無駄に戦わないということ

正義の戦いをしたくなることってありますよね。

あの人は間違ってる
この行動はおかしい

今日もネットを見れば、本当に大勢の人が戦ってます。
なかでも多いのが、「どっちが常識的か」の戦いです。
・ベビーカーを電車に乗せていいのか
・赤ちゃんは何ヶ月から外に出していいのか
・芸能人の不倫は是か非か、
などなど、日本では常識を巡る議論が絶えません。

日本人の「常識」って全員が共有しているようで、実は一人一人微妙に違ったりして全然「常識じゃない」んですよね。

アイススケート選手のどっちが上だとか、仮面ライダーのどれが名作だとか、千葉県と埼玉県はどっちが上だとか、無意味としか思えない戦いをしてる人もいますよね……。

そういう私も日本にいたときには、本当に無駄に戦ってました。ネットで「これは違う」と意見を見ればイライラして、「正論」を言いたくなっちゃうんです。

つい最近もとある友人の話に対して、つい余計なことを言ってしまいましたが、本当にやめておけばよかったと思います。

これで何かを得たことはほとんどなく、ただただ疲弊しただけです。

異国に来ると、「正義」にはさしたる意味がなくなる

さて、異国に来ると、この正義の戦い、キリがなくなるのです。マレーシアのような多文化の国ではとくにそうです。

何しろ、「星占いで結婚相手を決めるのが常識でしょ」と主張するインド人がいるかと思えば、奥さんが二人いるイスラムの男性がいたりします。「豚肉は食べたら汚い」と思っているムスリムと、「牛は神聖だから食べちゃダメ」と思っているヒンズー教徒が一緒にダンスしてたりする国です。

こんななかで「常識がどーのこーの」「どっちが正しい」と言い出しても、全く無意味なんですよ。

こういう多様性溢れる環境で身につけるべきは、
自分と違う常識の人はスルーする、という能力です
自分に関係ないことは放っておく、ということ。

もちろん、なかには差別的な発言など、怒りを表明すべき局面もあるかもしれません。それでも、その怒りは無駄に終わることの方が多く、怒って得することは大してない上、相手の逆上を招くリスクを伴います。

だから、自分と違う相手は、放っておいたほうが良い。
どんなに自分が正しい! と思ってもね。
「逃げるが勝ち」とはよく言ったもの。
相手を変えることは、まず難しいのです。

自分がコントロールできるのは、自分だけ。そのぶん、自分に時間を使ったほうが人生楽しく過ごせます。

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