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「人手不足だ!」と言っている会社は、慢性的人手不足になる法則#4

前回、"助け合いサイクルの“初めの一歩”を踏み出せるかどうかがポイント"とお伝えしました。
そもそもどうして助け合いが必要なのか。特に中小企業での助け合いは必須です。
では、なぜ部署を超えた助け合いが必要なのか、今回はお伝えしたいと思います。

ちなみに、前回の記事はこちらです。↓↓↓

信頼し合うチームをつくる

チームとグループの違いは何でしょう?
その違いは色々あると思いますが、そのうちの一つとして考えられるのは、

チームワークがないのがグループで、あるのがチーム

そして、チームワークのない組織に出てくる定番のセリフがこれ。

「それは私の仕事ではありません」

みなさん、心当たりはないでしょうか?
チームワークがある組織とない組織の違いは、アシスト力の違い。
どうしたら、アシストが生まれるのか。
サッカーの格言に「サッカーは寸足らずの毛布みたいなもの」というのがあるそうです。

寸足らずの毛布というのは、首元が寒いなと思って、毛布を引き上げると、足が出て、足が寒いなと思って、毛布を下げると、首元が出てしまう長さの毛布のこと。
つまり、やるべき仕事が10あるとして、リソース(人員や設備、予算など)が9とか8しかない状態。
会社経営においても、世の中の変化のスピードが早く、現場では「やるべき仕事が次から次へと湧いてくる状態」。「マネージャーがプレーヤーを兼務しなければならない人手不足の状態」。特に中小企業は慢性的な「寸足らずの毛布状態」です。

だからこそ、アシスト力の重要性は極めて高いのです。
みんなで声を掛け合って、足りないところをカバーし合う。「さっきは手伝ってくれてありがとう。今度は、あなたのところを手伝うよ」というアシストスパイラル「好意の返報性」を循環させる。
このような好意のキャッチボールが「信頼」を強くしていく

もし、これが逆の形だったら、、、

各部署、各自が助け合わなくても、それぞれの頑張りでこなせる仕事量や難易度で、しかも、役割分担を明確に切り分けてしまうと、アシストが生まれにくくなってしまう。そしていつも間にかセクショナリズムが出てきて、担当業務と担当業務の間に隙間が生まれ、そこから大切なものが漏れ始める。野球でいうと「お見合いによるポテンヒット」。そして、その漏れた問題を解決するために新たな部署が設置され、組織は肥大化していく。
そんな、「それは私の仕事ではありません」という人たちだけが増えていくようなチームワークのない組織。これが世に言う大企業病と言うやつなのでしょうか。。。

京屋の仕事はバトンリレー

製造部は、クオリティーの高い商品を作り上げるのが仕事。営業部は、より多くのお客様のお役に立つために、お仕事を頂くのが仕事。
でもそれは、最低限の役割。役割をおろそかにしていたら、仕事は成り立たない。でも、組織として差が出るのは、個々がどれだけ役割以上のことができるかだ。
各々の垣根を越えて、自分の役割以上の仕事をする。それが京屋の目指す組織の形。

では、自分の仕事(役割)の範囲はどこまでか。
私は以前から、メンバーにこう伝えています。
「京屋の仕事はバトンリレー」

このバトンリレーは、陸上競技のリレーを想像しながら伝えています。
ところで、陸上競技のリレーと水泳競技のリレーの違いを、すぐに思いつくでしょうか?
大きな違いは「バトンタッチゾーン」の有無です。
第一走者は、第二走者が受け取りやすいようにバトンを渡すのが仕事で、第二走者は、第一走者が渡しやすいようにバトンを受け取るのが仕事です。
「自分の仕事」と「他人の仕事」の重なっている部分があり「ここまでが私の仕事で、ここからがあなたの仕事」という境界線は無いということです。

重なり合っている「バトンタッチゾーン」があるということは、「自分の仕事をやりきること=他人の仕事を手伝うこと」になっているということ。

最初は他人の仕事を手伝っているつもりだったけど、「そもそも、ここまでやるのが自分の仕事なのかもしれない」と思えるようになると、果たしてそれが、アシストなのかどうか明確な区別がつかなくなってくる。つまり、アシスト力が高いチームは、組織全体の活動が「自分ごと化」していきます。「部署が違うから」とか「担当者じゃないから」という考えで仕事をしていないということです。

チームメンバーのアシスト力が高まると人手不足という言葉が出なくなるかもしれないですね。
次回も、別の角度から人手不足についてお伝えしたいと思います。

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