渋峠クライム
先週末の 3 連休で渋峠を登ってきました。
納車 3 週間での挑戦は無謀かとも思いましたが、どうにか登頂に成功したので顛末を記録しておきます。
きっかけ
8 月中旬、納車が待ちきれずに自転車漫画や同人誌を合計 40 冊ほど購入しました。その中の 1 作がこちら。
良いですよね、『ろんぐらいだぁす!』。ゆるふわ系の皮を被りつつ、タイトル通りにゴリゴリのロングライドをこなして成長していく様子が、ロングライド志向の自分にはかなり刺さりました。
この中で象徴的に扱われている峠が渋峠。主人公である亜美の成長の証としても描かれており、非常に印象的です。
時を同じくして「志賀高原でキャニオニング + キャンプでもどう?」というお誘いが。ぜひ参加しようと思い調べていたところ、志賀高原が渋峠の長野側であることを知ります。
「草津から登って参加しに行けば良いのでは……?」
この思いつきがすべての始まりでした。志賀高原行きは 9/19。約 1 カ月前の話です。
トレーニング
とはいえ未だに納車もされていない身。ある程度早いタイミングで納車された上で、峠を含めたトレーニングを積む必要があると考えました。
納車予定日が 8 月下旬だったので、以下のような計画を立てました。
- 8/28 or 29 納車後に多摩サイ
- 9/4 or 5 鎌倉あたりまで往復
- 9/11 or 12 当日と同じ装備(3kg ちょっとのリュックなど)でヤビツ峠
- 足つきなしで登頂できなかったら渋峠は諦める
- 平日は週 2 程度のペースで 30km ほど走る
納車が 8/29 とかなりギリギリのタイミングになりましたが、無事に一通り完遂。1 週間後の渋峠に思いを馳せます。
台風 14 号
ヤビツ峠を登るのと前後して、台風 14 号が急激に予測進路を変えました。
台風の発生自体は認識していたものの、このコースは想定外。
- 9/18 の昼に長野原草津口着
- 午後に渋峠クライム
- 夜は志賀高原に宿泊
- 9/19 の午前にキャニオニング
- 午後からキャンプ
というスケジュールが完全に瓦解しました。
そうは言っても納車前から楽しみにして、納車後はトレーニングも重ねてきた以上そう簡単には諦めきれません。ホテルのキャンセル料が増えるギリギリまで粘って様子を見る内に、ある考えが頭をよぎりました。
「9/18 に台風が来るなら 9/19 に登れば良いのでは……?」
9/18 は草津に宿泊し 9/19 の早朝に渋峠を登るというプランです。キャニオニングは 8:30 開始なので、自分の走力でも 4:00 頃に走り始めればある程度マージンを持って辿り着けるはず。
思いついた数分後には志賀高原のホテルをキャンセルし、草津のユースホステルを予約していました。
中々に行き当たりばったりな判断ですが、後々この選択をしたことに感謝することになります。
長野原草津口〜草津
9/18 当日、上野から特急草津に乗って長野原草津口まで輪行します。長野原草津口から草津まではバスに乗る予定でしたが、台風が逸れて雨が降っていなかったため自走。
終盤の斜度 10% 越えゾーンで多少歩きつつもどうにか踏破。思えば渋峠そのものよりもキツかった気が……。
その後ユースホステルに自転車を置いて温泉へ。ユースホステルには自分以外にも 3 人のローディがいたようです。直接話したわけではないけど、みんな渋峠目当てだったんだろうか。
翌朝は 3 時起きの予定だったので、夕食後はさっさと寝ました。
いざ渋峠
3 時に起きてコンビニで買っておいたアンパンを食べてから登り始めます。前日の曇天がウソのようにキレイな星空で、この時点でややテンションが上がっていました。
黙々と坂を登ること約 1 時間、硫化水素ガスの発生によって停車を禁止されている殺生河原を過ぎたあたりでだんだんと空が白み始めます。そして……
キャンセルしなくて良かった……!心の底からそう思える景色が。真っ新な空に日の出、眼下には雲。台風に合わせてスケジュールを調整した結果、これ以上ないほどの好天の中で登ることができました。
『もののけ姫』の主題歌が聞こえてきて、幻聴かと思いきや楽器を演奏してる人がいたり。自分の貧弱な脚は限界寸前でしたが、こういった景色を見るといくらでも登れてしまいますね。
そして登ること 3 時間。
やりました。まさか本当に登れるとは……。
2 日間での獲得標高は約 1650m。慣れた人にはちょっとした距離ですが、自分には大きなチャレンジを成し遂げました。
今後の話
納車前に目標としていた渋峠クライムに成功し、ひとまずは満足しました。
しかし 4 月の渋峠も登りたいし、ブルべにも出てみたいですね。10 月の間は裏ヤビツが開通するようなので、ヤビツリベンジも良いかもしれません。やることが多い……!
ひとまず明日はのんびりと多摩サイでも走ろうと思います。
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