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[8/30]FRBプットの状況。FRBは利下げと労働市場強化にフォーカス。小型銘柄に投資妙味あり(トム・リー)


 2024年8月30日のFundstrat Global Advisors トム・リー氏のCNBCインタビューです。ご参照ください。「FRBプット」の状況との見解です。

[主要なトピックス]

  • FRB利下げ期待、市場の待機資金を背景に、今回のNVIDIA決算と9月のFRB動向がストック・ローテーションを加速させる可能性

  • Russell 2000には利益を出していない企業が多いと言われるが、そもそも利益を目的としていないフェーズのバイオテクノロジー銘柄が70%を占めていることに留意。

  • バリュエーションは上昇しているが、小型株には割安感があり、拡大余地大きい。

  • FRBプットの状況。インフレはパンデミック前の水準に戻り、FRBは利下げと労働市場強化に注力できる。





(1)インタビュー


[CNBC]
 
8月は、ダウ、S&P、NASDAQが揮発的な動きを見せましたが、ダウとS&Pは新たな高値を記録しつつ、全体的には上昇を見せました。では、9月はどのような動きになるでしょうか。
 雇用統計の発表やFRBの利下げが予想される中、今後の展開を見据えています。本日は、Fundstrat Global Advisorsのリサーチ部門責任者であり、CNBCのコントリビューターでもあるトム・リーさんをお迎えしています。
 トム、今日はお越しいただきありがとうございます。まずは確認ですが、現在の強いセッションが続けば、本日は、わずかな上昇となる見込みです。しかし、大きな上昇とは言えないでしょう。まずは、NVIDIAの決算発表に対する市場の反応についてどう感じているか、お聞かせください。昨日のプレマーケットでは下落しましたが、その後は一旦持ち直し、昨日のセッション終了時には最終的に大きく下落してしまいましたね。

[トム・リー](Fundstrat)
 NVIDIAは、株式市場の伝説的な銘柄のひとつと言えるでしょう。多くの投資家がポジションを持っています。そして、今回の決算結果が、AIやそのグローバルな生産性に果たすNVIDIAの重要な役割に対する見方が変わることはなかったと思います。しかし、売りが出たのは、多くの良いニュースがすでに株価に織り込まれていたからだと考えられ、そのため株価が下落したのだと思います。ただ、今回の下落が市場全体に影響を与えなかったことはポジティブな結果であり、市場には多くのローテーションの余地があることを示していると思います。そして、ローテーションによって小型株が恩恵を受けているのが顕著なことだと感じます。

[CNBC]
 そのローテーションについて話しましょう。最近の数ヶ月や数年であまり成果を上げていないセクターのバリュエーションを見ると、まだ先は長いと感じているのか、それとも市場全体で回復が進んでおり、NVIDIAのような企業だけでなく市場全体のバリュエーションに対しても懸念が差し掛かっていると感じているのか、どちらでしょうか。

[トム・リー](Fundstrat)
 バリュエーションについては、顧客からの問い合わせが増えています。株式市場は数年間上昇を続けていますからね。ただ、ローテーションの考えは、いくつかの要因に基づいていると思います。ひとつは、FRBの金利の道のりが下に向かっていることです。これは景気循環株や小型株にとって有利です。また、市場にはまだ多くのキャッシュが待機しており、投資家は円危機や夏場の一般的な懸念からリスクを警戒している状況です。そのため、NVIDIAの決算結果と9月のFRBの動向が、実際に投資家がローテーションに踏み切るきっかけになると考えています。
 現在はまだ初期段階だと思いますが、たとえば小型株については、高いと感じる人もいるかもしれません。しかし、Russell 2000指数に含まれる株式のPERの中央値はまだ10.7倍で、S&Pの約17倍と比べると、マルチプルの拡大余地が十分にあると考えています。

[CNBC]
 インデックス全体を保有するのはどうでしょうか?小型株について言えば、借入だけでなく、他のさまざまな指標でもあまり良くない企業が多く含まれています。個別銘柄を買うべきだと言っているのか、それともインデックス全体を買うべきだと考えていますか?

[トム・リー](Fundstrat)
 そうですね。我々は小型株に注力するポートフォリオマネージャーが多くいて、良好な利益成長を見込める魅力的な個別銘柄を見つけています。ただ、Russell 2000に対する誤解があると思います。確かに利益を出していない企業が多いですが、その70%以上がバイオテクノロジー株です。これらの企業は、利益を上げることを目的としていない場合が多いのです。また、Russell 2000全体の利益を見てみると、直近の四半期で18%の増加があり、第3四半期には39%の成長が見込まれています。総合的に見れば、Russell 2000は保有する価値のある指数だと思います。

[CNBC]
 ところで、全体的な経済指標についてあなたの見解を聞きたいです。今朝発表されたPCEは予想通りの結果でしたし、昨日のGDPも予想の2.8%に対して3%でした。利下げに向けた準備が進む中で、どの程度がすでに市場に織り込まれていると考えていますか?

[トム・リー](Fundstrat)
 どれだけの良いニュースが織り込まれているかは正確には分かりませんが、あなたが指摘したデータには多くの希望が込められていたと思います。PCEコアが1.6%で、ここでの上昇要因は金融サービスでした。これは株式市場の上昇がPCEコアにインフレとして反映されているからです。また、前年同月比では2.5〜2.6%の範囲にとどまっており、多くの人が前年同月比で上昇すると予想していましたが、前月のデータは下方修正されました。インフレに関して言えば、今年の2.8%はパンデミック前の水準に戻ったことを意味しています。消費者物価は常に約2.8%で推移しているので、これによりFRBは利下げと労働市場の強化に集中する余地が大きくなったと思います。つまり、今後FRBが市場を下支えする役割を果たす「FRBプット」のような状況になっていると考えられます。




(2)オリジナル・コンテンツ

 オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。

CNBC TVより
Original Published Data : 2024/08/30 EST

[出演]
  Fundstrat Global Advisors
    トム・リー(Tom Lee)

  CNBC


以上です。


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だうじょん


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 本執筆内容は、執筆者個人の備忘録を情報提供のみを目的として公開するものであり、いかなる金融商品や個別株への投資勧誘や投資手法を推奨するものではありません。また、本執筆によって提供される情報は、個々の読者の方々にとって適切であるとは限らず、またその真実性、完全性、正確性、いかなる特定の目的への適時性について保証されるものではありません。 投資を行う際は、株式への投資は大きなリスクを伴うものであることをご認識の上、読者の皆様ご自身の判断と責任で投資なされるようお願い申し上げます。



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