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アラフォーオヤジが思う、橋本聖子さん、ガラスの崖、家父長制。

すったもんだがあった挙句、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長に、橋本聖子さんが就任しました。会長に決まった後も、党を離党したりと、まだまだバタバタは続きましたが。

この状況を見て私が真っ先に思ったのが「ガラスの崖」という言葉です。

企業の経営者や女性の政治家の選挙候補者などについて、失敗する可能性が最も高い危機的状況や不況の時期に、女性が男性よりもリーダー的なポジションにつきやすいとされる現象 (Wikipedia「ガラスの崖」より)

危機的な状況で、女性がリーダーに就任し、失敗する。すると「やはり女性ではダメだった」と言われる現象のことですが、「ガラスの崖」という名前がつけられているんですね。JOCのサイトにも取り上げられているところが、なんとも言い難いところです。

また、「サピエンス全史」のなかで述べられている、この一文が私は忘れられません。

この制度(家父長制)の普遍性と永続性を、いったいどうやって説明したらいいのだろうか? (ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史(上)」「家父長制の遺伝子」より)

ほとんどの人間社会が男性をより高く評価する「家父長制」だったと指摘しています。また、体力と社会的権力は比例せず、年長の男性が支配権を獲得する、そしてその理由は「説明がつかない」ともしています。

先のオリンピック組織委員会の会長も、決して若くはない、体力的にはだいぶ衰えの見える森さんが勤めていました。人脈、調整能力、剛腕が森さん会長就任の理由だったそうですが、かなりの高齢。能力の衰えは少なからずあったでしょうから、森さん就任のプロセスも、もっと議論されていいでしょう。

性別による格差は以前より縮小したとはいえ、まだまだ大きいものがあります。「格差を縮める」方向には大きく舵が切られていますが、「なぜ格差が生まれてしまったのか」という部分にもスポットを当てないと、本質的な解決にはならないと、私は思うんですがね。



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