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スズキまとめ:2017ヴァレンシアGP~2018テスト[ 2017年12月7日 発行 Vol. 168 ]

本コンテンツの目次

●スズキ:ヴァレンシアGPまとめ
・イアンノーネ:FP/予選は好調、ジョークも快調
・イアンノーネ:レース順位より首位とのギャップが重要
・リンス「ロッシと競り合いになるなんて信じられない」

●スズキ、2018年より優遇措置が復活

●スズキ:ヴァレンシアテストまとめ
・イアンノーネ「僕がマシンを作り、リンスがそれを享受する」

●スズキ:ヘレステストまとめ

●イアンノーネは女のことばかり考えてるって!?
・スズキ機を女性にたとえると…
・美人タレントと破局?妊娠疑惑も…

●各チーム:ヴァレンシア&ヘレス、セパンテストまとめ
・ホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、アプリリア、KTM

ラ・キリコより

皆さん、こんにちは。
先日、久しぶりに早起きして外出した管理人のラ・キリコです。

ちょっと所用で、平日の朝8時半にバスに乗ったところ、停留所では大急ぎで朝の一服をしている高校生がいました。
イタリアでも最近はタバコが高いのに、高校生のお小遣いで大変だなぁ~と思っていたら…
車内では一心不乱に手巻きタバコを作っている高校生もいて…
けっこう節約して、やりくりしてるんですねぇ。

おっと、枕話恒例のモトGPこぼれ話でしたね、はいはい。

・ロッシ「最終戦は他のサーキットの方が良い」

ヴァレンティーノ・ロッシ選手と言えば、ヴァレンシアサーキットが苦手なことで有名でして…
ご本人も、「もしヴァレンシアGPがなければ、今頃は11回目のタイトルだって獲得できてただろう(冗)」って言ってるほどなんです。
んで、ロッシ選手によれば、ヴァレンシアは世界選手権の開催サーキットの中でも魅力に乏しいコースだそうで…
でも毎年、最終戦が開催されるわけだから、タイトル争いをしていると非常に重要になってくるコースでもあるわけです。
まぁ、ロッシ選手としては、その重要な最終戦がヴァレンシアで開催されるのは不満みたい。
こう言ってましたから。

「最終戦はフィリップアイランドやセパンでやった方が良いのにねぇ…。
第一、ずっとアジア/オセアニア戦が続いた後に、またヨーロッパに戻るっってのも変でしょ…。
ただ、スポンサーのためにも最後はヨーロッパに戻った方が良いんだろうし、しかも、運営陣はスペイン人なわけだから、結局、スペインで開催しようって話になるんだろうけどね(笑)。」

・ロッシ、ヴァレンシア・コース解説

ヴァレンシアサーキットと言えば、フィリップアイランドやザクセンリンク同様、左折コーナーが多いコースで、しかも11月中旬のスペインと言えば、気温はわりに低めなわけです。
そんなヴァレンシアは、どうやって走れば良いのか…

実は、ロッシ選手が今年のヴァレンシアGP開催直前に、ねっとり解説しておりました。
聞き役はジョヴァンニ・ザマーニ記者(イタリア衛星放送『SKY』レポーター)であります。

※ロッシ選手のテクニカル解説は3分40秒ぐらいから始まります。

まず、左折コーナーを上手くこなしていかなければならないそうです。
でも、タイヤは左側のストレスが大きい故に、左側は固めに、右側は柔らかめに作られているんで、けっこう操縦が難しいんだとか。
おっと、私が説明するんじゃなくって、ロッシ選手の言葉で見ていきますか。
ほい。
「ヴァレンシアのT1セクターは、これまでのキャリアを通して僕にとって最悪セクターでね。ただ、理由はいまだに良くわからないんですよ。
でも、ここの第1コーナーは実に素晴らしいんです。6速で進入して行き、3速に切り替えて回り、かなり強めのブレーキをかけて旋回するんです。
僕はF1で走ったこともあるんだけど、やはり、この第1コーナーが特に素晴らしかった。でも、F1で走った時の方が大変だったけどね。」

「そして、第1コーナーから第2コーナーまではウィリーを抑えて走るのが難しい地点で、とにかくジグザク走行をしていなければならないんです。
第2コーナーはキツいヘアピンで、グリップもあまりないから、この辺りはかなり難しいですね。じゃあ、ここは『グリップ不足』って書いておきますか(実際に、書き込む)。」

「次はそれほど悪くないですよ。第3コーナーは大回りの左折で、モトGPでは3速ですね。けっこう高速コーナーだからアクセルはあまり閉じず、すぐに開いて…ちょっとオーバーステア気味かな。」

