誰もがクリエイターになれる時代。『クリエイティブ入門』を携え、「好き」の力で生きていく @derami_no
おはようございます。ラブソルデザイン事業部・デザイナーの小野寺です。
メンバーが日替わりで更新しているラブソルnote。今週は「テーマウィーク」。「読書感想文」をテーマにお届けしています。
私が選んだ1冊はこちら。
クリエイティブディレクターの原野守弘さんが執筆された『ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門』です。
単なるハウツー本ではない! 隠れた名著だ! とクリエイター仲間からの評判を小耳に挟みつつ、なかなか読むに至っていなかったこの書籍。テーマウィークをきっかけにやっと手に取ることが出来ました。
1億総クリエイター時代と言われて久しい今日この頃。
プロのクリエイターと名乗らずとも、スマホで撮った写真を加工したり、バナーを作って個人のSNSで発信している。あるいは、会社の公式アカウントを運用しているという方もいらっしゃるかと思います。
そんな方にとっては「クリエイティブ」という、ちょっと近寄りがたい世界に踏み込むとき、寄りどころとなってくれるはず。
クリエイターにとっては、プロとして生き残っていくために必要なことは何か? という避けがたい問いについて考えるきっかけとヒントをくれる一冊です。
今日は特に心に残ったトピックをご紹介しますが、お手に取って、一冊丸ごと味わっていただくことを強くおすすめします!
(ちなみに。読みながらマーカーをしていったのですが、マーカーだらけになりました。)
あらゆる創作は「好き」から始まる
著者は「あらゆる創作の成功の出発点となるのは”好き”という感情である」と言い切ります。
好きという感情が共感を生み、共感のみが人の心を動かすのだ、と。
「クリエイティブの入門書で”好き”だなんて、ふんわりしすぎじゃ…。」そう思われた方もいるかもしれません。
私も3年前であれば、確実にそう思っていました。
というのも、その頃の私は人材紹介会社の営業職として働いていました。クリエイティブとは縁遠い世界にいた私はとにかく、理解できるもの、正しさが認められるのみが信じられるもの。「好き」なんて曖昧なものは信じるに値しない、と頑なに思っていました。
そんな私が今や 「好き」以外の理由でどうして作れるっていうの!? と思い、「デザインやるなら、まずは対象を好きになるところから始めよう」なんて口にしたりするのだから人生って不思議なものです。
「好きなんて曖昧なもの」を信じられるようになるまでを、インタビューしてもらいました。
「好き」を味方につける方法
かつての私のように、自らの「好き」に耳を傾けずにクリエイティブを作ろうとする人が多い、と著者は語ります。
でも、それでは絶対にいいものは生まれません。
私も今だにやってしまうのですが、「好き」を見失い、すべてを理性と正しさで塗り固められたものは、どこか乾ききっていて、生気がないのです。
そういうものは、見る人には、すぐにバレます。恐ろしいほどに心が動かない。それはもう恐ろしくて、虚しくて、悲しいものです。
二度ともう、こんなおもいはしたくない。
この書籍では「創造の3ステップ」として、好きを味方につける方法が、ビジネスパーソンやクリエイティブ初心者に向けて紹介されています。
これはいつまでも忘れたくないポイントだと感じたので、心に刻みがてら、記しておきます。
〈創造の3ステップ〉
1.好きになる
自分の「好き」なこと・もの、つい夢中になってしまうことは何なのかを日常的に意識して、ストックしておく。仕事や遊びの最中はもちろん、「思想」にも「好き」を意識してみると良い。
2.好きを盗む
そのまま盗むのはパクリになってしまう。自分が好きになったものについて、「どこが好きなのか」「なぜ好きなのか」を自分自身に問う。抽象化したものをアウトプットにつなげる。
3.好きを返す
実際のアウトプットを制作しながら、「自分の好き」=過去人類の知的資産に、自分がつくった貢献できているかを自分に問う。
3が私にとってはすごく斬新でした。先人の積み上げてきたものを有難くも拝借する。しかしそれだけではなく、新しいものを生み出し、次世代に手渡す。
シンプルに「好き」と感じるこの考え方を、大切に心に留めてつくり続けていきたいと思います。
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