったことをそのまま書いてしまうので、映画の内容についての話も多く触れてしまうと思う。
なので、映画についてのネタバレをしてしまうことがあるかもしれないが、この映画について、何処から何処までがネタバレなのか、なにを伝えたら駄目で、どこまで触れていいのか分からないので、思うように書くことにする。
別に悪いことを書くつもりはないし、とにかくクイーンの映画は良かったという類の話をするつもりで書いてるので、そういう文になると思う。

クイーンの曲は元々好きだった。と言っても、映画に出てきた楽曲を全部知ってたわけでもなく、
「グレイテスト・ヒッツ」というめちゃくちゃ売れたクイーンのベストアルバムがあって、その中に入ってる曲の何曲かを繰り返し聴いてきたという感じで、あと「オペラ座の夜」と「メイド・イン・ヘブン」も一応聴いてたか、しかしまあとにかくクイーンといえばキラー・クイーンだったり、ボヘミアン・ラプソディだったり、ドント・ストップ・ミー・ナウだったり、ウィー・ウィル・ロック・ユーだったり、アナザー・ワン・ヴァイツァ・ダストだったり、まあそれぐらいのものだった。代わりにそれらの曲はもう死ぬほど聴いた。好きだったなあ。

今回のクイーンの映画は、元々気にはなってたがそれほどでもなくて、劇場で観たいと思うようになったのは、観たという友人から感想を聞いた時からだった。
「俺の好みではなかったけど…でもあの映画がヒットしている理由は分かったし、伝わったよ」
友人はめちゃたくさんの映画を観ているので、その友人の評価には一定の信頼を置いていて、その友人が映画を認める、「ヒットしてる理由が分かる」と言うのは、凄い高評価だなと思った。

で、友人が言っていた。

「強いて一番近い感じの映画を挙げるとするなら、アナと雪の女王かなあ」
アナと雪の女王は、ディズニーの映画。雪の女王エルサが、触れたものを凍らせてしまう自分の魔法能力を憎むが、次第にその能力を受け入れ、「ありのままで」自分を自分らしく振舞うようになる姿が感動的な映画だった。
アナ雪は大ヒットしたけど、この映画はこれまでのディズニー映画になかった様々な「お約束崩し」があって、出た時はその友人と2人ですげえ映画だ、すげえすげえと褒め称えていた。
あまりにも衝撃的だったので、アナ雪を観たあと、勢いで描いた漫画があった。
ありさん、ありのままで http://jakusya.ifdef.jp/waai/ariari.htm
(この漫画は、学生時代に描いてたありさんシリーズという短編集の中の一片です http://jakusya.ifdef.jp/ant.htm )

話が逸れてしまったけど、とにかく友人が「ボヘミアンラプソディに近い感じ」というので「アナと雪の女王」を出してきたのは結構自分の中で意義深くて、それで「みなくては」となったし、友人がアナ雪を例えにあげてきたのは、映画を観ずともなんとなくどういうことが分かることだった。
つまり、ありのままの姿見せるのはフレディ・マーキュリーのことなのだな。それで映画の内容についてもその時に友人から色々聞いた。クイーンが生まれてから成功するまでの経緯、そしてクイーンのボーカルのフレディという男の生涯について。
まあ、それらは元々、Wikipediaをみればだいたいみんな書いてあることである。わざわざいうことではないので、わざわざ書かないけど、元々クイーンのことをマニアでなくとも多少は知っていたので、この映画についてはネタバレもクソもなかった。

それから俺は、クイーンの音楽をただ単純に好きだったので、映画館でクイーンの音楽が聴けるというだけでもそれは楽しいはずだって思ってたし、アナ雪みたいな、と聞いたことで、「あこれは俺の好きなやつだ」となったのだった。だからやってるうちに劇場でみなくてはと思ってたのだ。

来た、みた、勝った。ウィー・アー・ザ・チャンピオン(俺たちは勝者だ)
期待通り、映画ボヘミアンラプソディは最高に俺を熱くさせた。というのも、俺がこの映画に求めていたのは「クイーンの音楽が聴きたい」というやつが強くて、クイーンの音楽がパフォーマンスとともに映画の中に流れてくるという、それだけで最高になってしまったからだ。
クイーンのサクセスストーリーや、フレディのことは、音楽を聴かせるための舞台装置のようなものに思っていた。でも、それは大事だ。
クイーンが成功したロックバンドであることや、フレディが色んなしがらみを抱えていたことも、歴史の中に事実として刻まれていたことだ。それはもちろん全て知ってるわけではないし、知らなかったこともたくさんあった。それら全ての因果として、クイーンの音楽がそこにある。好きだったクイーンの音楽が、大いなる因果律の中に刻まれていく過程は最高だった。

なので俺の中で熱くなったシーンは、ボヘミアン・ラプソディが生まれた瞬間と、ウィー・ウィル・ロック・ユーが生まれた瞬間、アナザー・ワン・バイツァ・ダストが生まれた瞬間のシーンだった。俺はその音楽を知っていたから、尚更めちゃくちゃ興奮した。大好きな曲だったから。
ウィー・ウィル・ロック・ユーとバイツァ・ダストのシーンでは、観ながら身体を揺らしてた。席の周りに人がいなかったので……シアター自体はめちゃくちゃ人が入ってたけど、クイーンを多少なりとも好きな人は、クイーンの音楽でノる気持ちはわかるはずだ。多分他にも観ながらノってた人はいたはずだ。(と自分に言い聞かせる)

そんで映画のテンポが良い。ウィー・ウィル・ロック・ユーがあの時出来上がったのにはちゃんとした理由がある。クイーンの名曲の数々が、何故、どういった経緯で製作されたのかを、クドい解説や前提知識を抜きに理解することができるようになっている。それもドキュメンタリー臭い手法でなく。これはクイーンの伝記である。それは物語として、映画の中で語られているのだ。全ては30年以上前の話だ。当時を知らない俺にとって、それはもはや伝説だ。

ネタバレになってしまうが、敢えて書く。最後の20分くらいはライブである。俺は初めに友人から聞かされていた。「最後の20分くらいはライブだよ、ウッドストック的な、いわゆる伝説のライブ的なやつの再現で…」
それを聞いて俺は、「ああ、この映画は本当にただ純粋にクイーンの音楽を聴かせたいという、それだけのために作った映画なんだな」と受け止めた。だから映画を信じて観た。そして、ラストシーンは実際に最高だった。
クイーンというロックバンドの、ロックという音楽の歴史に刻まれた伝説のライブを、俳優の最高の演技と最高のカメラワークで、最高の音響で、最高の観客とともに現代に蘇らせた。これはすごいことだ。間違いなく映画のハイライトだ。
俺は「レディオ・ガ・ガ」の日本語訳詩をみて、感動してしまった。アレってそういう歌だったんだ。言ってることは神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」とだいたい同じだ。

取り留めない文章になってしまったが、言いたいことが言えたので満足。とにかく、クイーンの音楽は最高だ。という気持ちになった。(白目)
あと、映画をこれからみるという人がもしいたら、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」が映画の何処で使われているか、注意して観て欲しい。俺を止めるんじゃない。今の俺を止めるな。そこにありのままの俺がいるから。

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