「その次の第4、第5コーナは右折で、レイアウト的に良いコーナーでね。ちょっとバンクもあって、肘すり走法が役に立つんですよ。
問題はタイヤ温度ですね。ずっと左折が続いての右折コーナーだから気をつけないとならないんです。ここは『右折注意』って書いておきましょう。」

「第5コーナーも良いですよ。けっこうバンク角が深いし。
あと、第5~第6コーナーは方向転換があって難しいんですよ。できるだけ最短距離で行かなければならないから。だから、あまり左右に寄って行き過ぎないようにしないと。
けっこう力づくの方向転換でね。ブレーキをかけたら、腕力でマシンの向きを変えなければならないから。」
「第6コーナー進入は悪くないんですね。谷底から高みにビュンって抜ける感じで、立ち上がりが重要なんです。その後、2番目に長い直線コースに入って行くから。
ここではマシンのスピニングが酷いから、グリップがしっかりあるかどうかが重要ですね。」

「次は第7、第8コーナーで、数少ないオーバーテイク地点の1つですね。
ヴァレンシアって言うのは本当に狭いコースだから、オーバーテイク地点は少ないんですよ。
でも、その一方で、かなり難しいコーナーなんですよ。第7コーナーって言うのは、5速で走らなければならないし、第8コーナー界隈はマシンを倒した状態でブレーキをかけなければならない。だから、すごく難しいんです。」
「そして、下りになって、この辺も良く出来てる箇所ですね。この第9、10、11コーナーって言うのはヴァレンシアでも素晴らしい地点なんですよ。
第9コーナーの前はマシンが滑りがちになるから、第9ではオーバーステアリング気味に旋回して行くことになり…ここは高速で行きますね。そして、大きく方向転換して、第10~11辺りではずっと右側にマシンを倒して行くことになる。
この辺も素晴らしいんですよ。限界ギリギリの走りができる地点でね。あと、ここもオーバーテイクに良いポイントなんですよ。去年はここで、イアンノーネと戦ったんですよ。
でも、楽に追い越しがわけではないですよ。ここもマシンを倒してる箇所だから、決断が難しいところでね。
そして、ここでの荷重はほとんどマシンの前の方に来てますね。
(この手前までは荷重が)ほとんどリアに来ていて、右折する時に荷重を抜き、バイクを倒した状態でこの長いブレーキングを始めて、今度は荷重をすべて前に持って行くわけだから。」

「そして、今度は右折のヘアピンで、ここではかなり深くマシンを倒してます。
ヴァレンシアのコースの問題は、こんなに小規模で幅の狭いコースだから、モトGPの馬力だと直線コースも難しいってとこですよ。常にウィリーを抑えながら走ることになるから。
だから、ここの直線コースでもずっとジグザグ走行を続けて、マシンがウイリーしないようにしなければならないんです。」

「さて、最後のT4セクターですね。ここは実にテクニカルで難しい区間なんですよ。
ハードブレーキングの右折コーナーがあって、かなりの上り坂だから2~3速で走らなければならない。そして、アクセルは早々に開くようにする…方向転換があるからね。最後の左折大回りの第13コーナーで、実に長いコーナーなんですよ。
ここは、本当に良いポイントですよ。物凄いスライディングで走る所だから。『超スライディング』って、書いておきましょう。
まぁ、10年前に比べたら大したことないんですけどね。今は電制システムがあるから。でも、マシンを滑らせるのに電制システムに頼るってこともできるけどね。」

「そして次は…残念ながら、第13コーナーを堪能し終わると、この第14コーナーが来るんだよねぇ。とにかく、難しいコーナーです。
タイヤの温度がかなり上がった状態で差しかかるから、マシンは暴れまくる…そんな中で、またヘアピンですからね。そして、それがメインストレートにつながってるんだから。
通常は1~2速で走ることになるけれど、まぁ、その年によっても違うし、ギア比によっても違いますね。
ここもね、いつも難しい所なんですよ。ここからここまで、フロントが接地することってほとんどないから。つまり、ずっとウィリーしてる感じで走ることになるんです。
だから、立ち上がりを上手くこなすことが鍵になってくるわけですよ。このストレートが終わればゴールなんだから。」

と言うわけで…
ロッシ選手の説明を聞いてると、けっこうイキイキしていて、あまり嫌いなコースって感じではないんですが…
最後に「もし現在の開催サーキットから、どこか1つ外すとしたら?」と訊かれると、「ヴァレンシアですね」って大笑いしてました。

おっと、そろそろ本題に行かなきゃ!
今回は、スズキ特集ってことで、ヴァレンシアGPから最後のヘレステストまでまとめてみました。
イアンノーネ選手に破局説なんぞも出てきまして…
ロッシ選手もコメントしとります。

んでは、どうぞ!

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