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私の言葉は、ちゃんと「機能」しているのだろうか? 見過ごしていた不安に拠り所を見つけた『伝える準備』 @saayoo345

その時の感情で言葉を発して、後悔したことはありませんか?

おはようございます。コンテンツ事業部のさよです。冒頭から突然すみません。

今日ご紹介する本にあったこの一節を読んで、私は2秒固まりました。

心当たりが、「めちゃめちゃある」(猛省)

あります。ありますよ。

ライターという肩書きでお仕事をいただく上で、日頃の話し言葉もなるべく選び、柔らかいものにしていたいという気持ちは常に持っているものの。自分の状態によって、つい、鋭い言葉を発してしまうこともあります。

正直、書いたものは提出する前に見直して直せばいいかもしれないけれど、発した言葉は“消えない”。

“書く言葉”とはまたちょっと違う、このナマモノのような存在とどう向き合っていけばいいのか。

そんなことが、なんとなく頭の片隅にあった時に、出会いました。

日本テレビアナウンサーの藤井貴彦さんが書かれた『伝える準備』。

ざらっとした紙に金の箔でタイトルが書かれたこの本に書店で出会い、「読んでみよう」と決めました。

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読み終わってみればドッグイヤーばかりになったこの一冊、特に私が心得ておきたいと思ったところを、ご紹介していきます。

メンバーが日替わりで更新しているラブソルnote。今週は「テーマウィーク」。「読書感想文」をテーマにお届けしています。

この本は全3章から成り立っていて、それぞれ「自分らしい言葉をどう集めるか」、「どう使い慣れていくか」、そして「どう育て、独り立ちさせていくか」が書かれています。

藤井さんといえば、「ニュースを伝える際の言葉選びが心に響く」と好きなアナウンサーランキングにもランキングされている方です。本を読んでみて、用意された原稿と向き合い、さらに伝えやすくするための努力を欠かさない方なのだという印象を受けました。

本の帯に、27年間「5行日記」を続けて培った言葉の力と書かれているのですが、藤井さんはこの「心に響く言葉遣い」を、日記によって「書いて」会得した模様です。

本書から引用させていただくと、「言葉遣いというのは、人が息をするように自然にしてきたもの」。それを、どう自覚し高めていくかが気になる方は、ぜひこの本を手に取ってみてください。

自分が発する言葉は、例え小さくても世界の景色となる。だから、その自覚を持って。

先程の画像でなぜここまでドッグイヤーがついたかというと、その多くは「言い換え」の素晴らしさに、「この言い回しを自分のものにしたい!」と思ったからでした。

それはもちろん、ライターという仕事に役立つというメリットもあります。(すごく大きいメリット)しかし、それ以上に、「人としてつい誰かを傷つけないように」というメリットも大きいです。

少し私の話をすると、20代前半の頃の私は、ギャルとヤンキーが混ざったような女の子だったので、とにかく口が悪かったんですね。

それが格好いいと思っていたというか。そういう時代だったというか…(苦しい言い訳)

仲間内でよく使われていた共通言語や、お決まりのやりとり。その中には、今は決して使わないようなネガティブな言葉も、多くありました。

「いつもの言葉だから」「私たちにとってはこれが普通だから」

そんな風に「流れ」で使っていた言葉が癖となって、ふと大切な人を傷つけてしまったことがありました。

それこそ、息を吸って吐くように使っていた言葉なので、なぜ相手が傷ついているのかも最初はわからず。なかなか痛い思いをし、同時に猛反省しました。

あの頃の私に足りなかったことは、自分の発する言葉は、自分だけのものではないという自覚。発した限りは(大袈裟にいうと)世界の一部となり、誰かの耳に「届いてしまう」んですよね。

届いてしまった方にとっては、突然「その言葉が持つ刃」に切り付けられたような、巻き込み事故がすぎます。それ以来、「この言葉、今世界に必要か!?」と人一倍、話す言葉には気をつけるようになりました。

とはいえ、100%完璧にできるわけではないし、やっぱり、自分の感情に振り回されてしまうこともあるし…。

そんな風に、言葉を放っては「いや、今日のあれは言い方悪かった…」と夜モジモジする日々があったからこそ、この本に目が行ったのだなと思います。

仕事で書くこととは違って、話し言葉は瞬発力も必要。だからこそ、伝えるための表現を「自分の中に貯めておくこと」「選ぶこと」を指南してくれる言葉の数々に、安心しました。

「あ!今のなし!」が言えないアナウンサーのお仕事。(さらには生放送などもあると考えると…!)考えを巡らせた言葉を使う技術を高められた藤井さんがこの本のために選んだ言葉たちは、「伝えること」に苦手意識を持つ方に是非読んでほしいと、思ってしまいました。

私はきっと、このドッグイヤーの言葉たちを一度「書いて」自分のストックに入れていくはずです。

(余談ですが、ドッグイヤーって、まだ言いますよね? 笑)

“誰かを批判するよりも、励ます言葉を使いたい。見栄えのいい言葉や鋭い言葉だけが力を持つのではなく、相手を頭に思い浮かべた言葉こそ届く”

最後は、私にとって一番の“拠り所”となった一節で締めくくらせてください。

人との距離は、すこし前と比べると少し空いてしまったけれども。

人は、言葉を交わさずには生きてはいけないし、今は書いて言葉を交わす場面も増えています。

言葉に苦手意識を持っていた私と同じような方が、自分を少し好きになれるような言葉の使い方をできるようになったら。世界はきっともっと、自分にも優しくなるのだろうなと、思います。

読み終わってみれば、なんだかこの表紙のざらつきがあたたかく感じる、そんな本です。

もし気になったら、ぜひ手に取っていただくことを全力でお勧めします!

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そして、昨日8/1(日)は、ラブソルのお誕生日でした^^

ラブソルを通じていつもお世話になっている皆さま、心より感謝を申し上げます! 恩返しをする番だと心を引き締め、精進して参ります。

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