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20211113、カワイイ次元に迷いこむの巻!!

ある意味私は規則正しい生活をしている。
午前10時に起床し深夜3時に床につく。ある意味では、規則正しい。
日中なにをしているのかというと、なにもしていない。

いや、なにかはしてはいる。
してはいるのだが、意味のあることはなにもしていない。
ただ無駄に飯を食らい、ぼけーっとしている。
謙遜ではない。私ほどなにもしていない人間を私は私以外に知らない。

今日だって、気がついたら線路沿いをふらふらと歩いていた。
どこに向かうのか、何をしたいのか、そんなことよりも五月みどりの近況の方がよっぽど気になるし気になるだろう。

夕方。

気がつくと私はとある店の前にいた。
喫茶セピア、と描かれたお花柄の看板がかかっており、通りに面したウインドウから中を覗いてみるとテーブル席がいくつかあり、皆楽しげに食事をしている。店の前で、二人のマドモアゼルが中に入るかどうかを話し合っていた。
自動ドアかと思って扉の前に立っていたがなかなか開かないので自力で扉を開けて中に入った。
チキンライスの香りが漂う店内には昭和歌謡が流れており、なんというのか私はとうとう時空を越えられるようになったのか、チェック柄やお花柄、窓辺にはチャーミィ人形、私は、1970年代の世界にいる。

テーブルにつきスマホを手にクリームソーダの写真を撮っている客など私には見えていない。
そんなことより私は2階に行かなければ。
レジにいた女性に600円支払い、カウンター付近にある階段を靴を脱いでから上がる。ものすごく急な階段だ。
小学校の頃、よく遊びに行っていた友達の家の階段によく似ている。
階段を登りきると灯りのついた部屋がありそこにはピンクのふわっふわの綿菓子のような、フリルとリボンのたくさんついたジャンパースカート姿に丸いメガネツインテールのヘアスタイルにピンクのヘッドドレスという姿のキャンディーミルキィさんがいて、夥しい数のキャンディキャンディグッズに囲まれてニコニコしていた。
なんなんだこの素敵な空間は。

キャンディキャンディ博物館である。

私はキャンディキャンディが大好きなのである。

そしてロリータファッションがとても好きであり、日本に数多くいるロリータファッションのヒトのなかでも、キャンディさんがいちばん好きである。
私はロリータ協会のアカウントをFacebookでフォローしている。
ロリータファッションを私自身はしないのだが、ふわっふわを身につけたひとを見るのが大好きだ。
細かいルールは知らない。自由でぶっとんだキャンディさんは本当に輝いておられる。
ありがたや。

キャンディさんと言えば私が中う学生の頃から崇拝し続けている日本のカワイイヒトである。
私が中学生の当時からキャンディさんはふわっふわのかっこうで、神宮橋やホコ天などにいらっしゃったように思うのだが、私自身は原宿でお会いすることはできず、今日初めてお会いすることが叶った。
600円では安すぎる2億くらい払ってもいいんじゃないかと思うくらい嬉しかった。

間近に拝見するキャンディさんはとても神々しく、こんな私にも優しく接して下さった。
いつも着ていらっしゃるふわっふわのお洋服はユザワヤで生地を購入してご自身で縫っておられるそうで、同じお洋服は他にないのだな、と嬉しくなった。
しかし本当にすごいクオリティだった、フリルもリボンも夢のようだった。

キャンディキャンディ博物館は、実際私にとって夢のような空間だった。
1970年代の女の子の部屋に迷い込んだかのような気持ちになる。
どこを見たってキャンディキャンディが、あのそばかすのあるカワイイ顔で笑っている。
展示されたオルゴールの蓋を開くと、笑ってキャンディのメロディが流れてきた。

このテーマソングには亡くなった母との思い出がある。
私が小さい頃母は、私に笑ってキャンディを歌って聞かせてくれた。

「なきべそなんてさよなら」という歌詞が、母がいなくなって泣いてばかりいる私を励ましているようで、私は若い頃の母の笑った顔を思い出した。

そばかすなんて気にしない、太っちょだってかわいいし鼻ぺちゃだってだってだってお気に入り、私は脂肪吸引も整形もしないのである。

なんの話なんだ。

しかし真面目な話、私のようなメンがヘラった人にとってはキャンディキャンディは心に寄り添う漫画であり、かわいらしいキャンディキャンディは、二次美少女キャラクターが大好きな私にとって癒し以外の何者でもないのである。

そして私の目の前に、同じ次元に確かにキャンディさんは存在していて、ニコニコしておられる。

また必ずここに来ようと思うと、自然に元気がわいてきた。

次は時空を越えた喫茶店、セピアで固いプリンとクリームソーダを飲食したい。

そんな、一日だった。

ありがとうキャンディさん。

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