
僕の役割は絵描きさんにお金を回すこと
僕は日頃、美術をもっとたくさんの人に楽しんでほしいとなと考えているんですが、僕は絵が描けません。
自分の得意なことで人の役に立った方がいいと思っているので、今の自分の役割は絵描きさんにお金を回る仕組みを作ることと思っています。
表現はお金に変換するのが難しいものです。
僕はそれを「表現とお金のジレンマ」と呼んでいます。
(それっぽく言いましたが、今思いつきました。)
これはどういうことかというとお金を稼ぐには人や企業を含む他人に評価されないといけません。
他人に評価されるにはより簡単にわかりやすく刺激的なものがどうしても好まれてしまいます。
自分の表現をしたいアーティストであればあるほど、それは自分の表現から遠くなることが多々あります。
その傾向は、より大衆に向ければ向けるほど、顕著になります。
個人の表現を突き詰めれば突き詰めるほど、深くはなるけど、他人にはわかりづらいものになるので、お金は稼ぎづらくなる。
これが「表現とお金のジレンマ」です。(ドヤァァァ)
これは美術以外のすべての表現に当てはまります。
(絶対的なものではなく、あくまで傾向の話です。)
稼げなくても自分の表現ができれば、それでいいという人はそれで全然いいと思います。
みんながお金を稼ぐ必要はないので。
しかし、困ったことにこの現代社会はまだまだ資本主義が主流なので、お金がないと暮らせません。
なので、お金がないと制作活動が継続できないので、本当は楽しんでもらえるはずの絵が世に生まれていないかもしれません。
お金がないと継続ができないのです。
なので、僕はその橋渡しの役割として、表現と資本主義(お金)の接続点になれればいいのかなと思っています。
表現とお金、この2つはグラデーションなので、自分の表現を保ちつつ、お金を稼ぐポイントは必ずあります。
バランスを取ることはとても難しいですが。
なので、僕は、なるべく自分の表現を保ちつつ、お金を稼げる仕組みを作って、絵描きさんがたくさん絵を描ける世界を作りたいと考えています。
そういったプラットフォームになって、経済圏まで作れたら楽しそうだなと。
僕はそれを国を作りたいと表現しています。
ちゃんと定義もしてもないですが、みんなが楽しく美術を楽しめる新しい国が作れたら楽しそうだなと漠然と考えていたりします。
そんなことを考えながら、独立してから今まで、いろんな角度でいろんなチャレンジをしてきました。
企業さんから依頼を受けて、絵描きさんたちにお仕事をお願いしたり、ギャラリーやオンラインサービスを作って、一般の方やファンの方がお金を支払ってくれる仕組みを作ったり、イベントをやってみたり。
今の所はまだまだ規模が小さいけど、身の丈に合った形で、少しずつ着実に作り上げてはきてるかなと思っています。
先日、とある企業さんの案件でイベントに来たお客さんの似顔絵をイラストレーターさんたちがたくさん描く企画を担当させて頂きました。
5日間で延べ1200人の方に楽しんで頂いたとても盛況な企画になりました。
そのイベントで僕は、絵描きさんたちがお客さんのために一生懸命描いている姿や、出来上がった作品を見て喜ぶお客さんや、喜ぶお客さんを見てまた喜ぶ絵描きさん達を後ろの席から眺めていました。
その風景を眺めている時間が最高に幸せでした。
僕はみんなが楽しそうにしてるのを側から見てるのがとても好きです。
欲を言うとこれを肴にウィスキーを飲みたかったです。
(仕事なのでそこは一生懸命自制しました。)
ここで大事なのはやはりそこにはちゃんとお金が回っていることです。
駆け出しならまだしも、参加頂いたみなさんはプロです。
綺麗事は通用しません。
プロとプロとしての向き合った上で企画を成立させることが大前提です。
その上でみんなが楽しめる機会を創ることが大事と僕は考えています。
そういった意味でも今回オファーして頂いた企業様や関係者様は本当にありがたい存在です。
そして、参加頂いて頑張って頂いた作家のみなさんには感謝しかありません。
しかし、いいことばかりではなく、課題は見合った報酬をお支払いできていないこと。
もっと価値を高めて、もっとたくさんお返しができるようにしたいです。
さて、これは一例ですが、ちゃんとお金が回る仕組みを作った上で、みんなが美術を楽しめる機会を創って、たくさんの人に笑ってもらう、これが僕の表現です。
今日はそんなところです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
次回は、なんでイラストジャンルをフューチャーしているかとか書こうかなと思ったり思わなかったり笑
気が向いたら更新しますので、よければまた読んでください。
では。