見出し画像

Recipe|Close to Nature〈03.フィンランドのママの味、キーッセリ〉

自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんが、日常をフィンランドライクにするちょっとしたアイデア&料理をシェアするこちらのコラム。今月のレシピは、昨日のコラムでご紹介した、フィンランドの家庭料理の定番スウィーツ「キーッセリ(Kiisseli)」です。

子どものころ、お母さんが作ってくれた甘いお菓子の記憶はありますか。私の母はずっと仕事をしている人だったので、ゆっくり家で一緒に過ごした思い出は少なめです。それでも、小さい頃に食べた母の手作りゼリーを思い出すと、今もほんのり心があったかくなります。お母さんが子どものために作るお菓子は、大きくなってからも心の隅に残り続けるものなのでしょうね。


リンゴンベリー

ブルーベリー

フィンランドでは、短い夏の間に森に入り、アウトドアやハイキングを楽しみながらベリーを摘みます。一年分のベリーを摘んで、大量に冷凍保存しておくのです。フィンランドの家庭の冷凍庫を開けると、想像を超える量のベリーに驚くことも。

そんなベリーを使った家庭での定番スイーツが「キーッセリ」です。果実のジュースにベリーを加え、片栗粉でとろみをつけたもの。ゼリーに例えられることもありますが、ゼリーというよりも、少し硬めの葛湯に近い食感です。フィンランドではゼラチンを使って固めるゼリーよりも、このキーッセリの方がよく食べられていて、子どもだけでなく大人も大好きなデザートなのだとか。

ベリーを使ったキーッセリが一般的ですが、他の果物や、ミルクを使ったキーッセリなども食べられているそうです。今日ご紹介するのは定番のベリーのキーッセリ。そしてフィンランドの国旗をイメージした鮮やかなブルーと白のMitsouオリジナルのキーッセリです。


ベリーのキーッセリアップ

●ベリーのキーッセリ

【材料】(2〜4人分)
りんごジュースもしくはベリーのジュース 400ml
グラニュー糖 大さじ1〜2(お好みの甘さで)
冷凍ベリー 1カップ(200cc)
片栗粉 大さじ2
ホイップクリームもしくは水切りヨーグルト 適量
ミントの葉等あれば
※果実のジュースの代わりに、リンゴンベリーのシロップなどでも代用可能です。その場合はグラニュー糖は不要です。

【作り方】
1:小鍋にジュース、グラニュー糖、片栗粉をいれよく混ぜる。混ざったら弱火にかけ、かき混ぜながら熱していく。

2:鍋の材料が温まってきたら、とろみが出る前に冷凍ベリーを加える。引き続きかき混ぜていくと、とろみが出るので、とろみが出たらそのまま1分ほど火にかけ、とろみが均一になるように、さらによく混ぜる。

3::器に盛り付け、ホイップクリーム(もしくは水切りヨーグルト)とミントの葉を飾りつける。

温かいままでも美味しいですし、これからの季節は冷蔵庫で冷やしても。
冷やして食べる場合は、器に盛り付けて粗熱を取ってから飾り付けをしてください。フレッシュなハーブ(ミントやチャービル)の葉や、エディブルフラワー(写真ではタイムの花)を飾ると、とてもおしゃれな雰囲気のデザートになります。

また2のベリーを加えるタイミングですが、鍋の材料にとろみが出てから加えると、ベリーから水分が出てとろみがゆるくなります。とろみがでる前に加えるのがポイントです。

フィンランドではホイップクリームを乗せて食べることが多いですが、水切りヨーグルトのあっさりした味もなかなか合います。


フィンランドカラーのキーッセリ

●フィンランド国旗カラーのキーッセリ

【材料】2〜4人分
<白>
牛乳 200ml
グラニュー糖 小さじ2
バニラエッセンス 数滴
片栗粉 大さじ1
<ブルー>
ブルーハワイシロップ(かき氷用) 50ml
水 150ml
片栗粉 小さじ2
飾り付け用にホイップクリームもしくは水切りヨーグルト、ハーブの葉など

【作り方】
1::小鍋に<白><ブルー>それぞれの材料をいれ、よく混ぜる。弱火にかけ、かき混ぜながら熱していく。

2::とろみが出るまで火にかけ、とろみが出たらそのまま1分ほど火にかけながら、とろみが均一になるようによく混ぜる。

3::器に2層になるように流し込み、飾り付けをする。

火から下ろした状態で既にキーッセリ自体にとろみがあるため、ゼリーのように、下の層が固まってから上の層を流し込まなくても大丈夫です。


フィンランド国旗

フィンランド国旗のように、白の層の上に青の層、そしてトップに白いクリームを飾るとかわいらしい雰囲気になります。青にちなんでブルーベリーやラベンダーを添えても素敵です(写真ではラベンダーの花を使用)。また白のキーッセリは、牛乳とバニラエッセンスの代わりに、カルピスなどで作っても美味しいです。とくにこれからの季節は、ブルーハワイとカルピスの爽やかな味もぴったりだと思います。

簡単に作れて、優しい食感のフィンランドのスイーツ、キーッセリ。
ぜひお子さんと一緒に、いろいろな液体と片栗粉でアレンジして楽しく作ってみてくださいね。

スクリーンショット 2021-03-27 15.07.21

instagram:@_mitsuouko_lumiere

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく