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今日も世界中、あちこちで

泳いでいた視線。
気が付かないくらいのスピードですれ違う。
じろじろと眺めてはいけないような気がして、
そーっと巻き戻すように探し合う。

見つける、
と同時に見つかっている。

その瞳の奥。
握手するようにがっちりと。

瞬きから瞬きまでの間。
いざ数え始めてしまったら終わってしまうようなその刹那に、
両者だけが時を共にする空間が生まれる。

静止画だと思っていたら映像だった時のような、
周囲の何もかもが止まっていたような瞬間。
感じられるのはいつだってそれが終わった後だ。

バスの窓越しに
カフェの入口越しに
路地の反対側から歩いてきた君と
いつもそこで微笑んでくれるあなたと

自慢の商品を見せつけるように
細い路地裏に誘い込むように
今日の調子を伝え合うように
心の奥底を覗くように

言葉がわからなくても、
はじめましてでも、
名前も髪型も服装も覚えていなくても、
お互いがお互いをわかった気になる瞬間。

今日も世界中、あちこちで。









読んでくださった方ありがとうございます。
特に旅をしていると合わすべきでない目にも出会うことあるよなぁと、今ふと思いました。
道端で声をかけてくる物乞いや、バスに何十と乗り込んでくる物売りの一人と一度でも目が合うと、そこからしつこく話しかけるのを止めてくれないこともしばしば。
目を合わせているということが両者による歩み寄りの結果のようなものだからなのか、相手に対して協調的であるといつの間にか伝えていることになってしまっているのでしょうか。
良くも悪くも目は口程に物を言うのだなと日々痛感しています。

よかったらまた読んでみてください。
¡Hasta luego!

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