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AIで感染者予測

果たして私たちの行動によってコロナは収束へ向かったのか?

コロナウィルスが感染し始めた頃は、春が過ぎれば湿気が多くなって自然に収束するだろうという予想があった。その後、気象の影響という事はあまり報道されず私たちの行動が大切だということで、ステイホームが定着してきた。

インフルエンザや風邪の流行は乾燥した季節に起こるため、そういったことが季節的な流行という見方の基盤になっていた。また、新規の感染症は季節的な影響を受けにくいという意見もあった。

インフルエンザの流行は絶対湿度に影響される

自分なりに検索してみたところ

国立保健医療科学院の庄司眞氏による1999年の論文が見つかった。

季節とインフルエンザの流行

この論文によると様々な湿度条件でのインフルエンザウィルスの6時間後生存率を測定すると絶対湿度が10g/㎥以上になると極端に下がるという実験結果があり、実際気象データと流行に相関が見られるという事だった。

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1999年の実験結果という事でちょっと古いデータになる。多分もっと新しい実験データもあると思うが探しきれなかった。

ちょっとわかりにくいのでグラフにすると

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縦軸が6時間後の生存確率で横軸は絶対湿度になっている。

ばらつきはあるものの絶対湿度が8g/㎥から10g/㎥にかけて極端に生存率が下がっている事がわかる。

実際に東京の気象条件とインフルエンザの流行を合わせたグラフが次のようになる。

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絶対湿度が10g/㎥以下になっているところで流行の始まりがあり、10g/㎥以上で流行の収束が見られる。

気象庁の過去の気象情報と東京都の感染者数のデーターでコロナウィルスでも同じような傾向が見られるのか確かめてみたいと思う。

AIソフトで予測

ソニーのPrediction OneというAI予測ソフトに気象データと地下鉄の利用減少率を入れて新規感染者の予測をさせてみた。

気象データは気象庁のサイトから、感染者数のデータは東京都のものを使用した。期間は3月1日から5月14日までのデータを用意した。


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使い方は思った以上に簡単で予測に使うデータと予測したいデータを指定するだけだった。

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気象データと地下鉄の乗降者数のデータから新規感染者を予測するモデルをAIが自動作成し、その予測精度とどの項目が強く影響するかを示してくれる。

やはり気象データと感染者数の関連は高いようだが、湿度ではなくなぜか瞬間最大風速との関連が強いと出た。

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これからもう少し範囲を広げて世界各国の気象データと感染者推移を調べてみたいと思う。

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